江端家のパソコンの話題の続きです。
Microsoft社が、来年の4月にWindowsXPのサポートを停止することを、昨夜家族に説明しました。
嫁さん:「で、サポートが停止されると、どうなるの」
江端:「サポートの停止後、ウイルスに感染したり、インターネットから攻撃を受けてパソコン(のデータ)を破壊されたり、あるいはパソコンから個人情報を盗まれる可能性が、格段に上がる」
嫁さんや娘たちは、口を合わせて「酷い!」と言いました。
「そうだよなぁ。まったく世の中には、しょーもない犯罪をする奴がいて、本当に困るよな」と私も呟いていたのですが、どうやら、彼女たちの攻撃の方向が違う。
「なんでサポート停止するの!」「パソコンに投資するお金なんかないよ!!」「まだユーザ沢山いるんでしょう?」「企業や学校はどうなるの」
―― あれ? 怒りの矛先が、Microsoft社に向かっている?
―― いや、そりゃちょっと、Microsoft社に酷に過ぎないか。
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江端:「Microsoft社は、もう何年も前から、サポートを終了すると宣言してきた上に、実際にこれまでサポート期間の延長もしてきたのだから、それは、ちょっと気の毒だと思うぞ」
嫁さん:「だって、我が家のパソコン、何の問題もなく動いているんだよ。一体何の為に、そんなことするの」
江端:「そりゃ、『WindowsXPではセキュリティの問題を担保できないから』が表向きの理由だけけど、実質は『Microsoft社も、新しい製品を売りたいから』だろうね」
嫁さん:「それ、企業としてどうなの。製品を担保するのは、企業倫理からしても当然でしょう?」
江端:「しかしなぁ、冷蔵庫や洗濯機にしても、部品を保管している期間は7年しかないし、7年過ぎれば修理できないというのが業界の常識だよ。WindowsXPは10年以上サポートされてきたよ」
―― あれ、なんで、私は、Microsoft社の弁護なんかしているんだ?
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私の出した方針は
「ビクビクしながら、今のパソコンを使い続ける」
です。
調べてみたのですが、現在のパソコンが古すぎて、対応ドライバが見つからず、また調べてみてもOS移行の成功例が発見できなかったからです。
嫁さん:「で、その方針だと、どうなるの?」
江端:「メリットは、『金がかからん』の一点。デメリットは、セキュリティの脅威に怯え続けることのほか、他のベンダによる新しいソフトウェア(ブラウザ)やミドルウェアのインストールなどができなくなることが挙げられるかな」
長女:「よく分からん」
江端:「かなり乱暴だが、数年以内に『"Youtube"が見れなくなる』『Podへの音楽の録音ができなくなる』という理解でいい」
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「その時 江端家が動いた」―― と感じました。
(NHKで放送されていた日本の歴史情報番組「その時歴史が動いた」風に。この音楽で思い出せるかと思います)
家族が、新しいOSへの対応に必要な対応やコストについて、私に尋ね始めました。