私の場合、出国時の空港のセキュリティでの、キャプチャー率は、軽く50%を越えます(ちなみにヒースロー空港では100%)。
人相悪い、変な形状の荷物多い、無駄に情報機器が多い。
仕方がないことですし、このセキュリティチェックがテロを防止してくれているのだと思えば、特に腹は立ちません。
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しかし、先日、ヒースロー空港のイミグレーションを通過し、ターンテーブルで荷物を受け取った後で、空港警察官(セキュリティ)に掴まりました。
# 日本人としては、相当珍しい事例ではないか、と思っています。
その時の私の服装は、
○膝まである漆黒の防寒着に、黒のキャップを着用。
○iPodのヘッドホンを装着し、黒のリュックサックを背負い、
○黒のサイドバッグを肩からかけて、
○銀色のハーフサイズのスーツケースを携行
仕事のことを考えながら歩いていたので、随分厳しい顔をしていたんだろうと思います。
前にも書きましたが、確かに「特殊工作部隊の狙撃手」のようにも見えます。
いわゆる「職務質問」というやつだろうと思います。勿論、対応は丁寧でしたけどね。
ボディチェックこそされませんでしたけど、荷物という荷物は、は全部開示させられました。
ここから、拳銃か、ライフルの部品が出てきたら、結構面白いことになるだろうな、と思いながら、冷めた目でセキュリティサービスの荷物チェックを眺めていました。
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なんか、英国が、全力で私に嫌がらせをしている気がしてきました。
昨日、人間ドックに向かう嫁さんに、言いました。
― 胃カメラは、きっと苦しいと思っているだろう。
― 『自分の中で想像し得る最悪の苦しさ』だろうと思っているかもしれない
― でもね、それは違うんだ。
― そんなもの、軽く凌駕する、想像を絶する凄さまじい苦しみだから
と。
小学3年生になる娘が、『間違った情報に惑わされないようにしよう』と言っている震災CMを見ていて尋ねました。
娘:「パパ、間違った情報って、どういう情報?」
私:「パパにも、全然分からん」
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私は、『誤った情報に惑わされないようにしよう』と、そのCMで我々に呼びかけていた芸能人や、そのプロダクションの名前を、今、リストアップして晒すことができます。
それが意味がなくても、不当であったとしても、理不尽であったとしても、誰かに、八つ当たりしないと、収まらないといった気分なのです。
○SPEEDIの結果を公開しなかった官庁。
○汚染情報を開示せず、結果的に汚染地区に避難民を誘導した国や地方自治体。
○「想定外」から徹底的に目をそらし続けた電力会社。
どいつもこいつも、腹がたつ。
法人名では足りん。
関係者と思われる個人の人物名を探し出して、ネットで晒してやろうか、と、本気で思うことすらある。
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でも、今、私が一番腹を立てているのは、私自身だ。
でも、あの時点で、あれ程の情報がありながら、私は、すでに始まっていた「メルトダウン」を見抜けなかった。
「原発玄関前で300ミリシーベルト」で、当然にイメージできなければならず、あのニュースを聞いただけで、即座に逃げ出すべきだった。
生命に危険のある量の放射性物質が、私の住んでいる地区を直撃しなかったのは、単に「運がよかった」に過ぎない。
勉強不足、優柔不断、判断力欠如。
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この年末に、各局から放映されている「福島原発事故」の特集を見ながら、すさまじい自己嫌悪に陥いっております。
先日の忘年会では、良い情報を入手することができて、珍しく、「元を取った」と思える飲み会でした。
『情報機器(携帯電話や、メール)を使える諸君(後輩)は、実に恵まれている』という私の発言に対して、一斉に反論の声が上りました。
「便利であるが故に、コンテンツや、タイミングが、物凄く難しい」のである、と。
どういう話題を、
どの程度のメールの量で、
どの範囲(露骨に本命だけに連絡してはならない、等)に配信し、
どういうタイムスケールで、
そして、いつ「勝負」に出るか。
という、『戦略なくして、勝利なし』の現実を、後輩3人から、徹底的に説教されました。
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確かにそうかも。
私の時代の
『電話口に「親」が出るかもしれないという恐怖と、その対応(正しい敬語と、娘さんとの関係の適切な説明)を行うということ』
と、
彼等の時代の、
『メールで本丸を攻められるが、巧妙な戦略が必要であるということ』
は、概ね等価なのかもしれません。