私の著書に関して、ツイッターで批評をしてくる人に関して、一種の法則性があることを見つけました。
[第一の法則] 凄く早い段階でツイートする
大体Webで公開されてから3時間以内。しかも、サラリーマンであれば就業時間と思われる時間帯にツイートしている。しかも、一日中、ツイートを続けている(例えば平均数分程度で)。
[第二の法則] 「誤読」や「検討違い」なツイートをする
とにかく急いで自分のツイートを付けたい気持先行して、多くの場合、論理破綻している。
[第三の法則] 自分では創作しない
そのような人の過去ツイートを見てみると、ニュースや人の意見に関する批判や、あるいは半分以上がリツイートばかりで、ゼロから立ち上げた「自分の意見」や「自分の創作」が絶無。
[第四の法則] 論理展開できない
まず、ツイートの内容が乱暴な言葉のみから構成されており、基本的に無知性かつ幼稚。きちんとした理由の開示を求めると、沈黙する。
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これらを纒めてみると、この法則に当てはまるツイートをしてきた人の属性が見えてきます。
■原則、潤沢な自由時間がある→ヒマである
■自分が批判の初端であることを示したい→目立ちたい
■しかし、自分自身で論理展開できない→力量がない
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これは、これで、結構幸せな生き方だと思います。
ロジック不要で、感性だけで人を貶(けな)せる。
しかも、自分では何も創作しない以上、誰からも批判されることはない訳で、一方的に、批判だけして生きていれば良い。
しかし、この程度の属性の人間に、私や私の著書を批判されるのは、私の嫁さんや娘たちと同様に、私のとても大切なものを汚されたような気持になります。
凄い嫌悪感を感じます。
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先日、漫画家の赤松先生にインタビューに参上した時、
「ロジックのない批判をしてくるツイッターに腹が立ちます、先生はどう対応されていますか?」
と、相談させて頂きました。
赤松先生:「そのツイッターの相手と議論して『勝てる』と思いますか?」
江端:「確信を持って『勝てる』と思います。私は、一本のコラムを書くのに、積み上げれば30cm以上にもなる書籍や資料を読み込んでいます。あの程度のツイートごときに負ける訳がありません」
赤松先生:「じゃあ、もし、腹が立ってしかたがないのなら『ニコニコ動画の生放送』に生出演を要求してみればどうですか。そのような人は、絶対に出てきませんから」
江端:「・・・(凄いこと思いつく人だなぁ)」
赤松先生:「それに、意味のある意見であれば、黙って、その意見を自分の創作に採り込んでしまえば良いですよね」
江端:「・・・(しかも、器も大きい)」
赤松先生:「どちらにしても、何もしなくても、あなたは『もう、既に勝っている』のですよ」
―― と、赤松先生は、おっしゃられました。
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―― 創作者は、どう転んでも『勝ち組』
第一線で活躍するマンガ家の「凄み」を見せつけられて、圧倒された瞬間でした。