セイコーが、世界のどこであっても正確な時間を提供する、GPS時計というものを販売しています。
「なにも、GPSで時刻補正しなくても」「各国の電波時計用の電波で修正できるし」と思っていたのですが、この時計は、そこに特徴があるのではないようです。
世界の国の地図の国境をデータとして持っていて、その国(または地域)の境界を判断して時刻を提供するもののようです
もちろん、電波時計用の電波塔が存在しない国では、大変役に立つものだと思います。
しかし、この時計が役に立つ主戦場は、ジャングルとか、紛争地区とか、砂漠とか、大海原とかになるのかなぁ、と思っていました。
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と思っていたのですが、電波塔が存在しない国って結構多いんですね。広告によれば、電波塔があるのは「日本、米国、中国、欧州など電波塔が存在する一部の地域」なのだそうです。
とすれば、このGPS時計があれば、世界中どこにいても、時計の時差修正の作業が不要となります。私としては、GPSの時刻誤差なんかより、時差の調整作業がフリーになる方が遥かに嬉しい。
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私が今、やってみたいことは、時差の異なる国の国境の上を跨って、あっちにいったり、こっちにいったりしながら、時刻が変わるのを見てみたい、ということです。
多くの人にとって、「それのどこが楽しい?」と思うようなことかもしれませんが、GPSの技術に惚れ込んでいるエンジニアにとっては、溜まらない魅力なのです。
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かつて同じ様なこととしては、
■GPS衛星のSA解除の日(2000年5月2日:米国赴任中)に、勤務先の会社の駐車場で、ガーミンのGPSレシーバを持って、「ウオー!、誤差が小さくなった!!」と叫んでいたり、
■GPS時刻のロールオーバー問題の日(GPSの1999年問題と言われたもの)の日に、カーナビが滅茶苦茶な表示いるのを確認して、喜んでいたり、
と、まあ、エンジニアには、常人の方とはちょっと違う、世の中の楽しみ方があるのです。