ある日のこと、娘が、突然
「『失恋』って、日常の生活に影響するもの?」
という質問をしてきました。
私は、反射的に
「する。多大な影響を与える。『失恋』はしないに越したことはない」
と応えました。
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「そっかー、やっぱりなー」と呟いていたので、父親としてアドバイスをしてやりました。
「自分から告白するから失恋になる訳だ。そうならないように、コントロールすれば足るだろうが」
娘は、父親が何を言っているのか分からない風でしたので、続けて言いました。
「『自分から告白する』ではなく『相手に告らせる』だ。恋愛において、自分のリスクを取らない最適の戦略だ」
「それは、無理だよーーー」と、情けなさげに言う娘に、私は父親としてバシっと言ってやりました。
「何を弱気なことを言っているんだ。何の為に『演劇部』に所属しているんだ。こういう時の為だろうが。『女優』であるという気概を持て!」
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女性で芝居を演じている人であれば、――
それが小学校の学芸会の演目であったとしても ―― 立派な「女優」です。