小松左京先生の数多い名著の中でも、群を抜いて優れている著作「さよならジュピター」を読まないまま、研究所に入所してきた若者がいることを知って、結構ショックを受けています。
すでに入手困難本になっているのかもしれませんし、若い世代には、その世代の代表的なSF作品があるだろうから、上記の評価は的を得ていないと思います。
先日古本屋で文庫本を入手して、十何年ぶりに読んだのですが、まったく時代を感じさせない、本当に見事な作品。
舞台が2200年でありながら、「加速度消滅装置」やら「ワープ」やら「タイムリープ」みたな、エネルギー保存法則を無視するようなデタラメな装置を持ち込まず、この21世紀でも十分通用する、無理のない技術の設定が大好きです。
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余計なお世話かもしれませんが、エンジニアの独身男性の諸君。
君と結婚を渋っている女性に、この本を勧めてみてはどうでしょうか。
『その主人公の「本田英二」は、要するに俺のことだ!』と彼女に言い切っても良いと思うのです(少なくとも私は許します)。
技術を愛する我々は、皆、宇宙の彼方のフロンティアを目指すエンジニアだと思うのです。
ちょっと我々は早く生まれてきてしまいました。
せめて、私達は、次の世代のエンジニアを、地球という楔から解き離すようにがんばりましょう。
エンジニアに「市場調査」だの「長期技術展望」だのという、下らない検討をさせる世界から脱却させる為にも。
今度のNHK大河ドラマは「坂本竜馬」だそうです。
正直、もう飽きました。
正月のドラマでは、この4人以外のドラマを見つけるが難しいのではないでしょうか。
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私は、「竜馬が行く」で作られた坂本竜馬の英雄像は、大部分が、後発的に創作されたものと思っております。
色々理由があるんですが、何よりダブルチェックしうる歴史的な資料が、非常に少ないことです。
最近、そういう検証番組も見られるようになってきました。
私の憶測も、あながち的外れではないのかもしれません。
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私には、個人のカリスマと行動だけで、国家の方針が決定したかのような英雄崇拝は、どうも頂けないのです。
私が日頃から「うっとうしいなあ」と思っていることにポイント制度があります。
スーパーに行く度、家電品い行く度に、一枚一枚カードを作らされ、持たされ、取り出しさせられる苦痛が、どうして小売店にはには分からんだろうか、と本当に不思議です。
年に1回、多くても2回しかいかない、紳士服の小売店で、「当店のカードをお持ちですか」と問われると、『そんな財布をかざばらすだけのもの、持ち歩く訳ないだろうが』と、思います。
コンビニで、毎回「Tポイントカードはお持ちでしょうか」と問われると、
SUICAやPASMOで、財布をリーダーに置くだけで買い物ができる環境にあって、財布からカードを取り出させる作業をさせる、この不細工なシステムを運用させている小売店の経営陣に、
―― 憎悪を覚える。
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携帯やスマホで支払いできるのだから、カードなんぞではなく、アプリで対応してくれればいいじゃないか、と思う。
顧客に、財布の中を探し回らせることに、何かのメリットがあるのだろうか、と思い、文献などを調べてみたのですが、見つけられませんでした。誰か知っている人がいたら教えて下さい。
そもそも、今だに、あのチャラチャラした小銭や紙の印刷物なんぞを使わせ続ける、小売取引市場の現状に、腹が立ちます。
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もう、ポイントは、電子マネーと一緒に、雲(クラウド)の中に叩き込んでしまっていい。
本人認証は、運転免許証に入っているICチップを非接触デバイスで使えるようにしてしまえばいいし、もう、いっそうのこと、顔でも指紋でも、何でも使ってくれても構わん。指から出ている汗を使って、DNA解析をして貰っても構わん。
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普通の人は、ここまでフラストレーション貯まらないと思うのですが、システムのエンジニアである性で、「できるのにやられていない状態」にイライラしてしまいます。
以前、ある人のブログで、いわゆる「ママ友」どうしのメールを読んだことがあります。
The other day, I read, so called a mail of "mother of my child friend" in a person’s blog.
全然わからん。
I don't understand what she wants to say.
■一つのフレーズが非常に長い
- One phase is too long.
■そのフレーズ間の接続詞、「でもね」「だからね」が、そのフレーズの関連の役割を果たしていない。
- There are a lot of conjunctions in her mail, but the conjunction doesn't work well, for example "However" and "therefore"
■フレーズの語尾に、やたら「ごめんね」が多い。
- The words "Sorry" comes at the end of the sentence.
総じて、「メールの趣旨が読みとれない」。
Generally speaking, I cannot understand the contents of the mail.
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ところが、嫁さんは、そのメールを読むと、その趣旨を一読で理解して、的確にその要旨を解説してくれました。
However, as soon as my wife read the mail, she could understand the content and teach me it.
私、そのとき、わかったのです。
At that time, I could find a fact.
―― ママ友は、暗号を使ってメール通信を行っている
""Mother of my child friend" uses cryptographs in her mail."
のだと。
そのメールは、その環境を理解できるものだけがもつ公開鍵で、その内容を理解することができるのだ、と。
The mail is going to be decoded and understood by an open key, that the special persons could understand the background each other.
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我々(特に理系頭脳の、さらには男性)は、このようなメールを、「意味がわからない」「論理破綻している」などと言ってきました。
We, in especially, men in the science and engineering majors, keep saying that these mails are "incomprehensible" or "unintelligible".
とんでもない誤解でした。
This is a ridiculous misunderstanding.
なんのことはない。
Nothing special.
私たちに、暗号解読のデコーダーがなかっただけだったのことだったのです。
We don't have a decode key to resolve the cryptograph mail.
批判されるべきは、ママ友が有する高度な情報解析能力機能を有しない、
―― 私たち理系男だったのです。
Who should be criticized are men in the science and engineering majors, who do not have the ability for high information analysis function of the mothers.
「おっさんは、若いネーチャンが好き」というのはデフォルトだそうです。
I hear that "Old men like young women" is an accepted theory.
もしそれが、事実であるとすると、私は、そのデフォルトの外側、標準偏差で言うと±3σあたりにいそうです。
If it is true, I think that I am out of the theory, located in out-band of 3σ of standard deviation.
私は、若いネーチャン達が嫌いという訳ではないのですが、特に好きでもありません。
I don't dislike young women, but I don't like them especially.
そうですね。
Let me think of it.
イスラム原理主義者の主張する正義や、高速増殖炉の安全性について、つっこんだ議論できるネーチャンなら、多分、好きになれると思います。
If a young woman who can argue about justice of Islamic fundamentalist or safety of prototype fast-breeder reactor, I think that I come to like her.
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私は、若いネーチャンの中でも、アイドルが舞台に登場すると、「きやぁぅぁぅやややああああーー」と叫ぶ、ネーチャンが、―― 嫌いでした。
I dislike the specified young women who raise a queer cry when pashs come on the stage.
正確にいうと、大嫌い。
To tell you the truth, I hated them with passion.
頭悪いんじゃないのか、と思っていました。
I thought that they are really dumb
(もちろん、ネーチャンが、辛気臭い時事ネタを振るオッサンを嫌うというのも、当然に受けいれます)
(Of course, I should accept that they hate an old man who want to expound his theory about unusual topical news)
が、今日、私はここに、そのような全てのネーチャンに謝罪したいと思います。
But today I apologise to all of such young women.
私が間違っていました。
I admit my mistake.
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昨夜、私は、本屋で、西尾維新先生の新刊が、2冊同日に陳列されているのを見つけました。
Last night, I found two new title of book, whose author is Nishio Ishin-sensei on the bookshelf in bookstore.
本屋の中で、すんでのところで、「きやぁぅぁぅやややああああーー」と叫ぶところでした(本当)。
I almost raised a queer cry in the bookstore(It was true).
もう、嬉しくって。
I could not contain myself for joy.
この感じ、私の発明が、欧州や中国で特許査定を得た時や、IETFのチェアパーソンにドラフトを褒められた時にも及ばない嬉しさでした。
I felt happier than getting notice of allowance in EU or China or being encouraged with praise about my technical draft sheet by IETF chair person.
嬉しさが、自分の許容量を越えると、あのような黄色い声で、自分の外部に露呈してしまうのですね。
When the joy flood over our limitation, it is going to change shrill voice and go out of the world.
よく分かりました。
I could understand it.
彼女たちも、自分の大好きなアイドルが舞台に出てきた時、その喜びを自分の内部に留め置くことができなかったのでしょう。
They also cannot leave their joy in their body, when their favourite idols is coming on the stage.
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そのような奇声を発することのできる人生は、そうでない人生より、きっと素晴しい。
I think that the life with the shrill voice is greater that the life without it.
(Continuation from yesterday)
先週の土曜日、タマネギとニンニクをペースと状にした親子丼を作成し、
Last Saturday, I cooked bowls of rice topped with chicken and eggs, based on onion and garlic, and
翌日の日曜日に、トマトをベースとした筋肉(すじにく)の煮込みを作成し、
Last Sunday, I cooked stew of fibrous meat based on tomato.
いずれも、凄惨な失敗料理となりました。
Both became disastrous results after all.
嫁さんに泣きついて、調味料をアレンジして貰い、味の救済を図って貰ったのですが、私が当初想定した料理の味とは、全く別の料理となっていました。
I pleaded with my wife to rescue these poor foods, and she tried them. She succeeded in doing them, but the foods became another something against my initial imagination.
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私は、酷く落ち込みました。
I let me down terribly last weekend.
『私ごときが、人に振る舞う料理を作るなんて、おこがましいにも程があるよね』
"As for a feeble cook like me, it is too presumptuous to server dinners for people"
と、肩を落しながら、失敗料理を食していると、
I had a poor dinner with drooping shoulders.
嫁さんも、長女も、次女も、
My wife, senior and junior daughters said to me,
「これイケているよ。美味しいよ」
"It is good. Delicious"
「個性的な味だよ」
"New taste is coming."
「当初の素材の味が分からないけど、悪くないよ」
"Not bad , even if I don't know the original foodstuff"
と、私を慰めるのに、必死な感じでした。
They seemed to go all out to comfort me.
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わかっています。
I know well.
彼女らば、私が週末料理から離脱すれば、自分にお鉢が回ってくることを、よく理解しているのです。
They also know well that they will be obliged to make the weekend dinner, if I decide to give up it.
私は、季節で言えば「冬」が好きなのですが、これは比較の問題で、「暑い」のが苦手なのです。
I like "winter" in the season, but this is just a comparative problem. I am not good at "hot".
これまでも何度も申し上げてきましたが、私は、早朝覚醒タイプの不眠症です。
I have already talked about it again and again. I have a insomnia whose type is early morning awakening.
この症状ば、概ね花粉症から始まり、梅雨の時期に体調は最悪、夏の酷暑で不眠、クーラをつければ、体がダルくて動かなくなる ――
This symptom begins with hay fever. my physical condition becomes the worst in the rainy season, the insomnia is going to be terrible with summer heat. If I switch a air conditioner, my body will be dull and cannot move.
あ。書いていたら、だんだんと腹が立ってきた。
Ah. writing the above, I was gradually getting angry.
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「夏」が最低なのは、言うまでもないですが、「春」、これも不愉快な季節です。
Needless to say, "summer" is the wrost season, and "spring" is also an unpleasant season for me.
昼休みに、新入社員達が、群れて歩いているをの見ると、「飯くらい、一人で喰いやがれ!」といらんことを言いそうになりますし(いや、私も群れていたんですけどね)、
On lunch break, looking at freshpeople walking together, I'm about to say "Have a lunch alone!" (Of course, it is none of my business),
今までじっとしていた虫がモゾモゾと動き始めて、頼んでもいないのに雑草が勝手に生え始めることに対して、「お前たち、じっとしていられないのか!」と、大地に向って叫びそうになります。
When insects start to activate under the ground, and weeds begin to grow arbitrarily, I'm about to shout at the ground, "Why don't you keep silent ?"
若者だけでなく、いい年をした中年まで、原色系の服装に切り替える、あの節操の無さも嫌いです。
I also dislike that not only young people, but also middle agers at their age, have no principles and try to switch to primary color clothes,
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私は、隣国(大国)の革命家にして国家元首 ―― 晩年に、無知な若者を先導し、とち狂った老害の革命家 ―― を、『外国の要人との外交の場面であっても、人民服の着衣を命じた』という、その一点のみ尊敬しています。
I respect one person with just one point. Even he was a crazy old-fashioned revolutionaries in the later years and let the ignorant youth to "Cultural Revolution". However, he ordered to wear people's clothes even in the scene of diplomacy with foreign VIPs.
我が国も、国民共通の制服を制定しても良い、とさえ思っています ―― 思想(ファシズム等)とかと、無関係でさえあれば(そんなこと無理かな)。
I also think that the government might establish common uniforms of the citizens - even though it is irrelevant (thoughtless) with ideologies (for example, fascism etc.).
どうでも良いのですが、『革命家は、若いうちに殺害されるのがベター』と思うんですよ、チェ・ゲバラとか見ていると。
It is a matter of anything, whenever I read a biography of "Choi Guevara" or some revolutionaries, I come to think "revolutionaries are better to be murdered whey they are young"
閑話休題
Let me return to our subject.
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しかし、そのような悪夢は去りました。
However, such a nightmare has left.
これから、希望に満ち溢れた季節がやってきます。
From now on, hopeful season will come.
この喜びを、某有名アニメのエンディングを援用して、本日の結びと致します。
I will finish today's diary with citing a famous animation scene.
―― もうすぐ、冬が来る
―― スキーと出会った冬が来る
―― スキーに行けない冬が来る
"Winter will come soon"
"Winter I met with skiing, will come"
"Winter I will not go skiing, will come"
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下期(特に2~3月)は、納期に重なって、一年で一番忙しい時期でして。
In the second half (especially from February to March), it overlaps with the delivery date, it is the busiest time of the year.
今回の台風で、私は、生れて初めて自宅での「停電」を体験することになりました。
At this typhoon, I had experienced "power outage" at home for the first time in my life.
(3.11の震災の時は、帰宅せずに、オフィスで交通機関の回復を待っていましたので)
(At the time of the earthquake of 3.11, I was waiting for the recovery of transportation in the office without going home )
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午前0時前に停電となりました。
At the day, the blackout started before midnight.
で、パソコン作業中だった私は、当然そのデータを失い、自宅で稼動中の3台のサーバ(ラズパイ)も、強制ダウンしました。
Of course, I lost all data of my PC, when I was working on a computer. Three servers running at home (Raspberry PI) also forced down.
ただ、我が家は、各部屋の電灯スイッチのところに、小型のLED懐中電灯を設置していました(合計5つ)ので、おかげで、闇の中で懐中電灯を探し回るという事態は、回避することができました。
However, I have already installed five small LED flashlights at light switch panel of each room. So I could avoided to search them around.
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問題は「ニュース」でした。
The problem was "news".
我が家には、電池で駆動するラジオが、3~4台ほど転がっているのですが、電池がないのです ―― 正確には、単2電池が6本。
In my house, there are several battery-type radio, but I could not find cells. that were six C size battery.
ラジオを駆動するために、こんな高い電圧は不要ですが、CDラジカセは、動力部駆動の為に、こんな大量の電池を必要としてしまうのです。
Such high electric pressures are not needed to work the radio, however, the radio that has a CD player, need several cells.
トランジスタラジオ(手動充電装置付き)は勿論、準備していましたが、その時、暴風雨(命の危険を感じるほどの)の中、コンテナを開ける勇気はありませんでした。
A portable radio has, of course, has been prepared. But the radio was in the rescue container at the garden. I had no guts to take it in the severe storm with standing in fear of my life.
『コンテナを開いた瞬間、中身が空を舞って消えていく風景』が、リアルにイメージできました。
At the moment I open the container, I could get an image that all goods were flying to the sky.
この停電は、そこそこ長引くだろうと思っていたのですが、まさか、15時間近くも続くとは思っていませんでした。
I was afraid that the blackout kept modestly long time. However I could not see more than 15 hours.
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今回の停電の結果、冷蔵庫が大変なことになっていました。
In fact, the refrigerator was in big trouble, by this blackout.
今回、初めて『給電後、直ぐに冷却が元に戻る訳ではない』ことを知りました。
This time, I could know that cooling capacity recovers soon, after power feeding.
先の震災の際、冷凍庫(×冷蔵庫)は3日くらいは行ける、とは聞いていましたが、私が見た限り、冷凍していた野菜や肉も、見た目、そうとう不安な状態になっていました。
At the earthquake of 3.11, I heard that the the refrigerator keep food for three day, however, as long as I remember, any food had been damaged seriously.
と言うわけで、停電の翌日から、我が家の夕食は、肉野菜満載の料理が、大量に製造されていたようです。
After the day of blackout, our dinner seemed to include many meat and vegetable for a few days.
(Continuation from yesterday)
話を戻します。
Return to the board.
知識を体系化した上で、全体から部分を理解する、という手法は、知識を取得するもっとも効率の良い方法の一つです(現在の義務教育等で採されている方法)。
One of the most efficient ways to acquire knowledge is to systematize knowledge and understand from a whole to parts. (This method is currently used in compulsory education, etc.).
しかし、知識を道具として、実際の現場で使う必要のあるもの ―― 例えば、工学技術とか、ビジネス英会話とか ―― では、これだけでは足りない。
However, this is not enough for something to use knowledge as a tool, and change the knowledge to actual activities. For example, engineering technology or business English conversation.
必要なのは、トライアルにかける時間と回数です。
All you need is the time and number of trials.
トライアルの母数が増えれば、成功数が増えるのは当然です ―― もちろん失敗数も増えますが。
Naturally, as the trial population increases, the number of successes will increase, of course, the number of failures will increase.
結局のところ、成功への近道は、「効率的な勉強方法」ではなくて、「非効率なガリ勉」です。
After all, the shortcut to success is not an "Efficient study method", but "inefficient wonks".
「効率的な勉強方法」は、結局のところ「非効率なガリ勉」のアウトプットの一つです。
"Efficient study method" is one of the outputs of "inefficient wonks" after all.
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世間には、「簡単に成績を上げる」だの「ラクして東大に入るだの」という本が充ち溢れています。
The world is full of books that say, "you can easily improve your grades" or "you can easily enter the University of Tokyo".
しかし、あれらは、ある特異な組織や人材、自己の適性が、全てピッタリと揃うという、天文学的なゼロが連なる確率値の上で成り立つ「フィクション」です。
However, they are just "fiction" that is based on the probability value with a series of astronomical zeros, where a particular organization, human resources, and self-fitness are all perfectly aligned.
『現実の世界』の多様性を無視した、馬鹿げたコンテンツです。
Those are stupid contents that ignore the diversity of the "real world".
もっとも、自分に適した「ラクして成績を上げる方法」や「ラクして東大に入る方法」は、「ある」と思います。
I also can agree that there are methods of "you can easily improve your grades" or "you can easily enter the University of Tokyo" in "real world".
しかし、その方法の発見までに、恐しいトライアル回数と時間と、修正(フィードバック)が必要なのです。
However, terrible number of trials, time, and correction (feedback) have been needed until the discovery of the method,
そして、その一連のトライアルのプロセスは、外側からは「ガリ勉」と見えるものです。
And the series of trial processes can be seen from the outside as "inefficient wonks"
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ちなみに上記の話は「私の信念」などではありません。
By the way, the above story is not "my belief".
This is a real fact observed from machine translation technology, reinforcement learning technology, and deep learning technology in recent years .
コンピュータですら、結局のところ「ガリ勉」をしているのです。
Even computers do "inefficient wonks" after all.
(To be continued)
私が、当初、夫婦別姓制度に反対の立場であったことは、これまで何度もお話してきたと思います。
I think I have told you many times in the past that I was initially opposed to the "conjugal surname system".
同性愛を、精神障害の一態様であるとすら思っていたこともあります。
I once even thought of homosexuality as a form of mental disorder.
今は、そうは思っていません。
Now, I don't think so.
「自分で勉強したから」と言いたいですが、基本的には、「社会の意識の変化に身を委ねてきた」という面が強いです。
I'd like to say "because I learned it myself," however, essentially, I've surrendered myself to the changing attitudes of society.
とはいえ、『多くの人が肯定していれば、多分正しいのだろう』という考え方はリスクがあります。
Nevertheless, the idea that "if a lot of people affirm it, it's probably right" is risky.
しかし、『多くの人が関心を持っているのであれば、ちゃんと自分で調べてみよう』というスタンスなら、良いと思います。
However, if your stance is "if it's the matter that many people are interested in, I'll look into it myself". Then it's good.
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新しい考え方(夫婦別姓、同性愛等)を自分に取り込むには、私には結構なエネルギーが必要でした。
It took quite a bit of energy to incorporate new ideas (marital separation, homosexuality, etc.) into my life.
自分の中にある、他の部分の考え方の変更も余儀なくされるからです ―― 正直、これは、「辛い作業」です。
Because it also forces me to change the way of other parts of myself. Honestly, this is "hard work".
特に、既存の価値観で生きてきたシニアにとっては、若い人には想像できないほどの「痛みを伴う」作業なのです。
It's a "painful" process that is unimaginable to younger people, especially for elder people who have lived by existing values.
「痛くて辛い作業」ですので、他人に強要することはできません。
It's "painful work" and I can't force others to do it.
しかし、その「痛くて辛い作業」を経ないと、現状の制度や差別で痛み苦しんでいる人 ―― 私の痛みや辛さとは比較にならない程の ―― に寄り添うことができません。
However, without going through that "painful work," it is impossible to reach out to those who are in pain and suffering from the current system and discrimination. It's so much worse than my pain and hardship.
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しかし、基本的には、それは「他人の苦痛」であって、「自分の苦痛」ではありません。
But basically, it's "other people's pain" and not "my pain".
どれほどの痛みや苦しみがあろうが ―― 所詮は、「他人事」です。
No matter how much pain and suffering there is -- it's just for "other people".
あなたは、それを無視したっていいと思います。
You're allowed to ignore it.
私(だけ)は、あなたを責めません。
I (only) don't blame you.
私も、沢山の問題を「無視」し続けています。
I also continue to "ignore" a lot of issues.
What I am doing is merely "quantifying the problem". Very few of the problems (solutions) have been reached.
(To be continued)
今回の真鍋淑郎さんのノーベル物理学賞の受賞は、私には、ちょっとした衝撃でした。
The awarding of the Nobel Prize in Physics to Dr. Yoshiro Manabe came as a bit of a shock to me.
―― 数理モデル + シミュレーション でのノーベル"物理学"賞が来たーーーー!!
"The Nobel Prize in Physics for mathematical modeling and simulation is here!"
という衝撃でした。
『ふっ、ようやく、私の時代が来たか・・・』 と、しみじみと感にいっています。
"Finally, my time has come..."。I'm really impressed.
まあ、2つほど勘違いしてかもしれないです。
Well, I might be wrong about two things.
1つ目は、"数理モデル + シミュレーション"のよる"ノーベル賞"は、過去にあったかもしれません。私の無知を笑って頂いた上で、ご教示頂けましたら幸いです。
The first is that there may have been a "Nobel Prize" in the past for "mathematical modeling + simulation". I hope you will laugh at my ignorance and let me know.
The second point is, "The mathematical model that Ebata has been working on is this story about 'overtime work' and 'dieting'? You may be taken aback.
それはさておき。
Aside from that.
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真鍋淑郎さんのノーベル物理学賞の意義を、私なりに理解してみるとこんな感じになります。
My own understanding of the significance of Dr. Yoshiro Manabe's Nobel Prize in Physics is as follows.
地球温暖化の完全解析は、無限の計算を超高速で行えるようなコンピュータがあれば、論理的には可能です。
A complete analysis of global warming is logically possible if you have a computer that can perform infinite calculations at very high speed.
It's called Laplace's Demon.
地球温暖化については、量子力学レベルまで考慮する必要はないので、力づくで"ラプラスの悪魔"を実現することは、できない訳ではありません。
Global warming does not need to be considered at the level of quantum mechanics, so it is not impossible to achieve Laplace's Demon by force.
しかし、これを本気でやろうとしたら、イメージとしては、「1秒間の大気変動の解析を完了するのに、スパコンでも100年かかる」ということになります(この100年は、100万年とか、100億年も取りえます)。
However, if we were to do this seriously, it would take a supercomputer 100 years to complete the analysis of atmospheric changes in 1 second (this 100 years could be 1 million years or 10 billion years).
それ故、現実的な計算をコンピュータで行う為には、「モデル化」がどうしても必要になります。
Therefore, in order to perform realistic calculations on a computer, "modeling" is inevitably necessary.
For example, if the modeling can be this simple, it can be calculated in Excel.
しかし、このモデル化が『死ぬほど難しい』。
However, this modeling is 'deadly difficult'.
まず、そのモデル化は論理的(数理的)に矛盾していてはダメであり、かつ、現実世界の現象と乖離していてはお話になりません。
First of all, the modeling must not be inconsistent logically (or mathematically) , and it must not deviate from real world phenomena.
しかもその対象は、「地球」という世界最大のオブジェクトなのです。
And the object is the Earth, the largest object in the world.
だから、この「モデル化」の意義は、人類にとってメチャクチャに大きいのです。
So, the significance of this "modeling" is huge for humanity.
Without Dr. Manabe's model, the IPCC would not have moved even a millimeter.
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これまで、ノーベル物理学賞といえば、大型ハドロン衝突型加速器のような粒子加速器とか、青色発光ダイオードとか、スーパーカミオカンデによる宇宙ニュートリノの検出、のような ――
Up until now, the Nobel Prize in Physics has been awarded for particle accelerators such as the Large Hadron Collider, blue light-emitting diodes, the detection of cosmic neutrinos by the Super-Kamiokande, and so on.
「でっかいハードウェアが必要」というのが、私のイメージでした。
My image was "they need a big piece of hardware".
ですから、「モデル化 + シミュレーション」での受賞というのが、我が事のように嬉しいのです。
Therefore, I am very happy to receive the award for "Modeling + Simulation" as if it were my own.
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I am, however, an engineer who "tried and failed to model the IPCC on my home PC.
上記の話は『わかったような気になっている江端』の話であるということを、お含み頂けますよう、よろしくお願いします。
The above story is about "Ebata who thinks he knows what he's talking about. I will ask that you please take these into consideration.
先日、長女から仰天ストーリーを聞きました。
The other day, my senior daughter told me an amazing story.
外国のお客さんに接客をしている時に、対応に困って、
When she was serving a foreign customer, but she was in trouble and said just
"Just a moment, please (少々お待ち下さい)"
"Just a moment, please"
とだけ言って、お客さんに待ってもらっていた時に、同僚から、
and asked the customer to wait, her colleague told her
―― 『江端さん(長女)って、語学留学していたんですか?』
"Did you (senior daughter) study abroad in a language, Ebata-san?"
と、尋ねられたそうです
(ちなみに、私は、語学留学の費用を出した記憶はありません)
(By the way, she did not study abroad in a language program)
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私は、英語は、必要な人が、必要な場面で、必要な力量で使えれば、それで十分だと思っています。
I think that English is used by people who need it when and where they need use it, by their own skill, and it is enough
ただ、この「力量」の考え方は、TOEICのスコア的な『アナログ英語力』単位の視点です。
However the thought of skill is based on "analog English ability" like TOEIC.
比して、「汎用的なワンフレーズの英語の使用」が「海外留学」まで発想がジャンプしてしまうという英語の視点は、
In comparsion, the English perspective that "using generic one-phrase English" jumps the idea all the way to "studying abroad, is
―― "0"と"1"の2状態しかない『デジタル英語力』だなぁ
"Digital English ability" that has only two states, '0' and '1'"
などと考えていました。
I think that.
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坂本竜馬風に
In the style of Sakamoto Ryoma
日本の夜明けは"遠い"ぜよ! ―― と、
"The dawn of Japan is far from over!"
叫んでみたくなりました。
I wanted to shout it.
今も、抑うつに関して、調べ続けています。
I am still continuing to do research on depression.
(1)他人の目を気にしない ―― しかし、そもそも、私、他人の目は気にしない方です。
(1) I don't care what other people think -- but to begin with, I don't care what other people think.
(2)ジコチューになる ―― しかし、私は、文句なしの自己中心的な人間であると、他人から言われ、その自覚もあります。
(2) Self-centered -- However, others have told me that I am unquestionably self-centered, and I am aware of it.
その他、運動をする、旅行にでる、ゆっくり休むなど、色々紹介されていますが、私については上手く行っていません。
Other things mentioned, such as exercise, travel, rest, etc., have not worked for me.
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ただ、私に関しては、
However, as for me, I feel that
■他人からの評価を気にする
"I care what others think of me"
というのは、当っている気がします。
is true.
無茶な量の仕事が来ている時でも、そうでない時でも、私は、精一杯やります ―― 私は、手の抜き方が下手です。
I do the best I can, even when an absurd amount of work is coming in, and even when it's not -- I'm not good at cutting corners.
しかし、無茶な量の仕事がきている時には、当然、その仕事のパフォーマンスが落ちます。
However, when an absurd amount of work is coming in, the performance of that work will naturally suffer.
パフォーマンスが落ちれば、仕事のアウトプットは質も量も悪くなります。
If performance declines, work output will be poor in quality and quantity.
となれば、他人から、江端は「無能」で「サボっている」と思われているかもしれません。
If this is the case, others may think Ebata is "incompetent" and "slacking off."
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しかし、私は、他人から『「無能」とか「サボっている」と思われているかもしれない』ことには、耐えられないのです。
However, I cannot stand the fact that others might think I am 'incompetent' or 'slacking off.
特に、大嫌いな奴に関しては、
Especially when it comes to people I hate, I come to think that
『あいつにバカにされることだけは、どうしても我慢できない』
"I just can't stand it when he makes fun of me."
という気持ちになります。
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しかし、良く考えてみれば、この話は、上記(1)の「他人の目を気にしない」に含まれているような気がします。
However, on second thought, I think this story is included in (1) above, "not worrying about what others think."
そして、これは、私に外界の認識の誤認に基づいているような気がします。
And this seems to be based on a misperception of the external world.
間違いなく、肥大した自我による"被害妄想"です。
It is definitely "paranoia" caused by a bloated ego.
なぜなら、私を含め、私たちは、他人のことなんか、かなり「どーでもいい」はずですから。
Because we, including myself, should pretty much "not give a shit" about other people.
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上記から考えるに、私が乗り越えなければならない課題は、
From the above, the challenges I have to overcome are
■自分が、他人から"無能"と思われる(かもしれない)ことを、気にしないこと
- Do not worry about what others may think of me as "incompetent."
であり、さらに言えば、
and furthermore,
■自分は"無能"でいいし、そう評価されても構わない、と思えるようになること
- Come to think that it is okay to be "incompetent" and that it is okay to be evaluated as such.
かもしれない、と考え始めています。
I am beginning to think that it might be.
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まあ、実際のところ、ここ十数年コラムを書き続けてきて、『自分の知らないことが、世の中には恐しい程ある』というということを、思い知っています。
Well, after writing columns for more than a decade, I have come to realize that "there is a frightening amount of things in the world that I don't know.
小さなこと一つのことを学ぶのに、膨大な量の本を読み、計算をし、考察をし、ロジックを組み立てなければならない、という事実に驚き続けてきました。
I have been continually amazed that to learn one small thing, one has to read vast amounts of books, do calculations considerations, and construct logic.
これらを鑑みるに、上記の考えを、さらにもう一歩進めて、
In light of the above, I think I should take the above picture one step further and raise our awareness to the level of
■人間は、誰もが"無能"であるので、誰もが他人に期待をしてはならない
"Everyone is "incompetent," so no one should expect anything from others.
というベレルまで、意識を高めるべきなのだろうな、と思っています。
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とまあ、ここまで論じた上で、以下のようにまとめるのも、どうかとも思うのですが、
And, well, after discussing this so far, I'm not sure if I can summarize it as follows:
結局のところ、私は
After all, the root of this problem lies in the fact that I can't get away from the thought,
『嫌いなヤツは、何をどうしようとも、嫌いである』
"I don't come to like someone I don't like"
という思考から離れられないところに、この問題の諸元があるんだろうなぁ、と思っています。
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一体、江端は何をしているんだ? と思われているかもしれません。
You may be thinking, "What in the world is Ebata doing?
実は、これ、抑うつの対応方の一つである「言語化」という作業の一つです。
In fact, this is one of the ways to deal with depression, a process called "verbalization."