先日、待ちに待った、西尾維新さんの最新刊「終物語(上)」を入手しました。
恋人との逢瀬のごとく、本の出版日を待つというのは、なかなかロマンチックな感じがします。
そのような焦れる思いで、この待ちに待った本を、どこでどうやって読むか。
これは判断に悩む所です。折角のデートであるなら、それは、最高の場所で、最高な時間で、読みたいものです。
風呂の中、トイレの中とか、そのような興醒めたところで読むべきではないでしょう。少くとも最初の一回目は。
高層ビルの夜景の見えるバーで、高めのバーボンを舐めながら、読書に興じる ―― ということを、人生で一回くらいはやってみてもいいのではないだろうか。
会社と、自宅と、サウナのあるスーパー銭湯の3箇所だけを、巡回セールスマン問題のように回るだけの人生に ―― 3地点では巡回セールスマン問題は成立しないけど ―― 私にだって、第4の秘密の場所があっても良いじゃないか。別に「愛人宅」という訳でもないのですから。
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で、結局、その「終物語(上)」をどこで読んだか、というと、
深夜23時に、人身事故でスタックして、ピクリとも動かない、ド満員の小田急の電車の中でした。
あの時、私は、人生で初めて、心から「人身事故に会われた方に助かって欲しい」と願いました。
―― もう一度、私の手で殺す為に