ふと思い出したのですが、どの大学でも、新入生は凄いサークルの勧誘攻勢を受けます。
今になって思うと、このサークルによって、人生が大きく左右されるということもあるだろうな、と思うことがあります。
私の場合、山登りのサークルを選んだのですが、これは、異性とのコミュニケーションを謀るには「最低」の選択であったと思います。
訓練が大変、くさい、暑い、辛い、とどめは、山登り楽しくない ―― 間違っても、サークルを人生の修練などと考えてはならない ―― と。
が、まあ、昔も今も、異性とのつきあいが上手いとは言えない私にとって、異性とのコミュニケーションサークルというのは、なんか「辛い選択」のように感じました。
そして、自ら「社会派」を名乗っていた私にとって、「選び得ない選択」でもあったのです。
サークルというのは、事実上、人生最後の異性とのコミュニケーションの実践の場」であっただろうとは思うのですが、そこには個人の「向き/不向き」もあっただろうと思うのです。
ただ申し申し上げておきたい。
キャンパスライフの「後ろ」には、もうチャンスはないぞ、と。
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このコラムに対して、
「なるほど・・・極論を言うと、今後は20代のうちに結婚できなければ独身の確率が相当高まるということか」
とツイートで看破された方。
あなたは、正しい。
加えて言えば「独身の確率が相当高まるということか」という猶予時間は短い。
「20代のうちに結婚できなければ独身となる」という未来は、それほど、遠くないのです。
それはさておき。
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サークルの話に戻します。
サークルには、性質(たち)の悪いものもあります。
宗教や、政治関係です。
いわゆる、軟派系のサークルに従属できない(私のような)者を狙って、勧誘をかけてきます。
―― 今の世の中が、これでいいと君は思うか?
―― 私たちは、自ら行動を開始しなければならないのではないか?
―― 君は、やつら(軟派系のサークル)のような活動に身を任せて、大切な時間を費すつもりか。
―― {世界革命 or 神による救済 (その他色々)} こそが、目指すべき道ではないか?
そしてとどめは、
―― 君は逃げるのか?
と、いうやつです。
新入生は、こういう言葉に弱いです。
受験勉強で社会の矛盾に気がつき始めて、ようやく大学に入学したと思えば、思考能力ゼロに近いサークル勧誘活動などにぶつかり、軽い幻滅と絶望の中にあって、
こういう台詞は ―― 心に染みるものです。
そして、正直で真面目で誠実な者ほど、極端に向って走り出すことは、日本赤軍やオウム真理教を見るまでもなく、明かです。
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このような勧誘に関して、多くの新入生が免疫機構がありません。
ファイヤーウォールなしに、インターネットに直接接続するパソコンを破壊するくらい、これらの新人の勧誘は「チョロイ」のです
そして、それに対して有効な対策がないのも事実です。
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最後に、若い人たちに対して、良いアドバイスをしたかったのですが、思いつきません。
ただ、政治であれ宗教であれ、「世の中を一気に良くする方法がある」――オセロの駒が一気に別の色に変わるように ―― と主張するサークルであれば、そこからは離れた方がいい、とだけ言っておきます。
それは、嘘だからです。
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そこで、今日は、このような「嘘くさい政治や宗教サークル」に対抗しうる、決め台詞を紹介して終わりたいと思います。
■日本の特殊出生率の数を知っていますか。1.4ですよ、1.4。
■このままだと、70年後に、日本の人口は半分になってしまうのですよ。
■社会インフラは維持できなくなり、当然、それは教育等にも波及し、文化としても大打撃を受けることになります。
■だから、私は、我が国を維持することが「優先」されるべきであると考えています。
■その為には、まず、あなたがたのいう「世の中を一気に良くする方法」より、我が国を維持することを優先すべきだと思うのです。
■それは具体的には、軟派なサークルに入って、異性と知り合い、幸せな結婚生活をして、子どもを3人以上育てることです。その為には、まず、異性とコミュニケーション手段を、自らのものとしなければならないのです。
■ところで、私のような平凡なインフラ構築への努力の上に、あなたの「世の中を一気に良くする方法」というサービスまたはアプリケーションが実現されるのですよね。
■ならば、あなたの行動と私の行動の、どっちが喫緊(きっきん)に必要なことであるか、明かですよね?