コンビニで、「人生に成功する方法」という様な題目の本が、並ぶようになっています。
「コンビニ」と「人生に成功する方法」の間には因果関係があるのだろうか、と、いらんことを考えてしまいます。
私が、このような本をマーケティングをするとすれば、当然に、
「人生に成功していない」(「人生に成功する」の定義が不明だが)
または
「人生に成功していないと思っている人」
がいる場所に、拡販をかけると思います。
とすると、コンビニは「人生に成功していない」という人が集ってくる場所、とも、定義できる訳です。
まあ、それはさておき。
-----
時々、この手の本に手を取って立ち読みしているのですが、面白いことに気がつきました。
「人生に成功する方法」の著書の内容が、
■「人生に成功する」という言葉や内容を定義しないまま論じており、
■「人生に成功する」為に、他の人の知見や経験等を全く参照しておらず、
■「人生に成功する」という内容が、自分に体験談だけに基づくものである
という事実です。
纒めますと、「俺の人生って、成功だろう」「皆、そう思うよな」という内容に読めてしまうのですよ。
で、自分の経験から導かれる結論なので、それらの本に共通する知見は全くなく、てんでバラバラです。
100人の著書があれば、100の結論があり、そこには共通とする前提も条件もない訳です。
-----
と言うことはですよ、次のような結論に帰着するのではないかな、と思うのです。
(1)自分が「人生が成功した」と思えば「人生は成功したものとなる」
(2)「人生が成功した」と思える方法は、その当人以外には適用できない
(3)上記(1)(2)に基づくと「人生に成功する方法」という本を読むことでは、「人生に成功することはできない」
-----
私が、「人生に成功する方法」という題目の本を書くなら、こうなる。
(1)「人生に成功する」とは、(a)年収2000万円以上を稼ぎ、(b)人生で4人以上から愛の告白を受けたことがあり、(c)現在家族または恋人がいることである。
(2)「人生に成功する」為には、上記(a)(b)(c)を実現すれば足る。
(3)その具体的な方法については、本屋にいけば沢山の資料があるし、あなたの努力で、上手くいく場合もあり、いかない場合もある。
多分、どの本より誠実で、役に立つ本になると思う。