我が家では、二人の絵師(イラストレータ)(中3と小5の娘)に、私の寄稿コラムの挿絵の作成アルバイトをお願いしているのですが、中3の娘が、
―― もう、やめたい
と言い出して、青くなっております。
特に、中3の長女の方は、私のコラムのコンセプトを、私との3回くらいのディスカッションで、線図に落すことのできる能力を有しており(というか、最近、怖いな、とまで思う)、ここで、「チーム"The Ebatas"」から、脱退されたら大損害となります。
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理由を聞いたところ、ギャラの問題ではなく、線図を「ペンタブレット」で描くストレスに、もう我慢ができないのだそうです。
我が家では、一度、紙に描いた線図をスキャナで取り込み、その後、それを「ペンタブレット」撫ぞるようにして、もう一度の線図を描きなおしています。これが、凄く辛いとか。
実は私、一度だけ、「ペンタブレット」で絵を描いてみたことがあるのですが、確かに、発狂しそうになりました。ですので、娘の言うことは、実によく理解できたのです。
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江端:「ちょっと待て。紙に描いた線図を、そのまま取り込めないか調べてみる。もし方法がなれば、パパがアドインソフトを自己開発するから」
で、調べてみたら、
―― あっさり見つかった。
ドローソフト(SAI)の基本機能に入っていた。
昨日、定時で帰宅して、自宅で実験してみたら2秒で成功。
「ペンタブレット」による線図作成など最初から不要だったのです。紙とペンがあれば、そのままSAIで着色可能だったのです。
昨夜は、日本のどこかに、パソコンの前でゲラゲラと笑い続けている、気持ちの悪い父娘がいました。
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そりゃね、私の調査不足を責めて良いと思いますよ。これまで、娘達に、劣悪な環境で、1年以上もイラストを描かせ続けたことに関して、猛省しています。
しかし、私、SAIの教科書を少くとも3冊は買って、一通り読んでいるんですよ。
こんな、超ウルトラ基本の、しかも相当多くの人が望んでいるだろう機能の説明が、「最初のページ」に出てこないとは、どういうことですか?
そもそも、ドローソフトの教科書って、最初から難しいこと描きすぎです。サンプルもプロ級の絵を出してくるので、なんか近寄り難いし。
私は仕事で使いたいんですよ。仕事で。
でも、Googleで拾ってきた絵を使うと、著作権に抵触することになるから、そんなもの、仕事で(特にお客さまへの説明資料では)使える訳ありません。
でも、ちょっとした挿絵でも、プレゼンテーション資料に入れられると、助かるんですよ。
「萌え絵」なんぞはいらんのです。単なる簡単なイラストでいいんですよ。
そういう、業務向けの簡易なドローソフトの教科書を、どうして作れないのですか?
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しかし、現在、我が国では、というか、世界中で「萌え絵」が圧倒的なパワーを誇っているのは事実です。
宣伝広告は勿論ですが、最近はOS(オペレーティングシステム)のイメージキャラクタが登場しているくらいだし。
もしかしたら、将来の営業やエンジニアに必要な資質には、この能力(画力)が入ってくるかもしれません。
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我が社の入社面接で、
『じゃあね、君。このシステムコンセプトを表現する「女の子の絵」を、そこのホワイトボードに描いてみてくれないか』
という未来が来るかもしれません(結構、本気で)。
―― 来るなら、どうか、私の退職後に。
期末試験の前日、長女が、物体の落下の速度と距離に関する質問(等速度運動と、等加速度運動)をしてきました。
Before the day of my daughter's physical exam, she asked me the question about both uniform motion and uniform accelerated motion.
「うん、それはね『飛び降り自殺』で、簡単に理解できるよ」
"O.K. It is not difficult about the study. You can understand it easily using the concept of "death-leap""
と私は応えました。
I answered.
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江端:「ビルからの落下事故があった場合、これが『自殺』か『事故』かを判別する簡単な方法が、建物と落下地点の距離と、遺体の擦過傷(さっかしょう)なんだよ」
Ebata:"When a fall accident happens at a building, there is an easy tip to judge whether it is just an accident or a suicide. The tips are a distance between building and point of fall, and scratches of body."
長女:「良く分からないけど・・・」
Daughter:"I am sorry but I cannot understand...."
江端:「自由落下の場合、水平方向の速度がゼロであり、距離もゼロになるのは分かるよね」
Ebata:"Could you know that both the speed and the distance is going to be zero at the case of a free fall?"
長女:「うん」
Daughter:"Yes."
江端:「と、するとだ。例え、建物からの距離があったとしても、建物の突起や窓とぶつかって飛ばされたと考えられるから、その時接触した傷が、体のどこかに残る」
Ebata:"Even if we find some distance, the body might collide with window frames or others of the building. So the body should remain some scratches.
長女:「なるほど」
Daughter:"I see."
江端:「一方、自殺の場合、自分の意思で『空(くう)に飛び出す』ので、落下時間の間、水平方向へ等速運動するよね」
Ebata:"However, in case of suicide, the person tries to jump in air. So the body keeps the uniform motion until reaching the ground.
長女:「うん」
Daughter:"O.K."
江端:「この場合、落下地点は、建物から距離が離れるし、当然、遺体の擦過傷(さっかしょう)も発生しない」
Ebata:"In this case, the distance is far from the building and, of course, no scratches of body happen.
長女:「・・・。」
Daughter:"....."
江端:「つまり、等速運動、等加速運動は、落下させるものを『人間』と見たてると、比較的、簡単」
Ebata:「In the nutshell, in order to understand uniform motion and uniform accelerated motion, it is relatively easy to look on the object as a person.
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その後、長女が、(多分生れて初めて)物理で満点を取ってきたらしい、ということを、嫁さんから聞きました。
After that, I heard that she got full score of the exam, (maybe for the first time in her life).
(Continuation from yesterday)
ある日、仕事が終った後に、久し振りに北極ラーメンを堪能してきました。
One day I thoroughly enjoyed "Hokkyoku-ramen" after a long absence.
待っていた新刊の本も手に入り、カウンターで「一人読書メシ」を楽しみ(ちょっと窮屈でしたが)、帰宅の途につきました。
I could get a new book I wait and enjoy "reading alone dinner" at the corner (slightly tight), and went back home.
私は、自他共に認める、「北極ラーメンマスタ」。
I am a "Hokkyoku-ramen master" to be generally accepted.
間違っても、惨事を起こすようなことはありません。
I cannot dare cause a tragic incident.
それでも、私は警戒を怠ることなく、最後の駅の改札を出る前に、軽く「ふんばって」みました。
Still without neglecting caution, I tried to "held out" before leaving the wicket of the last station.
―― 大丈夫だ
"It is O.K."
私は、安全を確信して、そのまま改札を出ました。
I was convinced of security and just left the wicket.
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ファーストインパクトの兆しを感じたのは、駅から離れて1km弱、長い階段を降りたあたりした。
When I felt the sign of the first impact, I was less that 1km from the station, beyond long stairs.
腹部にかすかな鈍い痛みを感じました。
I felt a dim dull pain in the abdomen.
が、これは、余震としてはまだまだ小さいもので、警戒体制に入るようなものではありませんでした。
But, this was not virtually in the caution system with a smaller thing as an aftershock.
ところが、そこから10歩も歩かないところで、第二波の痛みが体を貫きました。
However, the second pain was coming after ten feet walking.
痛みとしては深刻なものではないものの、これはよくない兆候でした。
I thought this was not good symptom even the pain was not serious.
ご存知だと思いますが、便意というものは、線形ではやってこないのです。
You know, a call of nature about diarrheal is not coming by linear trend.
具体的に申し上げるのであれば、
For instance,
―― 1、1、1、2、3、9、40、95、終了
"1、1、1、2、3、9、40、95、burst"
というような、指数関数にやってきます。
like exponential rate.
(To be continued)
(Continuation from yesterday)
まあ、それはさておき。
Set it aside,
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私、技術検討プロジェクトの事務局のトップです。
Now I am a secretary-general of a technical project.
ですから、原則としては、技術検討プロジェクトの内容に干渉していけないハズです。
As a rule, I must not tamper with the project.
ところが、干渉どころか、そのプロジェクトの技術検討の担当者の一人としても働いています。
However, far from tampering, I am working as a member of the project member,
バリバリです。
with heart and soul.
「なぜ、私は、事務局長やりながら、プロジェクトメンバも兼任させられているのか」と問われれば、
If you ask me "why does Ebata should double as the secretary-general and the members simultaneously?"
「それが会社組織というものだ」と応えます。
I reply to you "This is a company".
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いずれもしても、最近の私の、
Anyway, recently I feel empathy for
―― 国際連合事務総長の潘基文(パン・ギムン)さんの、仕事や大変さへの共感さ
the tough and difficult works of the Secretary-General of the United Nations, Mr.Ban Ki-moon
が、ハンパありません。
strongly.
現代の私たちは、望む望まずに関わらず、マイクロソフト社の「Windows OS」と「Office」の奴隷・・・もとい、ユーザとなっています。
Now, regardless of our hope, we are Microsoft's "Windows OS" and "Office" slaves...I mean "users".
ことわざ辞典の、「勝てば官軍」の説明には、幕末の幕府と新政府軍の例でなく、マイクロソフト社の話を記載する方が、理解が深まると思います。
In the proverb dictionary, in the explanation of "the army if you win", they have to use an example, "Wining story of Microsoft Corporation", instead of the shogunate at the end of the Tokugawa shogunate and the new government army.
By the way, in this column, I wrote a little about "Nash equilibrium" and "Pareto optimal".
マイクロソフト社は、私たちが、数年かけてようやく慣れてきたOSとOfficeを、「もうサポートしない」という脅迫フレーズで、なんどもバージョンアップに追い来んできました。
Many of us have been forced to upgrade our version by Microsoft Corporation, with the threatening phrase "We do not support anymore" OS and Office", though even we have finally got used to OS and Office over the years.
私たちは、古いWindows OSを使うことで、いわゆる「ナッシュ均衡」に至っている訳であって、その世界は、ぬくぬくして、居心地のいい場所なのです。
We use the present Windows OS to reach the so-called "Nash equilibrium", and the world is warm, cozy.
しかし、マイクロソフト社は、「バージョンアップ + サポート停止」という手段をもって、このナッシュ均衡を破って、パレート最適に至らしめているのである ―― という、ウルトラスーパー善意解釈もできなくはないと思っています。
However, Microsoft breaks this Nash equilibrium, and try to be reaching Pareto optimal, as a means of "upgrading + halting support", however I am afraid that this is a Ultra Super good faith for the company.
(To be continued)
私は、パーティとかセレモニーに参加することが「嫌い」という訳ではないのですが、『あまり楽しめる人間ではない』ようです。
I do not "hate" to participate in parties or ceremonies, but I am sorry that "I'm not much enjoyable".
昔は、そうでもないと思っていたのですが、年齢を重ねるごとに、この傾向は顕著になってきているようです。
I was not so long ago, however this my propensity seems to become noticeable as I grow older.
学会のレセプションなどでも、食べるべきものを食べ、飲むべきもの飲んだら、(トイレに行くふりなどをして)そそくさと会場を去ってしまいます。
Even at the reception of academic societies, after eating what I should eat, and drinking what I should drink, I will leave the venue with the awkwardness (pretending to go to the toilet).
もちろん、私は、パーティーで未知の人と知り会い、会話をすることに意義があることは十分に理解しています。
Of course I understand that it is important to meet unknown people at the party, and to have a good conversation.
こういうことを疎かにする人間は ―― 恋愛、結婚、仕事、出世に至るまで、人生の全てのフェーズにおいて、不利益となることは明らかです。
It is clear that humans who neglect these activities, are disadvantageous in all phases of their life, from love, marriage, work, to promotion.
ところが、これは、私が、イベントの「ゲスト(招待客)」である場合です。
However, this is the case when I am "guest (invitee)" of the event.
これが、イベントの「ホスト(主催者)」になれば、話は一変します。
If I am a "host (organizer)" of the event, the story changes dynamically.
(To be continued)
(Continuation from yesterday)
ところで ――
By the way
「マニュアル」や「ハウツー本」は、成功に至るまでの、失敗の全プロセスの記載を省いている、という点において、読者に誤解を与えています。
"Manuals" and "How-to books" mislead readers by omitting the entire process of failure to success.
敢えて「その誤解」に誘導する、悪質なものもあります。
Some of them are malicious and lead to "the misunderstanding".
私は、原則として、表題に「簡単」「ラクラク」「誰でも」「すぐに」という言葉が題目に入っている本は購入しないようにしています。
As a general rule, I do not buy books whose titles include "Easy", "Easy", "Everyone", or "Soon".
とは言え、私も、これらの言葉に魅かかれない訳ではないですので、本屋にいってざーーっと立ち読みしてきます。
However, I am also fascinated by these words, so I will go to the bookstore and browse through it.
レアなケースですが、これらの言葉が入っている本でも、気に入った本に出会えることもあるからです。
In rare cases, even books that contain these words, I come to like them.
これが「相性」というものでしょうね。
This is what is called "compatibility".
こういう場合、本の「題名」ではなく、本の「著者」を覚えるようにしています。
In this case, I try to remember the "author" of the book, not the "title" of the book.
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最近の家電製品は、通常のマニュアルに加えて、「簡単マニュアル」という両面印刷1枚だけの用紙を入れています。
In recent home appliances, in addition to the usual manual, one sheet of double-sided printing called "Easy Manual" is added.
しかし「これでは、まだ足りない」と思います。
But I don't think this is enough.
家電製品本体にQRコードを印刷して、スマホから、動画サイトにアクセスできるくらいにして貰いたいです。
I want a QR code printed on the home appliance, and I want to access the video site from my smartphone.
もちろん、動画サイトの映像の長さは「30秒以内」でなければなりません。
Of course, the video length must be "within 30 seconds".
製品を購入した人は、製品のスペックなんぞ興味はなく、製品の使い方を知りたい訳でもなく、単に「製品を使いたい」だけなのです
The person who purchased the product is not interested in the product specifications and know-how, but simply want to use the product.
―― 失敗回数"0回"で
―― with "0 times" failure
まあ、「QRコード」「スマホ」「動画サイト」が登場した段階で、この計画もダメだ、と言われたらグウの音も出ませんが。
Well, I can't refute it, "Can anyone use "QR code","smartphone", and "video site easily ?"
「俺の青春ラブコメは間違っている完」の最終話の感想の続きです。
This is next my impression after watching episode 12(final) of My Youth Romantic Comedy is Wrong,As I Expected Final"
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そういえば、言い忘れていましたが、
By the way, I forgot to say,
この最終回のもっとも重要なフレーズは、
The most important phrase in this final episode is.
『彼女がいる人、好きになっちゃいけないなんて法律ありましたっけ?』
"Was there a law that you shouldn't love someone who has a boyfriend ?"
です。
それと
In addition,
『あの二人が長続きするわけないじゃないですか』
"There's no way those two are going to last"
という考察も、なかなかい鋭いです ―― 正直、この人物の実年齢を疑うレベルの達観度です。
This consideration also has a considerable impact. To be honest, I doubt the actual age of her.
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私が知る限り、ティーンエイジャの恋愛が、長期間続いたという事例 ―― 例えば、結婚に至った等 ―― は、レアケースです。
As far as I know, cases of teenage love that have lasted for long periods is extreme rare. -- e.g., ending in marriage.
加えて、「めんどうくさい人間」の恋愛コヒーレント時間は、"短い"ですが、
In addition, while the romantic coherent time for "messy people" is "short",
「めんどうくさい人間同士」の恋愛コヒーレント時間は、"恐しく短い"です。
The love coherent time between "messy humans" is "terribly short".
私は、このヒーローとヒロインの破局(第一回目)は、高校在学中に発生する、と確信しています、
I am convinced that this hero and heroine catastrophe (the first one) occurs while in high school, and
だかこそ、もう一人のヒロインの取り得る戦略は、明確です。
That's why the possible strategy of the other heroine is clear.
「破綻のさせない友人関係の維持」
"Maintaining friendships that won't break up.
です。
もう一人のヒロインは、長期的視野に基づく、実にクレバーな戦略を選択したのです。
She chose a really clever strategy based on a long-term view.
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私の場合、
In my case,
■彼氏のノロケ話/愚痴を聞かされても、
even if I hear her boyfriend bragging and complaining about it,
■見合いの報告をされても、
even if she reported her matchmaking to me.
■プロポーズを断わられても、
even if she says no to my proposal,
それでも、「友人」という位置だけはキープし続ける ―― という、戦略を採用しました。
Nevertheless, I adopted the strategy of keeping the position of "friend" -- that's all.
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もちろん、このような戦略においては「一途(な恋とか愛)」というのは、無理です。
Of course, you can't be "single-minded love" in such a strategy.
恋愛はエネルギーを消費する行動であり、「出力値 x 出力時間」は一定値だからです。
This is because love is an energy-consuming behavior, and "output value x output time" is a constant value.
故に、100%の「一途」は、この戦略には向きません。
Hence, 100% "single-mindedness" is not a good fit for this strategy.
―― 「一途」ではなく、「0.7途」とか「0.5途」くらい
So, "0.7-mindedness" or "0.5-mindedness" will be better than "single-mindedness".
がいいです。
他のエネルギーは、「趣味」とか「仕事」とかに当分に配分しておくと全体としても良いです。ポートフォリオですね。
Other energy can be allocated to "hobbies" or "work" for the time being, like portfolio.
それと、「一途」の人は、いい感じに利用される傾向もあります(いわゆる「キープ君」等)。
And people who are "single-minded" tend to get taken advantage of in a good way (such as the so-called "Mr. Keeper").
一方、この戦略は、「敢えてその役割(キープ君)を振る舞う(ように見せる)というものでもあることにも留意しておいて下さい
On the other hand, keep in mind that this strategy is also about "daring to act (or appear to act) in that role (Mr. Keep)
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まあ、この戦略の最大の難点は、「恋愛が成就しないこと」を、最初から計画に計上しなけばならない点にあります。
Well, the biggest difficulty with this strategy is that you have to measure "love not being fulfilled" in your plan from the beginning.
このような確率に基づく恋愛戦略が、ティーンエイジャたちに受け入れられるか ―― ということが、最大の障壁でもあります。
One of the biggest barriers is the acceptance of this probability-based relationship strategy by teenagers -- and that's the biggest barrier.
この週末は、資料の構成を考える予定だったのですが、気がついたら、dockerと格闘しているハメになりました。
This weekend I was supposed to be working on the structure of my new book, but I found myself struggling with docker.
3年前に動いた環境で再現を試みたのですが「動かない」。
I tried to reproduce it in an environment that worked three years ago, but it "didn't work".
で、動かない原因を探ってみると、世界で2人くらいしか同じトラブルに遭遇していない。
So I tried to find out why it didn't work, and found that only about two people in the world had encountered the same problem.
(正確には、「そのトラブルをネットにアップしている人数が2人」ですが)。
(To be precise, "the number of people posting that trouble on the Internet is two.)
こういう問題に遭遇した場合の最善手は『諦める』です。
The best thing to do when encountering such a problem is to "give up".
膨大な時間が消費された上に、高い確率で解決しないからです。
This is because it consumes an enormous amount of time and has a high probability of not being resolved.
それでも、それが「仕事」である場合には逃げられない場合もあるのですが、「娯楽」や「趣味」の範疇であれば、とっとと「逃亡」することが肝要です。
If it is your "job," you may not be able to escape. However, if it is a "pastime" or a "hobby," it is essential to "escape" as soon as possible.
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ところが、この合理的な行動を妨害する心理的な作用があります ―― 「サンクコスト」といいます、
However, there is a psychological effect that interferes with this rational behavior -- it's called "sunk cost".
サンクコストとは、投資を回収できないコストのことです。
Sunk cost is the cost of not being able to recover an investment.
費やした労力やお金、時間などが、今後の意思決定に影響を与えること ―― 赤字を垂れ流し続けながらも、撤収できないこと ―― を、サンクコスト効果といいます。
The sunk cost effect refers to the fact that the effort, money, time, etc. spent will affect future decision making -- the inability to exit while continuing to incur a deficit.
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もっとも日常的に現われるサンクコストは、「受験浪人」「資格試験」です。
The most common sunk costs are "exam wasters" and "qualification wasters".
「売れない芸人、アイドル」くらいなら個人の責任と言えますが、「高速増殖炉」ともなると、1日あたりの維持費が5500万円、廃炉に費用が1500億円と言われています。
"If you're an unsuccessful comedian, it's your own fault. However, "The cost of maintaining a fast breeder reactor is said to be 55 million yen per day, and the cost of decommissioning it is 150 billion yen.
当然、それらは、私たちの血税から捻出されたものです。
Of course, they have been funded by our blood tax.
今日、私は、これらの是非については語りません。
Today, I will not talk about the pros and cons of these.
しかし、私たちが為政者であったとしたら、これだけのコストをかけたものを「捨てる」という判断が、どれほど怖いことあるかは、想像できるかと思います。
However, if we were politicians, we can imagine how scary it would be to make the decision to "throw away" something that has cost us so much.
それに、まあ、ぶっちゃけ、研究員なんぞ、「サンクコストの製造装置」といっても、いいくらいです。
And, well, frankly speaking, researchers can be called a "sunk cost machine".
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という訳で、「娯楽」や「趣味」の範疇であっても、週末を使い果たしてしまう私は、存在自体が「サンクコスト」と言えそうです。
So, even if it is in the category of "entertainment" or "hobby", my existence itself is a "sunk cost" as I lose time on weekends.
To 日本国総理大臣殿
To Mr. Prime Minister of Japan
私、新人の時に、先輩から
When I was a rookie, I was told by a senior, and scoled
「江端! 『丁寧な説明』っていうのは、『同じ内容を、ゆっくりとしゃべり直すこと』じゃねえぞ!!」
"Ebata! "Careful explanation" does not mean "to talk about the same thing over again slowly!"
と、叱られたことがあります。
御参考まで。
For your information.
先日、BSで、映画「十戒」が放送されていたので、録画しました。
The other day, the movie "The Ten Commandments" was broadcast on BS, and I recorded it.
江端:「『十戒』を録画しておいたので、興味があれば見て」
Ebata: "I recorded 'The Ten Commandments' for you to watch if you are interested."
嫁さん:「うーん、あまり興味ないかな」
Wife: "Hmmm, not interested."
江端:「旧約聖書を読むより、ラクに理解できるよ」
Ebata: "It's easier to understand than reading the Old Testament."
嫁さん:「なんで、旧約聖書の内容を理解しなければならないの?」
Wife: "Why do I have to understand the Old Testament?"
と言われて、「確かに、そうだ」と、納得してしまいました。
I thought, "Sure, that's right," and I agreed.
日本人なら、「日本神話」の方が先だと思ったのですが、よく考えたら「いやいや、別に、それすらも必要ないだろう」と自分で、自分に突っ込んでしまいました。
I thought "Japanese mythology" would be the first thing a Japanese person would think of, but then I thought about it and said, "No, no, not really, we don't even need that either."
旧約聖書の内容を知っていると、トクになることって何だろうなぁ、と考えてみたのですが、現在の問題に限定すれば「パレスチナ問題」の見通しが良くなるくらいですかね。
I wondered what the benefits of knowing the contents of the Old Testament would be, and I thought that if limited to current issues, it would only improve the outlook on the "Palestinian problem."
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個人的には、「旧約聖書」より「新約聖書」の方が面白いです。
I find the "New Testament" more interesting than the "Old Testament".
といっても、わざわざ「新約聖書」を読む必要なんぞななくて、関連するアニメや映画やコミックで、断片的に内容を繋げれば十分だと思います。
However, reading the "New Testament" all the way through is unnecessary. It is enough to connect the contents of the New Testament with related anime, movies, and comics in bits and pieces.
そもそも、その「新約聖書」は、ナザレのイエス没300年後(西暦325年)に、編集会議(ニケーア公会議)で、その内容を、各宗派の議論と投票で決定したものです。
To begin with, the contents of the "New Testament" were decided by the editorial council (Council of Nicea) 300 years after the death of Jesus of Nazareth through discussion and voting by the various denominations.
新約聖書の編集会議は、少年ジャンプの新連載マンガを決定する、または連載打ち切りを決定する会議と、基本的に同じだったのです。
The New Testament editorial meeting was essentially the same as the meeting that decided on a new manga series for Shonen Jump or decided to discontinue the series.
まあ、そう考えていくと、ルターの宗教改革から始まったプロテスタントキリスト教や、その「聖書至上主義」も、私の心にはヒットしません。
When I think about it, Protestant Christianity and its "biblical supremacy" that began with Luther's Reformation doesn't hit me either.
―― 人間が会議で編纂した書物(新約聖書)が、「神の言葉」なんぞである訳がない
"How can a book (the New Testament) compiled by a conference of men be the "Word of God"?"
と。
カソリックキリスト教については、言うに及ばずです。
Not to mention Catholic Christianity.
ちなみに、仏教の各宗派に関しては、私は、異なる同人誌のサークルくらいの意識しか持っていません。
By the way, I know that Buddhist sects are the same as doujinshi circles.
_ https://wp.kobore.net/%e6%b1%9f%e7%ab%af%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%ae%e5%bf%98%e5%82%99%e9%8c%b2/post-7933/
もちろん、私は、コミケサークルの活動を尊重しているくらいですから、世界中の宗教も ―― アホなカルト宗教団体や原理主義者を除けば ―― 同様に敬意を払っています。
Of course, I respect the activities of the Comic Circle so much that I appreciate all the religions of the world -- except for the idiotic cult groups and fundamentalists -- as well.
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『では「神学」は無意味な学問か』と問われれば、そうではないようです。
If you ask, 'Then is "theology" a meaningless discipline?' it seems that it is not.
「神学」は、哲学でもあり、論理学でもあり、法学でもあり、見方によっては科学や数学(の証明)とも言えるもののようです。
"Theology" seems to be a philosophy, a logic, a jurisprudence, and, depending on one's point of view, a science or a mathematical (proof of) science.
私に来世があるなら、「神学」の勉強をしてみたいと思っています(現世は、ちょっと忙しすぎるようなので)。
If I have a next life, I would like to study "theology" (this life seems a bit too busy for me).
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「旧約」も「新約」も「日本神話」も、私たちには、別段必要ではありません。
We don't need "Old Testament," "New Testament," or "Japanese mythology.
という訳で、本日の日記は、スルーして頂いて結構です。
Therefore, you may pass through today's diary.