昨日、「リスクを取らない恋愛戦略」の話をしましたが、それに関連するお話をしたいと思います。
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西尾維新の「物語シリーズ」は、町田図書館のご協力もありまして(インターネット予約しているだけだけど)、出版されているものは、あと2冊で全巻読破となります。
先日、「花物語」を読了したのですが、この本は、これまでの「物語シリーズ」とは一線を画する、かなり有用な示唆に溢れる実用書であると感じました。
ティーンエイジャには勿論ですが、全分野の全世代に対して、役に立つ至言に溢れています。
例えば、
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(その1)
「逃げの何が悪い?この世にあるほとんどの問題は、逃げることで解決するじゃないか。逃げて先送りにしているうちに、問題は問題じゃなくなってしまう――
『今このとき』に解決しようと思うから、人は苦労するんだよ」(沼地蝋花)
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これは、私もよく使う手法の一つです。
私の場合、
「来週のこの時間に、今のこの暗い気持ちを100%損うことなく持ち続けていることができたら、来週のこの時間に、アクション(会社を辞める等)を起こそう」
という、フレーズをよく使います。
問題の大きさによって、「1週間」とか「1ヶ月」とか、色々選ぶことにはなるのですが、現在のところ『アクション』は発動していません。
1週間もあると、別の案件がその問題を「押し出してしまう」からです。全部「押し出さない」にしても、100%を維持するのは難しいです。
1週間で80%残っている問題であれば、2ヶ月後に残っている確率は16%。半年後なら、0.4%程度にまで小さくなってしまいます。
「どんな問題も時が解決する」というのは嘘があるかもしれませんが、「時が忘却させる」という話であれば、簡単な等比級数で「裏」が取れます。
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(その2)
「大抵のことは逃げれば解決するのに、逃げたら負けだと思ってる奴が――本当に多い。」(沼地蝋花)
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これは、私も「停滞主義論」で、このホームページを立ち上げてきた時から、論じてきたことです。
停滞主義とは、「(1)停滞はラク(楽)である→(2)ラク(楽)であることは一般的に楽しい→(3)ここからラク(楽)から楽への回帰的な利益が得られる」というものです。
『もんじゅ』(高速増殖炉型)と名づけても良いかと思っています。
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(その3)
「――なあ、沼地。お前、『やらずに後悔するよりやって後悔する方がいい』という言葉について、どう思う?」
「負け犬の遠吠えだ」
「やらずに後悔した方がいいに決まっている」
「そうだな。私もそう思う。やって後悔する方がいいなんてことをいうのは、『やってしまった後悔』の味を知らない、無責任な第三者の台詞だ」
「だけど――― 一番いいのは、やって後悔しないことだ」
(神原駿河&沼地蝋花)
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これが「リスクを取らない恋愛戦略」に相当するのかな、と。
ちょっと違うか。いや、全然違うな。
こう言えば良いのかな。
『だけど――― 一番いいのは、後悔しないように仕組んだ後でやることだ』
うん。これ以上もないくらい卑怯だ。あまりの卑怯さで、清々しいくらい。
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と言う訳で、(ここから頂いたメールに対する私信になりますが)「失恋」の痛手は、解決する場合もあれば、解決しない場合もあります。
しかし、解決する場合は「等比級数」があなたを助けてくれるかもしれません。
食欲のご回復を、影ながらお祈りしております。
http://www.amazon.co.jp/花物語(講談社BOX)[単行本(ソフトカバー)]/dp/4062837714
昨日の日記「二刀流リモコン剣舞」をご覧頂いた読者の方から、メールを頂きました。
幼稚園児のお子さんが、リモコンを自由自在に操っているとのことです。
人間、自分の好きなことは、年齢や才能を越えてやるものだ、ということだということを、証明する事実の一つになるのでしょう。
ただ、この現象が真である、とするのは、ちょっと困るのです。
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命題「AならばB」の対偶は「BでないならAでない」である。つまり、命題「A ⇒ B」の対偶は「¬B⇒ ¬A」(¬A は命題 A の否定)となりますよね。
「好きなこと」は「できる」の対偶は、「できないこと」は「好きでない」となります。
これは困る。絶対的に困る。
例えば、私は「英語が好きでない」という訳ではなく、「英語ができないだけ」なのです。
英語は毎日楽しく聞いています。毎日、通勤途中の歩行の時間は、ビジネス英会話と、ABCニュースシャワーを聞いています。英語が分からなくても、内容は、十分に面白いです。
しかし、私が英語を楽しんでいることと、私の英語の能力との関係は、全く関係がないようです。
例えば、TOEICと私の関係は絶望的に悪いです。前世で、TOEICと私は、魔王と勇者の関係にあったに違いありません。
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「好き」なんだけど「できない」ことって、世の中たくさんあります。
そのような、「好き」なんだけど「できない」ことは、かなり自分を苦しめます。
特に、優れた能力を持っている人が、易々と「好き」を「できる」につなげてしまうのを見ると、本当にやる気がなくなってしまいます。
例えば、嫁さんの友人で、絵が大好きで美術大学に入学した方がいるのですが、「美大に入ったら、絵を嫌いになってしまった」のだそうです。
自分の「上手い」のレベルを、思い知らされるのだそうです。相当な絶望と孤独に苛まされたとのことです。
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だからといって、他人との比較で、「好き」をやめてしまうのも、なんだかなー、とも思います。
なんとか「『好き』だけ」で行きたいものです。
ツイッターのコメントに、いちいち腹を立てることもなく、また、ツイッター数が少ないことに凹むこともなく、
■文章を書いていることが「好き」で、
■その文章を自分で読むことが「好き」で、
■それで、「なんて上手い文章なんだろう」と自分で自分を褒めるのが「好き」で、
そういう、他人の評価から数万光年離れた、内向きに自分の中だけに閉じた世界の中で、生きられるようになりたいのです。
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しかし、この「閉じた世界」は、そう簡単には構築できないのです。
私の場合、「私の、私による、私の為だけの文章(エッセイ・コラム)」というコンセプトに至るだけの為に、実に20年もかかっています。
そして、今の私が目指している最大の目標は、
「外向きに自分の作品を発表しつつ、内向きに完全に閉じた世界で安住する方法」
を確立することにあります。
先日、たまたまYoutubeで、アニメ「氷菓」をレビューしました。
Yesterday, I happened to watch an animation "Kyouka" by Youtube.
アニメそのものとしても、大変素晴しい作品なのですが、それ以上に、この作品の凄いところは、単なる青春映像ではなく、人生そのものを映している、という点にあります。
This animation is no complaints. This original work of art is wonderful. Moreover the deeply important point is that this work shows not only bloom of youth but also life itself.
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"とある運動部に補欠がいた。補欠はレギュラーになろうと極めて激しく努力したが、レギュラーにはなれなかった。そのクラブには、その補欠よりずっと有能な人材が揃っていたから。"
There was a substitute player in certain sports club. The substitute was very vigorous effort to become a regular, but he did not regular. Because qualified members were enough in that club.
"その中でも、天性の才の持ち主がいた。もちろん、補欠の技量とは天と地の開きがあった。
A girl-genius was among them. Of course her ability was far from the substitute.
"彼女はある大会で非常に優れた活躍をし、MVPにも選ばれた。インタビュアーが彼女に聞いた。「大活躍でしたね。秘訣は何ですか?」彼女はこう答えた。
She played very well in a tournament and she was selected as the MVP too.
When an interviewer asked her why she won, she answered,
"「ただ、運が良かっただけです」"
"Just good luck"
"この答えは、その補欠にはあまりに辛辣に響いたと思うけど。どう?"
I think the answer was too acrimonious for the substitute. How do you think?"
"誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。……見ている側が馬鹿馬鹿しい"
Anyone should be aware of themselves. If not, we feel that we all are fool clown.
(氷菓 第10話 「万人の死角」)
(Hyouka episode 10 ""Blind spot for all of people")
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私が今の職場に入社して、先ず、最初に覚えた絶望。
The first desperation after joining my company was
それが、
―― 努力は才能を越えない
"Ability counts for more than effort."
努力で越えられる程度の能力は、しょせんは「才能」の名に値しないものなのです。
The ability that was overcome by effort is not suitable for the name "ability".
私の父は、よく私に「努力は天才に勝つ」と教えてくれましたが、残念ながら、父は、人生において「天才」に巡り合う機会がなかったのでしょう。
However my father often told me that "effort pays in long run", I am afraid that he had no chance to meet a real genius.
「天才」の前に対峙した時の、その圧倒的に、神々しいまでの能力というものを、―― 多分、父は知らない。
Maybe he didn't know that overwhelming and awe-inspiring ability a genius owned.
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絶望という泥の中で這いずり回って生きることは、本当に苦しいことなのです。
Living by crawling in the mud of despair would therefore really painful.
だから、高みを目指すことから降りる人や、降りていく人を、私だけは、非難したくないのです。
So, I do not want to blame anyone go down or get out of the aim of heights.
(Continuation from yesterday)
昨日の続きを掲載しようと思ったのですが、そっくりそのまま、その媒体を某所に置き忘れてきてしまいました。
I wanted to open the yesterday's diary continuance, but I have left the medium in a certain place literally.
英文も含めて9割方完成していて、もう一度書き直すのは辛いので、本編の最終回は、連休明けまでお待ち下さい。
The 90% of diary had completed including an English sentence, but it is hard to rewrite it once again. So please wait the last inning of the main volume until this long vacation.
それに、なんかねー、内容からすると、「今、このタイミングで、あの最終回を公開するのはよせ」と、誰から言われているような気もしました。
In addition, let me think again, Judging from contents, I felt that someone said that "you gave up showing that last inning in this timing now".
何人かの読者の方を不愉快にさせるものであることは、間違いのない内容でしたので。
Because I confirm that the contents let some readers displease.
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さて、その楽しくもない連休が、明日から始まります。
By the way, this long vacation that makes me unhappy, begins from tomorrow.
本当に、―― 大型連休なんか、死ねばいいのに。
Really, long vacation must die.
(To be continued)
本日は、コラムがリリースされた日なので、日記はお休みです。
My new column is released, so I take a day off.
江端さんのDIY奮闘記 EtherCATでホームセキュリティシステムを作る(10):
カップ1つ作るのに、ご主人様とメイドは4000回会話する
Mr.Ebata's struggling for DIY Home Security System by EtherCAT(9) "
To make one plastic cup, both the master and maid communicate more than 4000 times.
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昨日、校了後に、今回のインタビューに応じて頂いた社長さんから、
Yesterday, after the OK proof, Mr.president I had had a interview with,
asked for referring this article in my column.
その記事を読んで、ここ一年くらいの間で最大級のショックを受けました。
I was greatest moved about in one year after reading the article.
思わず「『エンジニアチョイス』の勝利だ!」と叫んでいました(詳しくはコラムをご参照下さい)。
In spite of myself, I shouted "It is the victory of "engineer choice"" (for more information, please read the column).
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私が、その方式に惚れ込んで、週末エンジニアとして、こつこつと、自宅に設置し続けてきたEtherCAT。
EtherCAT, that I have fallen for the mechanism, and I have been installing in my house during weekend, as a weekend researcher.
今回のこの記事で、EtherCATの設計思想、美しい仕様、高効率が、これから、もっと多くのエンジニアに理解されるようになっていくだろうと思います。
By this this article, I think that many engineers come to understand the design concept, beautiful specification, high-efficiency of EtherCAT.
しかし、同時に『自分の娘が、メジャーデビューしていく』ような寂しさを感じているのも事実です(詳しくは、コラムをご一読下さい)。
On the other hand, it is true that I feel the loneliness, such as "my daughter is going to major" at the same time(for more information, please read the column).
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いずれにしても、
Anyway,
―― どうだ! 見たか! 「エンジニアの選択」を舐めんじゃねえぞ!!
"How about that? Do our "engineer choice" look like a fool ?"
と、昨日から得意になっている私です。
The article had me floating on air.
ええ、『別段、私が何かをしたという訳ではない』ということは、良く分かっているんですけどね。
Well, I know well that I don't do anything about this issue especially.
(Continuation from yesterday)
今回、私、海外のあるオープンソースの製作者とコンタクトをする為、やむなくSNSを開始しました。
This time, I am obliged to start a SNS to contract a engineer of software developer.
その製作者の方が、メールアドレスを公開されていないからです(最近、このケース多くて、困っています)
The engineer doesn't open his mail address in public.(Recently I have often faced these accidents)
といっても、一般のSNSではなく、いわゆるビジネスや技術に関する交流を行うSNSであり、言うまでもなく、オフィシャルランゲージは「英語」です。
But this SNS is not common. The target of this SNS to make fields of communications about business and technology. In addition, the official language is "English".
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―― なんだよ、英語でコミュニケーションできることを、ひけらかしたいのかよ
"Damm! Do you want to boast about your English communication ability? "
と不愉快な思いをして頂ければ、まさに「我が意を得たり」という気持ちにもなるのですが、実は全く逆です。
If you feel uneasy, that is my hope. However it is opposite, in fact.
ご存知かもしれませんが、私はSNSをほとんど使っていません。
As you may know, I seldom use SNS in my dairy life.
私は、私を褒めて称えるメッセージは好きですが、私や私のコンテンツを批判するメッセージは、一切読みたくないからです。たとえ、それが100%の正論であったとしても、です。
I love compliant messages to me, however I dislike complaints against me (or my works). I don't want to read them at all, even if they are be in the right.
今回、私が、このSNSにアカウントを作ったのは、オフィシャルランゲージは「英語」である、という点にあります。
This time, the reason I made my account in the SNS is that the SNS's official language is English.
私は、このSNSメッセージの多くを理解できないでしょう。ましてや、皮肉、暗喩、その他のDisメッセージを解読することなど到底不可能でしょう。
I could not understand many messages in the SNS, Moreover it is impossible to read out sarcastic, metaphor and many disrespectable messages.
―― この五里霧中の英語のSNSの海こそ「私のパラダイス」
"All at sea in a fog of English is "my paradise"
となるはずです。
will be realized.
私が、「英語に愛されないエンジニア」であることは、確かに不幸なことです。
It is absolutely misery that I am not loved by English.
しかし、「英語に愛されない」という資質は、使い方によっては、「地上の楽園」へのアプローチの一つになるかもしれません。
However, the qualification "not be loved by English" might be a passport to a utopia
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すでに半世紀を生き抜いた私にとって、もう「英語でカッコつける」ようなフェーズは終了しています。
Over the 50 years old, I don't have no intention to pretend cool by using English.
私にとって、英語は、自分の気持ちを載せるビークルであれば、それで十分です。
For me, "English is a good tool to carry my intentions to others", it is enough.
そもそも、英語は「使うもの」であって「学ぶもの」ではありません。
Originally, English is "thing to use", not "thing to learn"
本日は、コラムがリリースされた日なので、日記はお休みです。
Today, new my column is released, so I take a day off.
Over the AI ――AIの向こう側に(21):
不幸な人工知能 ~尊敬と軽蔑の狭間で揺れるニューラルネットワーク
"Over the AI(21) ---- beyond a reach of our imagination of AI"
Miserable Artificial Intelligence - Neural network, shaking between respect and disrespect
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私が今回コラムで暴露した、研究員の実態に、
According to the actual figures of researchers I exposed in the column this time,"
―― ドッキーン
some people might be about to cry
とされた方もいるかと思います。
御安心下さい。
You may set your mind at ease.
ちゃんと墓場まで持っていきますから。
I will bring the secrets to my grave properly.
(Continuation from yesterday)
しかし、私が、その自治寮で行われる勉強会で、本当に困ったことは、彼らの「文章能力のおそまつさ」でした。
However, what I felt really troubled at the study sessions held at the dormitory was their "sorry writing ability".
私は理系の学生でしたので、コンセプトを図や数字で表わすことの必要性は、よく分かっていたのですが、寮生のプレゼンの酷さは、もう、絶望的なほどでした。
Since I was a science student, I knew well the necessity of representing the concept with figures and numbers. The badness of the dormitory's presentation was hopeless.
私の、物事を図面入りでロジカルに説明する、レポート形式の総括文は、
A summary statement in my report form that explains things in a complete and logical way, was just criticized as
「安直な図式主義」
"Easy Schemeism"
と批判されたくらいです。
もっとも今の私ならば、
Now I can say
『自分の主張を、人に説明できる程度に纏めて、ロジカルに説明できない、お前の頭が悪すぎるんだ』
"Your head is too bad to summarize your claim and explain it to others"
と断言できますが、当時の私は『そういうものかな』と思ったりもしました。
However at the time, I could not know which one is correct.
今の私ば、奴らの知性の低さに、1mmの疑義もありませんが。
Now there is no doubt of their ignorance.
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で、当時の自治寮で、この「頭の悪い文章」がまかり通ったのは、いわゆる哲学者とか思想家とか言われる者たちの、「訳の分からん原書」の影響があったのではないか、と、私は考察する訳です。
I will consider that at the time of the self-governing dormitory, the reason of this "innocent writing" passed through, was the influence of "the translation of the original book" by philosophers and thinkers.
「訳の分からん文章」を書くことが正しい ―― のような、アホな考え方の根底には、
"Unreasonable writing" is right --- at the bottom of this foolish thought, I think there are two possibilities.
(1)テクニカルライティング(ロジカルライティング)の能力が絶無
(1)There is no technical writing (logical writing) ability at all
(2)もし、上記(1)の手法で記載すると、自分の考えの底の浅さが簡単に露呈してしまう
(2)If it is described in the above method (1), the shallowness of the bottom of their idea is easily exposed
のいずれかがあっただろうと思います。
いずれもしても、そういうものに付き合わされるアホらしさに気がついて、とっとと退寮した(しかも寮長在任中に)私は、実に賢明だったと思うのです。
Anyway, I think I was really wise. Because I noticed that I was being stunned with such things, and I left the room soon. even I was a leader of the dormitory.
私が上記の自治寮での議論の中で、彼らが濫用する思想家や哲学者の引用を聞く度に、
In the above discussion in the dormitory, whenever I heard a quote from a thinker or philosopher they abuse, I thought
―― おまえ、本当にこの原書の内容を理解した上で、話をしているのか?
"Are you really talking after understanding the contents of this original book?"
と思っていました。
(To be continued)
For a long time, I have been a supporter of September admission.
入試の時期の観点もありますが、教育の国際化の観点からも、良いことだと思います。
The reason is the time of the entrance examination, moreover I think it is also good from the perspective of internationalization of education.
まあ、この「コロナ禍」を利用でもしない限り、こんなチャンスは二度とは訪れないでしょう。
Well, unless we use this "new coronavirus disaster", we will never see this chance again.
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世界各国を見てみると、9月入学は圧倒的に多いですが、それが全てではないようです。
Looking at the countries around the world, it seems that the beginning of September is overwhelmingly large, but that is not all.
1月(シンガポール)、2月(オーストラリア、ニュージランド)、3月(韓国)、6月(フィリピン)などもあるようです。
For example, January (Singapore), February (Australia, New Zealand), March (Korea), June (Philippines), etc.
一方、今度は会計年度を調べてみたら、こちらは、世界各国バラバラでした。
On the other hand, according to fiscal year, they was scattered in each country.
ご存知の通り、日本の場合は4月から3月です。
As you know, it is April to March in Japan.
しかし、G-7のメンバ国でも、米国(10月から9月)、英国(4月から3月)、ドイツ(1月から12月)、フランス(1月から12月)、イタリア(1月から12月)、カナダ(4月から3月)というようにバラバラです。
However, even in G-7 member countries, the United States (October to September), United Kingdom (April to March), Germany (January to December), France (January to December), Italy (January) From December) to Canada (April to March).
さらに米国に至っては連邦としては10月から9月ですが、州単位ではバラバラです。
Furthermore, although the United States is from October to September as a federation, the state unit has its own fiscal year.
―― それでも、国際キャッシュフローとしては、なんとかなるんだなぁ
"it will be manageable as an international cash flow"
とちょっと感心しています。
I'm a little impressed.
逆に言えば、このように会計年度がズレることで、金融危機が回避されている面もあるでしょう。
Conversely speaking, the financial crisis could be avoided by such fiscal year shifts.
各国の独自通貨制度にも、良い面と悪い面ががあります。
Each country's unique currency system has its good and bad sides.
特に、国が独自のお金を印刷できる能力があるというのは、今回のような未曾有の経済危機では、圧倒的なメリットです(短期戦に持ち込まないとヤバいことになりますが)。
In particular, the ability of the country to print its own money is an overwhelming advantage in an unprecedented economic crisis like this (although it would be dangerous if it was not brought into a short-term war).
そういえば、単一通貨制度に結構ヤバいことがあることは、最近では、ユーロとギリシャが教えてくれましたね。
By the way, recently, Euro and Greece have shown that the single currency system is quite dangerous.
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会計年度は、各国で統一する必要はないのかもしれませんが ―― さて、「教育年度」はどうでしょうか?
Fiscal years may not need to be uniform across countries, however, how about the "educational year"?
国際協調の観点では9月が良いとは思いますが、個人的には、入試の時期が「雪害」と「インフルエンザ」と「台風」と「猛暑」がぶつかってこなければ ―― 正直、どーだっていいです。
I think September is good from the perspective of international cooperation. I think September is good from the perspective of international cooperation. Personally, if entrance examinations are not disturbed by "snow damage", "flu", "typhoon", and "hot weather", I don't care it at all.
我が国の現行の独自の教育年度(4月から3月)が、「教育システムとして有効である」ことをロジカルに主張できる人がいれば、私はお話を伺う準備があります。
If anyone can logically claim that the current unique education year in Japan (April to March) is “effective as an education system,” I am going to hear them.
数値に基づくシミュレーション(机上シミュレーションで良い)があれば、喜んで馳せ参じます(本当)。
If there is a numerical simulation (even if it is a desktop simulation), I'd be happy to come.
本日は、コラムがリリースされた日なので、日記はお休みです。
Today, new my column is released, so I take a day off.
踊るバズワード ~Behind the Buzzword(12)ブロックチェーン(6):
「バンクシーの絵を焼き、NFT化する」という狂気
Dancing Buzzword - Behind the Buzzword (12) Blockchain(6)
The madness of "burning Banksy's painting and turning it into NFT.
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私は、常日頃から、
I have always declared the following.
(1)「墓はいらん」
(1) "I don't want a grave.
(2)「葬式も不要」
(2) "No funeral necessary.
(3)「他人への移植目的に限定する限り、私の体のパーツ(眼球、耳鼻、脳、その他全て)の取り出しに、制限なし」
(3) "There are no restrictions on the removal of my body parts (eyes, ears, nose, brain, and everything else) as long as it is for the purpose of transplantation to another person.
を宣言しています。
(ちなみに、医学生の為なんぞに、役に立ってやるつもりは1mmもないので、「学術目的の私の体のパーツ利用は、絶対禁止」も同様に宣言しています)。
(By the way, since I don't intend to be of any use to medical students, I have also declared that "the use of my body parts for academic purposes is absolutely prohibited.)
ただ、これらについては『死ぬまでに、自分自身で、前処理を完全に完了しておくこと』を自分に課しています。
However, I have set myself the task of "Completely completing the pre-processing of these things by myself before I die.
―― 自分の望み通りにしたいなら、自分自身で汗をかかねらばならぬ
"If I want to get what I want, I have to sweat it out myself"
遺言だろうが、なんだろうが、そんなことは当然です。
Whether it's a will or not, such things are a given.
でも、実際のところ、自分の遺体なんぞ『月曜日の生ゴミの日に出せるとラクなんだけどな』と思っているくらいです。
To tell you the truth, I'm thinking about my own dead body, "It would be easier if I could take it out as garbage on Monday"
「死体遺棄」という法律上の犯罪になるので、無理だと思いますが。
I don't think it's possible, though, because it would be a legal crime called "abandonment of a corpse".
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―― "NFT"は墓標のようなもの
"NFT" is like a tombstone.
と思うんですよね。
I think that.
「"たましい"のリンク先を示したタグ」とでも言うんでしょうか。
So called link tag of "spirit".
"たましい"を信じている人にとって、お墓は重要なものなのです。
The grave is important for those who believe in the "spirit"
その気持ちを否定してはいけないと思っています。
I don't think we should deny that feeling.
でも ―― 知っていますか?
However, do you know this?
大抵の墓地の存続期間は、せいぜい50年間です。
The duration of most cemeteries is, at most, 50 years.
その後は、埋立、整地等されて、宅地等に転用されています。
After that, the land is reclaimed or cleared and converted to residential land.
あなたの家やマンションは、先人の遺骨の上に建っているかもしれません。
Your house or apartment may be built on top of the remains.
それば、別段驚くべきことでもないと、私は思っています。
I don't think that should be a surprise.
論理的に考えて、もし、100年以上の前の人のお墓(著名人や、観光名所を除く)が残っているのであれば、もう、日本には、土地が残っていないはずです。
Logically speaking, if the graves of people over 100 years old (excluding celebrities and tourist attractions) are still there, there should be no more land left in Japan.
「そんなことない!」とおっしゃる方もいるかもしれません。
Some of you may say, "No, it's not!
Then, please read my diary here.
今回のコラムの冒頭が「パリ」から始まっているのも、何かの縁でしょう。
It must be a coincidence that the beginning of this column starts with "Paris".
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"NFT"は、"NFT"を覚えている人が覚えている間(生きている間)だけに価値がある、と私は考えています。
"I believe that NFTs are only valuable as long as the person who remembers them (while they are still alive).
まあ、それも価値には違いありません。
Well, that must be "value" too.
何を価値と考えるかは、人それぞれです。
It is up to each individual to decide what they consider to be "value".
本日は、コラムがリリースされた日なので、日記はお休みです。
Today, new my column is released, so I take a day off.
「お金に愛されないエンジニア」のための新行動論(2)
定年を自覚したエンジニアがひねり出した“投資のHello Worldアプローチ”
"A New Theory of Action for Engineers Who Are Not Loved by Money(2)".
An engineer scoping retirement has come up with a "Hello World approach to investment
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最近の私の仕事は「孤独」です。
My work these days is "solitary".
いや、『仕事が孤独』という意味ではありません。
No, I don't mean 'work is lonely'.
実験室に閉じ込もる生活は、ここ10年ずっと続いていたし、そのままコロナ禍から、在宅勤務に突入したので、「とじこもり」自体は問題ではありません。
The "shut-in" itself is not a problem, since I have been confined to the laboratory for the last 10 years and went straight from the Corona Disaster to working from home.
それどころか、私は、コロナ禍で、パフォーマンスを発揮することできた部類の人間です。
On the contrary, I am of the category that was able to perform with the Corona Disaster.
が、まあ、それはさておき。
Well, that's beside the point.
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本年度の私の研究のターゲット(の一つ)は「孤独」です。
The target (one of the targets) of my research this year is "loneliness".
孤独は、もちろんそれ自体が問題ですが、近年の研究によって、孤独によって発生する社会へのネガティブインパクトがハンパではないことが分かってきています。
Loneliness is, of course, a problem in itself, but recent studies have shown that the negative impact on society caused by loneliness is going to be serious.
まあ、仕事の内容については、詳しくお話できませんが ―― やはり、驚くべきことは、
Well, I can't tell you more about the job description -- however, the amazing thing is that,
―― その研究の担当者(の一人)が、この私(江端)である
"It is me that one of the people in charge of this research
という事実です。
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我が家では、私は『孤独の逆ベクトル』という取り扱われ方です。
In my family, I seem to be treated like the 'opposite vector of loneliness'.
自分でも、「一人に耐えられる」というよりは、「一人が好き」だと思います。
I think I "like being alone" more than I "can stand being alone".
『飲み会よりは、一人飯』『グループでの案出しよりは、マインドマップを使った一人検討』『野球やサッカーよりも、テニスかスキー』
"Eat alone than go out for a drink"," "Study alone with mind map rather than brainstorm in a group," "Tennis or skiing rather than baseball or soccer"
一体、会社は、何を考えているんだ、と疑うレベルです ―― 「全く何も考えていない」かもしれませんが、案外「考え抜かれた人事」かもしれない、と思うこともあります。
I'm at the point where I wonder what on earth the company is thinking -- it may be "thinking nothing at all," but I sometimes wonder if it might be "thoughtful HR".
私のような奴は、定年後や、親しい人との死別などで、あっという間に『孤独の闇の中で、狼狽(うろた)え、彷徨(さまよ)うようなる』からです
Because a man like me, after retirement or the bereavement of a loved one, will soon be "wandering around in the darkness of loneliness,"
『ドタバタ』が人生のデフォルトの奴が、体や脳の障がいによって、今のパフォーマンスが発揮できなくなったら ―― 本当に、それは、あっという間にやってくると思います。
If a guy whose life default is "slapstick" is unable to perform as well as he does now due to a physical or brain disability -- I really think it will come very, very quickly.
『「孤独」の毒が全身に回った時には、もう手遅れ』 ―― これが、私の想定される未来です。
By the time the poison of "loneliness" has reached my entire body, it will be too late" -- this is my envisioned future.
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多分、今年、私は「孤独」を課題とした特許明細書を書くことになると思います。
Perhaps this year I will write a patent specification with "loneliness" as the "problem to be solved".
なにしろ、私は「怒り」「不満」を活用したシステムで、特許明細書を書き、学会発表をして、論文を投稿してきたくらいです。
After all, I have even written patent specifications, presented at conferences, and submitted papers using a system that utilizes "anger" and "frustration".
I don't think anyone is more knowledgeable than I am about how to utilize "negative emotions" -- the dark side of the Force.
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この連載は、私の定年後の「フォースのダークサイド」を、上手く「金(現金)」に転換させる方法の検討作業です。
This series of articles is a study work on how to successfully convert the "dark side of the Force" to "money (cash)" in my retirement.
重要なことは、私が『「孤独」の毒が回る』前にやらなければ、完全な手遅れになる、ということです。
The important thing is that if I don't do it before the 'loneliness' poison turns, it will be completely too late.
結構、私、焦っています。
I am quite impatient.
本当です。
It is true.
私、基本的に人にアドバイスをしません。
I, basically, don't give advice to people.
アドバイスというのは助言であって、単なるフレーズで、実体のない空虚な音声信号です。
Advice is advice, a just phrase, an empty sound signal without substance.
『助ける行為』そのものではありません。
It is not the "act of helping" itself.
私、若い頃から、頼みもしない人から、頼みもしないアドバイスを、一方的に受けて、本当にうんざりしてきました。
Since I was young, I have been really fed up with receiving unsolicited advice from people I didn't ask for, one-sidedly.
しかし、シニアになった自分を省みると、この『頼みもしないアドバイス』を他人にしてしまう傾向が強くなるのを知っています。
However, as I reflect on myself as a senior, I know that I am more likely to give this 'unsolicited advice' to others.
ですから、努めて自分を監視するようにしています。
Therefore, I try to monitor myself.
まあ、私の場合、"ブログ"という、不特定多数の発信装置があるので、その欲望を満しているとも言えます。
Well, in my case, I have a "blog," which is an unspecified device to transmit information to a large number of people, so I can say that I am fulfilling that desire.
しかし、私のブログは『不愉快に感じる人は、ブログを読まなければよい』ので、上記の『頼みもしないアドバイス』とは、一線を画するものであると思っています。
However, I believe that my blog is distinct from the above 'unsolicited advice' because 'those who find it offensive should not read the blog'.
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非常に稀ではあるのですが、私は『頼まれるアドバイス』を受けることがあります。
Although it is very rare, I do get 'advice that I am asked for'.
基本的には、頼まれれば応じることにしていますが、その場合でも、頼まれた範囲内のアドバイスに留めることに努めています。
Basically, I try to respond when asked, but even then I try to keep my advice within the scope of what I am asked to do.
話題が発展して、全く別の話や、自分の自慢話や、ましてや説教にならないように、自分を監視しています。
I monitor myself to make sure that the topic does not evolve into something completely different, or into bragging about myself, much less preaching.
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私の自己監視方法は、2つあります。
I have two methods of self-monitoring.
(1)終了時間を決めておくこと
(1) Set an end time.
(2)相手と自分の喋っている時間の長さが"等分"となるように、会話をコントロールすること
(2) Control the conversation so that the length of time me and the other person are talking is "equally" long.
私にとって、難しいのは(2)です。
For me, the difficult part is (2).
私は、ネタの引き出しが多いのです ―― ざっくり、ブログで約4000(10年間分)、コラムが300、商用コラムが200ほどあります。ですので、ついつい、いらん話をしてしまいがちです。
I have a lot of material -- roughly 4,000 blogs (10 years worth), 300 columns, and about 200 commercial columns. So, I tend to talk about things you don't want to hear about.
ですので、これを抑制するには、(1)の時間制限が重要になってきます。
Therefore, the time limit in (1) is important to control this.
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ご理解頂けるかと思うのですが、私が飲み会を忌避する理由の一つは「これ」です。
As I am sure you can understand, one of the reasons I avoid drinking parties is this.
酔っぱらった上司に、飲み会の開始から解散まで、延々と自慢話をされて、説教を喰らう ―― そんな「地獄」に誰が行こうと思うものか。
A drunken boss brags and lectures you endlessly from the start of a drinking session to its breakup - who would want to go to such a "hell"?
まあ、今や立派なシニアになった私が、今さら、こんな目に合うことはないと思います。
Well, now that I am a respectable senior citizen, I don't think I will have to go through this now.
しかし、逆に、私が、こんな上司のような醜態を晒す可能性はあります。
But, on the other hand, I could be as ugly as these bosses.
『もし私がそんな醜態を晒したら』と考えると、拳銃で自分の頭を撃ち抜きたくなる衝動にかられます。
If I were to make such an abomination,' I will say, 'I would be tempted to shoot myself in the head with a pistol.
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もう、お分かりになりますよね。
You already know what I mean.
It means there are persons who make me think, 'Take a pistol and shoot yourself in the head'.
And so I am now soaking up the happiness of the last three years of the Corona Disaster, when I did not have a drinking party.
我が家では、2台の「豊作ラジオ」を購入してします。
Our family has purchased two "bumper crop radios."
It is usually used as a receiver to pick up TV sounds and to obtain disaster information in an emergency.
このラジオは電池式なのですが、結構な頻度で電池交換が発生します ―― 毎日使っていますし、つけっぱなしにしてしまうことも多いようなので。
This radio is battery-operated, but the batteries need to be changed quite often -- I use it every day and seem to leave it on a lot.
さすがに、これは「電池がもったいないなぁ」と思っていました。
As expected, I thought, "This is a waste of batteries.
そこで、ジャンク箱の中に入っていた、廃棄したスマホの給電アダプタを使って、電池ボックスに結線したのですが、上手く動きません。
So I wired it to the battery box using the power supply adapter from a discarded phone in the junk box, but it did not work well.
『変だな?』と思い、テスターで電圧見てみたら、0.1ボルトも出ていませんでした。意外に簡単に経年劣化するようです。
' I thought, 'That's odd, isn't it?' I looked at the voltage with a tester and found that it was not even 0.1 volts. It seems to deteriorate over time surprisingly quickly.
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ふと、我が家のそこかしこに転がっている、100均で購入したUSBアダプタから、USBケーブルを分解して、結線してみたのですが、これが「当たり」でした。
Suddenly, I disassembled a USB cable from a USB adapter I had purchased at a 100-yen store, which was lying all over the place in my house, and tried to wire it together, and it was a "hit
ラジオからは、力強い元気な音が出ています。
The radio emits a robust and energetic sound.
災害時には、電池に切り替えられるように、結線は半田付けなどをしないで、リード線を電極に引っ掛けるだけとしました。
To be able to switch to batteries in case of a disaster, the wiring was done simply by hooking the lead wires to the electrodes without soldering.
で、部屋中に運べるように、5m程度のケーブルを引き廻すことになりました。
So, we had to run a cable about 5 meters long to carry it around the room.
これは、これで、面倒なのですが、電池のメリットを捨てた代わりとしては、まあ仕方がないかな、と思っています。
As it were, this is a hassle, but as an alternative to giving up the benefits of batteries, I think it's just how it is.
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私は、電気工学の修士のタイトルホルダーです。
I hold a Master's in Electrical Engineering.
苦労してタイトルを取得したはずですが、日常生活で「電気」に関して役に立っているのは、この程度です。
I have had to work hard to obtain the title, but this is the extent to which it has helped me understand "electricity" in my daily life.