今度、嫁さんが、パソコン検定の受験をすることになりました。
このパソコン検定という試験、なかなか良い「割り切り」をしています。
問題の対象を、WindowOS、ワード、エクセルに限定しています。
公的な資格なのに、ある私企業のソフトウェアに限定しているという点が評価できます。
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私が情報処理の試験を受けた時は、仮想のCPUと仮想の命令コードを想定した、簡単なプログラムの記述をさせられました。
なんだったかな、COMETとか、CASLとか言っていたような気がする。
(ちょっと、ここでググってみると)、おお、まだ残っていた!
CASLとは、情報処理試験用に定義された疑似アセンブラ言語でです。
通常のCとかFORTRANのような高級言語とは違って、アセンブラ言語は、CPU(「インテル入っている」のアレ)が変わると言語が変わることになります。
もし、インテルCPUで試験を実施すると、ARMアセンブリ言語で仕事をしている人との間で、知識等に不平等が発生することになります。
そこで、世の中には存在しないCPUを想定して、このCPUを動かすプログラムで試験をさせることにしたのです。
まあ、当然ですよね。
もしインテルCPUのアセンブリ言語が、試験の公式プログラム言語になったら、他のCPUメーカから、火の玉のような抗議を受けることも目に見えていました。
インテルCPUを扱えるソフトウェア技術者ばかりになってしまう、とも考えられる訳ですから。
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まあ、だから、「パソコン検定」が、「WindowOS、ワード、エクセルに限定している試験」というのは、実利を重視する産業界からの要請に対して、腹を括った試験であるとして、私としては評価しているのです。
もし、ここに試験用の訳の分からない
■仮想のOS(例えば「ジャパンドーズXP」とか)をベースとして、
■仮想のワープロソフト(「タンゴー2010」とか)や、
■仮想のスプレッドシート(「ヒョウ2010」とか)なんぞ、
を、導入しようものなら、
―― だれが、そんな試験を受けに行き、
―― だれが、そんな試験の合格者に、価値を見い出すだろうか
と思いますよね。
MAC OSを使っている人も、MACパソコンでワードやエクセルを普通に使っています。
また、パソコン検定を受ける人が、Linuxしか使えない状況などというのは、もう、そういう想定する人が「バカ」と言われても仕方がないくらい、ありえない世界でしょう。
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嫁さんに、「私もパソコン検定を受けたい」と言ったら、酷く怒られました。
私は、昔の情報処理試験の2級、1級、ネットワークスペシャリストの合格者なのですが、
「最近、何かが嬉しかったり、喜んだりした記憶が思い当たらない。『妻と二人で、仲良く試験に受かった』という、非日常的なハレが欲しい」
と言ったところ、
「我が家には、そのような理由で消費する金は、1円もない」
と、即時却下されました。