広島原爆投下の日時 8月6日 08:15分には、私は、NHKのテレビの前で1分間の黙祷をすることにしています。
正確に言うとですね、08:09分くらいから、椅子の上に座って、目をつむって、イメージを始めます。
原爆を投下した、B-29 エノラ・ゲイ号が、広島市街を目視で確認したのが、その時間。
そこから、高度1万メートルで広島市内に入ってくるイメージをして、同12分、B-29が自動操縦に切り替えて、目標を補足後、8時15分17秒に自動投下されます。
43秒間の自由落下後、地上600メートルに達したところで、原子爆弾リトルボーイが炸裂。
摂氏3000度。
福島原発の5重の壁をやすやすと破った、地球上で再現できる最高レベルの灼熱温度。
太陽から地球までは、149,600,000km。それでも真夏の太陽の光は、人間の皮膚を簡単に焼く。
その太陽と同じものを、たった600メートル(1000分の1の1000分の1の1000分の1の距離)程度しかない、人間(しかも非戦闘員)の頭の上で、爆発させた奴がいた。
―― いた。
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どんなに痛かっただろう。
どんなに熱かっただろう。
どんなに苦しかっただろう。
そして、その後も、生まれてきたことを憎悪するくらいの、地獄を生きなければならなかったのだろう。
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私の黙祷は「穏やかなる原爆犠牲者の鎮魂」ではありません。
私の持ちえる限りのあらゆる情報を最大限総動員した「原爆投下時の地獄の再現」です。
そして、目をつぶりながら、あらんかぎりの憎悪と憤怒と理不尽に拳を握りしめる ―― これが、私の8月6日の「黙祷」です。