自宅の地デジ対応のハードディスクレコーダが、動かなくなってしまいました。2年の寿命でした。
バッファローのDTV-H500Rという機種で、「とにかく地デジの録画ができれば、それだけで良い」というポリシーのもと、最小限の機能で安価、というのが気にいって購入しておりました。
私は、実際に送信機の開発にも係わったことがあるエンジニアですから、製品コストとその故障期間に関する、微妙な関係を理解できている方だと思います。
―― 安物は、早く壊れる
当然の話です。
しかし、このような現実を、なかなか認容できない人も多いようですけど。
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この製品の購入価格が約1万2000円、24ヶ月間稼動てくれたから、原価償却コストが一月500円。
私の感覚では「ま、仕方がないかな」という感じです。
この手の製品は、製品コストと合わせて、保証期間ギリギリまで動くように設計します。
「コスト意識」とは、そういうことです。
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製造国を見てみると、普通に"Made in China"と記されていました。
日本製の製品であれば、保証は1年間、交換部品は7年間持っていて、多くの場合、5年は壊れません。
このような家電製品に係わらず、日本製の製品は、原則として「壊れない」。
しかし、この「壊れない」日本製品が、保守サービス事業の発展を妨げてきた、という事実があります
(このあたりの詳しい事情については、私の口からは言えないネタが多数ありますが、勿論、墓場まで持っていく予定です)
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ただ、今回の想定外は、「故障しても自分で直せるだろう」という範囲を越えて、壊れたということです。
最悪でも、チューナ部だけ救出すれば、寝室のテレビに使える、という計算がありました。
しかし、HDD周辺が壊れるという予想に反して、「地デジチューナ部」の基盤がやられるとは、結構驚きです。
さすがに、これは、私でも手を出せない。
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それにしても、「2年で壊れる基盤を作る」というのは、逆に、「かなり難しい」と思うのです(基盤の故障は、初期故障(一週間以内)が多い)
さすが、3000年の歴史を有する隣国の技術は、侮れません。
このような、「正確かつ緻密な故障発生技術」こそが、新しい技術開発への動機付けとなり、次世代製品への需要の拡大を牽引(けんいん)していることは、事実です。