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2012-04-07 K君の話

北朝鮮の衛星実験用のロケット発射が、国際連合安全保障理事会決議(以下、安保理決議)に違反ということで、現在国際的な非難を浴びています。

一方、日本は、あの「はやぶさ」を含めて、多くの人工衛星を打ち上げているのですが、こっちは安保理決議には引っかかっていないようです。

どこに違いがあるのかと、ちょっと気になったので、調べてみました。

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○「安保理決議1874」というものが、この対象らしい。

○概要は、2009年6月12日に国際連合の安全保障理事会で採択された朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に関する決議。

○背景は、北朝鮮が2009年5月25日に行った核実験。

○内容は、経済制裁、公海上、海港、空港での兵器または部品などの強制検査し、破壊する権限を加盟国に与えること。

○ちなみに、安全保障理事会を構成する国、15カ国、全会一致で可決された。

(ちなみに常任理事国とは、米国、英国、中国、仏国、露国の5カ国、非常任理事国は、持ち回りで、今は、オーストリア、ブルキナファソ、コスタリカ、クロアチア、日本 、リビア、メキシコ、トルコ、ウガンダ、ベトナムの10カ国)

と、ここまでが客観的事実。

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以下、私の主観。

ということは、安保理決議は、国際条約ではない。いわゆるパリ条約やTrip条約のようなものではないのです。

つまり、<北>には、この決議を遵守する法的根拠はなく、そして、守らないからといって、国際司法裁判所に引っ張られる訳でもないことです。

そもそも、その成立プロセスからして、法的拘束力が生じる訳がない。

成立プロセスを擬人化して語れば、

(1)乱暴者で、隣の家に時々火を投げつけたりする、皆から評判の悪い"K"君がいた。

(2)彼が学校を欠席していた時に、『K君がこれ以上悪いことする、またはしそうになったら、皆で文句をいってもいいし、必要ならやっつけてもいい』というルールを、「K君抜き」で作った。

(3)K君は自分で作った花火を試してみたいと思っている。けど、回りの皆が、それは、K君のクラスの友達の家を放火する為の予備的な実験だ、と決めつけて、『みんな(ただしK君を除く)で決めた、(K君にだけ使われる)ルールなのに、ルール違反だぞ』と言っている、と。

まあ、こんな感じですかね。

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「はやぶさ打ち上げ」と「今回の<北>のロケット打ち上げ」の間には、本質的な差はない、ということです。

ただ、「これまでの<北>の所業が悪すぎて、国際的に額面通りに信じて貰えていない」という、この一言に尽き、「北」から見れば、「卑怯な欠席裁判をやられた」と思えるでしょう。

# いや、実際には、出席してヤジっていたと思うけどさ。

そこへ行くと、我が国は国際的な優等生です。(但し戦後の常任理事国支配の体制下で、という意味ですけど)

我が国は、間違っても、人工衛星ロケットに核弾頭を乗せて、どこかの国に飛ばす、というような疑いはかけられていない訳ですよ。

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「北」は勝手にルールを作られるだけの所業をしてきたし、していると思う。

少なくとも、この点において、私に疑義はない。<北>を擁護する言葉など、一言もない。

しかし、だ。

(1)国際法と国内法の調整や論理の組立てで、法律の学者が実務者が、どれほど苦しい理論を作りだして、非常に長い時間を経て、それを定説にまで高めていることを知っている ―― ちょっとばかり条約や法律を勉強している私としては、

(2)

(a)現時点で、世界を100回近く全滅させる程度の核兵器を保有し、自然環境を根底から破壊するような核実験を2000回以上やってきた常任理事国ふぜいが、

(b)「安保理決議」を、国際法、または国際条約のように語り、あたかも絶対的正義のごとく主張しているという事実や、

(3)

(a)我が国は、全ての核兵器保有国(<北>は勿論、常任理事国も含む)に対して、何の後ろめたさもなく彼らを批判できる絶対的優位な立場にありながら、

(b)「安保理決議」の意義や効力について、国民に何も知らせることなく、だらだらと報道を続けるだけの我が国の政府やマスコミを、

―― 心底から、不快に思う。


2013-04-07 「入学式」の看板の前の長蛇の列を解決する方法

先週の金曜日、会社の隣にある小学校で入学式があったようです。

正装したお父さんやお母さんに連れられた子供達が、正門の前に並んでいました。

目的は、正門前に立てられている「入学式」の看板をバックに記念写真を取ることです。

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私、結婚するまで、このようなテンプレート的なイベント写真が嫌いだったのですが、結婚後、嫁さんが纒めているアルバムを見て、認識を改めました。

このようなテンプレ的な写真がないと、そのイベントを識別できないことに気がついたからです。

「これ、いつの、何のイベントの写真だったっけ?」という混乱なく、一発で理解可能。要するに、アルバムのインデックスとしての役割を果しているのです。

観光写真の「◯◯岬」「△△湖」「××遊園地」にしても同様です。このようなテンプレートイベント写真を侮ってはなりません。

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とは言え、「入学式」の看板の前の長蛇の列は頂けません。ご家族も、折角のチャンスですので、子供だけ、お父さんと子供、お母さんと子供、家族全員と、色々なバリエーションで写真を取るものだから、列の長さが全然短くなりません。

「『入学式の看板を10箇所に配置する』という案はどうかな」と嫁さんに相談してみたところ、

「学校正門とセットになっていないと意味がない」と直ちに却下されました。

「じゃあ、合成写真だ。青色シートのバックの前で写真を取って、気にいった背景を選んで貰って、CGで埋め込めば良い」

「それを、わざわざ入学式当日にやる意味は、なに?」と逆に質問されました。

うむ。確かに、入学式の思い出が合成写真を生成するスタジオでの撮影の記憶というのは頂けない、と私でも思える。

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まあ、入学式の記念写真というのは、「長蛇の列」の思い出とセットとなっている、ということで良いのかなと思うこととして、この改善の検討は打ち切ることにしました。


2014-04-07 「そりゃ、結構な地獄だな」

長女:「10分というのは、昨年、グループ作りの初動に失敗した時の、トラウマの話」

""Ten minutes" was a story of experience trauma, which I failed to make initial group last year.

江端:「・・・全然分からないんだけど」

"I don't understand what you are telling me"

長女:「クラス替えの発表から、10分間の間で、自分の望むグループに入るか作るかしないと、そこから1週間の間、自分が望まないグループに入り続けなければならないの」

"Unless I join or enter to my favorite group within ten minutes, I have to belong to an unlike group for a week."

江端:「一週間?」

"For a week?"

長女:「一週間の間は、オリエンテーションや、身体測定、カリキュラムの説明が続くでしょ」

"There are many events, for example, orientation, physical, explaining courses for a week."

江端:「ふむ」

"Yes."

長女:「初期グループから、新しいグループに移るには、一週間を待たないと、動けないんだよ」

"If I want to move to another group, I have to wait for a week."

江端:「なるほど」

"I see."

長女:「その一週間の間は、私のことを嫌っていることが明らかである子であっても、一緒に過さなければならない訳」

"Even if the girl I don't like is, I have to spend time with her for a week."

江端:「そりゃ、結構な地獄だな」

"It looks like an extreme hell"

長女:「でしょ? そうすると10分間の間に、自分の好みのグループを作るか、入るかしなければならないんだよ」

"Right? So I have to make or join to my favorite group in ten minutes."

江端:「たった10分間で、新党を結成か。そりゃ、凄いタスクだわ」

"You have to make a new party in ten minutes. It must be considerable task"

長女:「・・・新党?」

"A new party?"

江端:「いやいや、気にしなくていい。いずれにしても、どす黒いオーラを発しなければならない程に、辛い朝だった、ということは完璧に理解できたよ」

"You don't care that. Anyway I could understand why you wear such a dark black aura in this morning."

長女:「まあ、今回は、同じグループではなかったけど、友好的なグループの子を見つけることができたので、二人で大喜びしていたんだよ」

"This year, I could a friend in not my original group but in friendly group, so we could be joyful each other.

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江端:「・・・あのさ」

"Let me ask you?"

長女:「何?」

"What?"

江端:「辛くないか、そんな青春」

"Is it rough for you to take time in your youth?"

長女:「辛いのかどうか知らない。比較する青春がないからね」

"I don't know. No other youth in my life."

江端:「保証するよ。大人の世界の方がずっーと楽だ。安心して、大人になればいいよ」

"I assume you that your future time in adult must be easy. You can become coming-of-age."


2015-04-07 つまり、品質の悪い素材に、どんな調味料を試してみたところで、劇的な改善はない、ということです。

自宅で、Windowsのファイル共有を使ったNAS(Network Access Server)を運用しているのですが、ファイル転送時間が遅すぎて、イライラしていました。

I operate NAS based on Windows shared file system in my home network, but I have been irritated at the low file transmitting speed.

そこで、先週末、3時間ほど使って、Puppy Linuxという軽量Linuxを使ってNASを構築してみました。

So, last weekend, I spent three hours and make a new NAS system using light Linux OS whose name is "Puppy Linux".

512MBしかメモリのないPCのディスクトップがサクサクと動き、結構感動しました。

I was very moved that a desktop of the low spec. PC whose memory size is only 512M worked crisply.

これなら、NASのスループットも劇的に向上するに違いないと、ワクワクしていました。

Thus, I was excited that the throughput os NAS became to be improved dramatically.

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先程、スループットの実験が完了しました。

I have just finished the experiment of the throughput.

成績は逆に悪い位でした。

The result is bad, except for my expectation.

つまり、品質の悪い素材(低スペックPC)に、どんな調味料(オペレーティングシステム)を試してみたところで、劇的な改善はない、ということです。

To tell you the truth, no matter how we try a new seasoning for the low quality material, we cannot find a dramatically improvement.

これは、やっぱり真実なのです。

The above is true.

英語に愛されないエンジニアに、どんなに英語を勉強させようとも・・・(以下略)

No matter how an engineer who is not loved by English try to study English hard...(Omitted)


2016-04-07 ―― インターネットで、私達は幸せになったか?

私は、繁華街もデパートがなくても、通販があればどこに住んでも良いと思っている人間です。

I am a person who think that anywhere is good for me, as long as mail-order services is abailable even if no busy shopping streets and no department stores are.

一方、嫁さんは『デパートに行けない場所では生きていけない』といいます。

On the other hand, my wife insists on saying "I cannot live my life without department stores".

江端:「200年前には、デパートは存在しなかったんだぞ」

Ebata:"No department store existed two hundred years ago"

嫁さん:「でも、今は存在している」

Wife:"But They exist now"

嫁さんにとって、私の仮説は、何の意味もないものでした。

For her, my hypothesis seemed to be meaningless.

------

先日、あるメーカーの社長さんとエンジニアの方と、私のコラムの担当編集者の方とで会食を頂く機会を頂いた時のことです。

The other day, I had lunch with the president and the manager of a maker company and the editor of my column.

私が、

When I broached the subject of

―― インターネットで、私達は幸せになったか?

"Does the Internet make us happy?"

という話題を振った時のことです。

私以外の人は、皆さん全員が「Yes」と応えました。

All members except for me, said "Yes".

―― では、インターネットで私達を幸せにしているのは何か?

"So, what of the Internet make us happy?"

という私の問いに対して、やはり全員が「便利になった」と応えました。

All members answered "it is convenience".

-----

私は、

I didn't ask them more that

―― では、便利は私達を幸せにしているのか?

"Does the convenience make us happy?"

とは尋ねませんでした。

便利は幸せです。問答無用です。

The convenience makes us happy. Dialogue is useless.

論理的に説明しなくても、『薪をくべて風呂/飯を炊く日常と、そうでない日常は、どちらが幸せか』と問えば、このテーゼは、議論不用で完了します。

If it is not logical, the dispute is going to be finished with the question "which is better for you, everyday you burn firewood for cooking or the bath, or not".

(続く)

(To be continued)


2017-04-07 「虐待の代理人」

(昨日の続きです)

(Continuation from yesterday)

勉強ができる子どもばかりが集まる進学校では、「子ども」と「教師」の両方が「勉強が楽しい」という、ポジティブフィードバックでループが回ります。

In a school which children gather, who like studying, both children and teachers can make a positive feedback for the reason of "studying is fun".

しかし、家庭教師を願い出る保護者の子どもの多くは、(高い志を持つ子どもを除けば)大抵は、勉強が嫌いです。

However, many children whose guardians want you to be a tutor, dislike studying.(except for children who has a high-minded)

そして、勉強が嫌いな子どもに、勉強を教えることは、虐待そのものであり、つまるところ、家庭教師とは

Therefore, what you get the children to study is "abuse" itself. After all, tutor is, so-called, an

「虐待の代理人」

"agent of abuse"

とも言えます。

I think that.

-----

とは言え、全ての家庭教師が、「虐待の代理人」になる訳ではありません。

However, not all tutors are going to be "agents of abuse".

勉強を一生懸命やっていても、上手く成績が伸びない子が、自分の意思で成績を伸ばしたいと思っている子どもであれば、やりがいのあるアルバイトです。

If you meet a child who has high-minded to improve results but is sluggish growth now, it might come to a challenged part-time job for you.

という訳で、先人である私からアドバイスを一つ。

So, one advice from me, as a predecessor.

『うちの子どもを、"勉強好き"にさせて下さい』

"Please let my children "like studying" "

という保護者の依頼があったら、その場で、その話を断わりましょう。

If you are asked from a guardian of a child, you should run away as soon as possible.

時給に目が眩んで、そんな話を引き受ければ、あなたは、子ども、保護者、そしてあなた自身を巻き込む、陰惨なネガティブフィードバックを発動させることになります。

If you are blinded by your greed and take responsibility for the mission, you will trigger gruesome negative feedback involving your children, parents, and yourself.

―― もっとも、あなたに、信者の心をマインドコントロールできる、新興宗教の教祖ほどの力量があるなら、話は別ですが

However, if you have empowers of a religious guru who can mind control the believer's mind, this story becomes different.


2018-04-07 ―― あいつら、馬鹿

このブログを数年後に見る人がいるかもしれないので、念の為に説明しますと、

Some people will read this my diary after several years, so I will explain the background.

■このブログを書いている時点で、「大相撲」という(スポーツだの、神事だの、よく分からないのですが)、我が国の「国技」とされているものが存在していました。

When I wrote this diary, there is "Ou-Sumo", which is a national sport in Japan, (However, I don't know that is really a sport or a shrine festival)

で、

And,

■大相撲春巡業の土俵上で倒れた市長を助けようとした女性に、「土俵から下りるよう」促す場内放送が流れました。

In a rural tour held between Grand Sumo Tournaments, when a person who breakdowned at the sumo ring and a WOMAN entered the ring to help the person, the P.A. announcer spoke out "GET DOWN FROM THE RING IMMEDIATELY".

(何を言っているのか分からない人の為に説明すると、「土俵」というのは、要するに相撲というレスリングのフィールドであり、『不浄な』女性が入ってはいけない『神聖な』場所なのだそうです。

(If you could understand the above phrase, I would explain it. "Sumo-ring" is a sanctuary, so women cannot enter the ring, because all women are unclean creatures.)

■加えて、その女性が土俵に入った後に、大量の塩を撒くという、行為も行われました。

In addition, after the woman got out of the ring, much salt was spattered.

(何を言っているのか分からない人の為に説明すると、「塩を撒く」という行為は、神事などにおける、穢れ(けがれ)を払う為の、儀礼の一つです)

(If you could understand the above phrase, I would explain it. The act of "sprinkling salt" is one of the rituals for paying shit (injury) in priests etc.)

-----

帰宅したら、長女が、このニュースに大激怒していました。

When I came home, my senior daughter was furious with this news.

『世界中に、日本の恥を晒した』

"They exposed the Japanese shame all over the world"

と。

しかし、もう私は、そんなフェーズは、10数年前に終焉しており、このニュースを聞いた時も、特に何も感じませんでした。

However, I have already ended such a phase 10 years ago. Even when I heard this news, I did not feel anything.

For me, handling is the same for both "Japan Sumo Association" and "Japan High School Baseball Federation".

―― あいつら、馬鹿

"They are stupid."

これで良いのです。

This is fine.

-----

というか、私の興味のベクトルは逆方向に向いています。

Or, my vector of interest is in the opposite direction.

―― これだけ裏切られ続けている大相撲に、多くの人は、まだ、何を期待しているんだろう?

"What are they still expecting "sumo" that has been betraying us so much ?"

と。

なんといいますか、他に例え方が見つからないので、言いますが、

How to say, I cannot find any good example, however,

「ヒモとなっている男に、金を渡し続ける女」

"A woman who continues to give money to a kept man"

という、イメージが払拭できないのです。

I cannot wipe away the image.

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ちなみに、意外と知られていませんが、

By the way, although it is not known unexpectedly,

It is famous that "Japan sumo wrestlers' victory and defeat table) is a practice problem of detection for mathematical statistics fraud detection.

("大相撲"、"八百長"、"数学" or "統計"、あたりでググれば、すぐ出てきます)

(If you input the words "Sumo", "Mathematics", "Mathematics" or "Statistics" in google search engine, you will come out soon)

日本の高校数学でも「統計的仮説検定」は教えているはずです(習った記憶があります)。

Even Japanese high school mathematics teaches "statistical hypothesis test" (I have memories I learned).

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もし、「大相撲」の存在意義を見い出せ、と言われたら、

If I can find the significance of existence of "sumo event", I think that the point is that

「身近な不正を発見する実学としての統計学」を学ぶことができる「素材」 ――

"Materials" that we can learn "Statistics as a practical university to discover familiar fraud"

という一点にある、と思っています。


2019-04-07 そもそも、私は、「AIエンジニア」という職種は存在しないと思っています。

(昨日の続きです)

(Continuation from yesterday)

To begin with, I don't think the job description of"AI engineer" exists.

さらには、この「AIエンジニア」という言葉に違和感や不快感を感じない人は、「本質的に"AIの技術(×AI)"を分っていない」という逆説的な証明になっていると、確信しています。

In addition, I confirm that it is a paradoxical prove that persons who don't feel unpleasant sensation or sense of discomfort don't understand "what AI is" at all.

------

昨夜、深夜まで、

Last night, I worked for

■1600億個の「状態」を、8400万個の「状態」まで縮減する方法を考案し、

- inventing a method to reduce 160 billion "states" to 84 million "states",

■メモリ空間上に動的に展開した「状態」を、C/C++言語のポインタのお化けでリンクさせ、

- linking the dynamically expanded "states" in the memory space, huge pointers with C/C ++ language

■Q-Learning学習の逆報酬ルーチンまでを実装し、簡易デバッグまで完了し、

- implementing a reverse reward routine for Q-Learning learning, and completing simple debugging,

頭の中でコードが暴れ回って、昨夜、ほとんど眠れなかった私は、

I could not sleep well last night by the code running wild in my mind,

『―― 10連休で人生を変える。AIエンジニアになろう』

"Change your life for 10 consecutive holidays. It will make you an AI engineer"

という広告フレーズに、最大級の「詐欺臭」を感じている訳ですよ。

I feel the biggest "scammerous odor" in the above ad phrase.

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しかし ―― です。

However,

もし、『―― 10連休で人生を変える。AIエンジニアになろう』が現実のものであるなら、これは、技術革命といっても過言ではない、世紀の大発明です。

if the phrase of "Change your life for 10 consecutive holidays. It will make you an AI engineer" is true, this is a great invention of the century, not to say the technological revolution.

私は、この世紀の大発明に対して、頭(こうべ)を垂らして、謝罪し、服従するしかありません。

I have no choice but to apologize and submit my head for the great invention of this century.

という訳で、私から一つ、提案させて下さい。

So, let me suggest one propose from me.

この手の宣伝をしているイベント会社の皆さんは、私をレビューアーとして、そのイベント(講習会等)に招待して頂けませんでしょうか。

Could you invite me to the event (training etc.) as a reviewer, if you work for an event company ?

技術ライターとして、私、イベントの記事を執筆します ―― 勿論、「無料」で書かせて頂きます。

As a technical writer, I write an event article-of course. of course, it is "free of charge".

是非、ご検討頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

Thank you for your consideration.


2020-04-07 「ITエンジニアではない元東京都知事は、詳しく知らないで発言したのだろう」と思っています。

『1億人ぐらいのアンケートデータをSNSで収集して、DB(データベース)につっこんで、集計する程度のシステムなら、私の自宅のパソコンでも作れる』ということを、

"A system that collects about 100 million questionnaire data on SNS, inserts it into a DB (database), and aggregates, can be created on even my personal computer at home"

"The former Governor of Tokyo, who is not an IT engineer, would have spoken without knowing the details."

多分、この程度のシステム構築なら、1日あればできると思います。

Probably, I think that this kind of system construction can be done in one day.

1億人程度のレコードの記録など、スクリプト言語で処理できますし、データ集計も一人のオペレータが、数分あれば完了する程度です。

Such as recording about 100 million records, can be processed by a script language and the data aggregation can be completed in a few minutes by a single operator.

-----

今回、厚生労働省が実施した、

This time, the Ministry of Health, Labor and Welfare implemented

『無料通信アプリのLINE(ライン)を使った、新型コロナウイルス対策のために厚生労働省と協力して実施した全国アンケート』

"A nationwide survey conducted by the Ministry of Health, Labor and Welfare using the free communication application "LINE" to combat new coronavirus"

は「珍しく大あたりのシステム」と思っています。

is "unusual jackpot system", I think.

なぜなら、

Because, this system

■利用者は勿論、システム管理側も、早く、安く、簡単にデータ処理できる

can process data for users, as well as system managers, quickly, cheaply, and easily.

■無記名、匿名性の担保

can secure anonymity.

■有意な回答が集めやすい(興味のない人間は、誤答を入力する手間をかけるくらいなら、無視するだろう)

is easy to collect meaningful answers (uninterested humans will ignore it if they take time to enter wrong answers)

からです。

こんなアホみたいな低コストで、数千万人の単位のデータが収集できる ―― こんな「美味しいシステム」滅多にありません。

In this way, this system can collect data of tens of millions of people at a low cost. Such a “delicious system” is rare.

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By the way, I ran a simulation of 300 million people on my home computer 10,000 times in a row, and it took about 14 hours.

つまり、1億人分のデータ処理は、0.2秒以内で完了しているということです。

In other words, data processing for 300 million people is completed in about 0.5 seconds.

シミュレーションによるメモリ書込みを、DB書込みと同程度と見なせるかと問われれば、最近のDBの書込みは、メモリ書込みよりも早いことがあります(本当)

If someone ask me whether memory writing by simulation can be considered as similar to DB writing, I can say that recent DB writing may be faster than memory writing (It is true)

今回のLINEによる、1億人分のDBによる書込みや検索は、CPUトータル時間なら、数秒程度だったかもしれません。

Writing and searching with 100 million DBs by LINE this time could have taken a few seconds if the total CPU time was used.

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この元東京都知事は、データ集計に「数十人がデータ結果を印刷したり、電卓叩いたり」と、そんな作業をしているイメージを持ってしまったのかもしれません。

The former Governor of Tokyo may have had the image of "several dozens of people print data results and hit calculators" in data aggregation.

しかし、そのイメージは正しくありません。

But that image is not correct.

『集計オペレーションと資料作成は、1人のエンジニアが、数時間以内に完了していた』

"Aggregation operations and documentation were completed within a few hours by one engineer."

と推認できます。

I estimated that.

なぜなら、私程度のエンジニアでも、1億行のSQL処理くらい、この時間内で完了できるからです。

That's because even an engineer, like me, can complete about 100 million lines of SQL processing in this time.

最近の、ビッグデータやらSNSのメッセージ処理のパフォーマンスは、現場にいる私ですら、時々、驚かされるくらいです。

The performance of big data and SNS message processing these days has sometimes surprised me even on site.

ですから、彼の発言は、仕方がなかったかもしれません。

So his remarks could not have been helped.

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それでも、自分の得意分野でないことについての発言は、少し時間をかけて自力で調べるか、有識者に尋ねてから発言された方がいいと思います。

Nevertheless, if he is saying something that is not his specialty, it is better to spend a little time researching it himself or asking an expert before speaking.

何かや誰かを批判する時は、特に留意すべきでしょう。

We should be especially careful when criticizing something or someone.

自戒を込めて、この日記を記載してます。

I write this diary with my self-awareness.


2021-04-07 『パパ、クレジットカードのセキュリティコード教えて』

江端家では、家長である私が、起きている時間のほとんどでPCのディスプレイを睨んでおり、家族の多くがスマホで、音楽を聞いて動画を見ています。

In the Ebata household, I, as the patriarch, spend most of my waking hours staring at a PC display, while most of my family members are on their smartphones, listening to music and watching videos.

This is a typical family that is not a "nuclear family", but a "nuclear individual".

その割には、いつも、リビングが騒がしいですが。

However, the living room is always noisy.

それはさておき。

That aside.

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ある日のこと、LINEで、次女から連絡が入りました。

One day, on "LINE" application, I received a message from my second daughter.

『パパ、生年月日を教えて』

"Dad, tell me your birth date"

教えました。

I gave it to her.

『パパ、クレジットカードの番号教えて』

"Dad, give me your credit card number"

ちょっと変だな、と思いつつも、連絡しました。我が家は、AmazonやNetflixの支払いを一元管理しているからです。

I thought it was a little strange, but I entered the number. This is because our family has a centralized payment system for Amazon and Netflix.

『パパ、クレジットカードのセキュリティコード教えて』

"Dad, give me the security code for the credit card.

この段階で、私は、"第三者の自宅LANへの侵入を許したこと"と、"悪意のなりすまし"を確信しました。

At this moment, I was convinced that I had allowed a third party to enter my LAN and that I had been maliciously spoofed.

ドドドドという勢いで、1階のリビングに降りて、次女に向かって『何事が起きている?』と言いました。

I hurried downstairs to the living room and said to my second daughter, "Something is happening on LINE!" I said.

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どうやら、大学生協の申し込みをするのに、保護者のクレジットカードでの登録が必要であり、問い合わせをしてきたようでした。

Apparently, she needed to register with her parents' credit card to apply for the University Co-op, so she had inquired about it.

江端:「え? セキュリティコードまで、(アナログ書類に)記入するの?」(オンライン契約では、結構ある)

Ebata: "What? You have to fill in the security code on the analog form? (It's quite common in online contracts)"

嫁さん:「最近では、普通だよ」

Wife: "It's normal these days.

とのことでした。

まあ、今回は私の勘違いでしたが、『背景をちゃんと説明しないで、問い合わせをする』のも、よくないと思います。

Well, it was my mistake this time, but I think that 'making inquiries without properly explaining the background' is also not good.

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私は、クレジットカードの番号や、ましては、セキュリティコードを、LINEなどのSNSは言うまでもなく、メールにも記載しません。

I don't put my credit card number or security code in my emails, let alone on social networking sites such as LINE.

ネットに出た情報は、原則『見られるもの』であるからです。

Any information pushed on the Internet is, in principle, 'someone could be watched'.

間違いありません。なにしろ、私『見たことあります』から。

I'm sure of it. After all, I've watched them before.


2022-04-07 『清濁併せ呑むことのできる、老獪な新人』

「野心的な目的をもつプロジェクトチームを統率してきたマネージャと」と「目の前のデータを、望むような形で計算することができるプログラマー」

"A manager who has led a project team with ambitious objectives" and "a programmer who can compute the data in front of him/her in any way they wants."

どちらに市場価値があり、どちらの市場規模が大きいのか?

Which has more market value and which has a larger market size?

私は、これまで、ずっと考え続けてきました。

I have been thinking about this for a long time.

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Makiko Uchidate's novel, "The Finished Man," is one of the greatest "horror novels" of my generation.

―― 日本最高学府の学歴や、一流会社のハイキャリアが、定年後の再就職の最大の障害になる

"Academic background from Japan's highest academic institution and a high career at a prestigious company become the biggest obstacles to re-entering the workforce after retirement"

という話が、登場します。

The story appears in the book.

この小説の主人公だって、『どんな仕事でもやります』と言っているのに、中小企業の会社の社長は、ことごとく採用を躊躇します。

Even the protagonist of this novel says, 'I'll do any job,' but the president of the small business firm hesitates to hire him at every turn.

その気持ち、とても理解できます。

I understand their feeling very well.

だって、社長としては、会社の経営に口を出されたら、嫌ですよね。

Even they would not like to be told how to run their companies.

しかし、再就職を希望するシニアは、会社の経営に口を出すつもりはなく、言われたことをやると思います。

However, I believe that seniors who want to be rehired will do what they are told, with no intention of meddling in the management of the company.

しかし、現場が忖度をしてしまうのです。

However, the people on the field make the conjecture.

これは『逆差別』―― ではなくて、『エリート差別』?

Is this "reverse discrimination" or "elite discrimination"?

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私が中小企業の社長であれば、どんなシニアが欲しいか? と考えると、

If I were the president of a small business, what kind of senior would I want?

■新人のように謙虚で、元気で、ちょっと弾けているところもあるけど、

- humble, energetic, and even a little bouncy in some ways, like a rookie.

■注意すれば直ぐに方向転換をし、あまり目立たずに、金に繋がる成果を上げても、それを吹聴しないで、淡々として、

- Change direction quickly if someone pay attention to them, and if achieve something that leads to money without being too obvious, don't blow it out of the water, just go about it nonchalantly, and don't even try to get you to pay attention.

■分からないことがあれば黙って勉強し、それでも分からなければ、若者に素直に頭を下げて教えを請うことができて、

- Study it quietly, and if don't understand, honestly bow down to the young man and ask him to help.

■メンタルでもフィジカルでも、ロバストな

- Robust, both mental and physical.

そんな「シニア」なら、欲しいと思います。

I would want such "seniors".

これからは、新人もシニアも『即戦力』で計られる時代であり、私たちシニアに求められているロールモデルは、

In the future, both newcomers and seniors will be measured by their "readiness to work," and we seniors are expected to be role models, like

『清濁併せ呑むことのできる、老獪な新人』

Newcomers who are required to be broadminded enough to associate with people of all sorts for the sake of working out a compromise.

だと思うのです。

I think.

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「野心的な目的をもつプロジェクトチームを統率してきたマネージャと」と「目の前のデータを、望むような形で計算することができるプログラマー」

"A manager who has led a project team with ambitious objectives" and "a programmer who can compute the data in front of him/her in any way they wants."

どちらに市場価値があり、どちらの市場規模が大きいのか?

Which has more market value and which has a larger market size?

市場価値については、私は分かりません。

I do not know about market value.

しかし、市場規模が大きいのは、『命じられた業務を、サクっとやりとげるシニア』だと思うのです。

However, I think the largest market is for "seniors who can quickly complete tasks that are assigned to them.


2023-04-07 ―― 『動かせ』と言われたら、"No"と言わない(言えない)会社

Seniors workers have an image of being "window-dressers".

しかし、今の私は、窓の外にいます ―― 「屋外の工事現場」です。

But now I am outside the window -- an "outdoor construction site".

一人の労働者として、道路工事や建設現場でがんばっている高齢の職人さん達をみると、肩を組んで、歌いながら、一緒にお酒を飲みたい、という気持ちになります ―― 本当です。(私は、今、断酒中(4年目)ですが)。

As a worker, when I see elderly craftsmen working hard at road and building construction sites, I want to rub shoulders with them, sing with them, and have a drink with them -- really. (I am currently in my fourth year of sobriety).

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私の今の仕事を端的にいうと、「(有)江端ソフトウェア開発」という会社の個人事業者です。

To put my current job in a nutshell, I am the sole proprietor of a company called "Ebata Software Development, Inc."

(*)新会社法施行後「有限会社」は消滅していますが、ここでは、『有限責任』の概念として使用します。

但し、(1)発注仕様書を自分で作り、(2)納期を自分で決定し、(3)完工後のメンテナンスは自分の気分次第、という、他のソフトウェアの外注会社から見れば『激怒される』ような内容ですが。

However, at this company, (1) I make the order specifications myself, (2) I decide the delivery date myself, and (3) maintenance after completion depends on my own mood. From the perspective of other software outsourcing companies, this is the kind of work that would make them "furious.

まあ、だから「(有)江端ソフトウェア開発」であって、「(株)江端ソフトウェア開発」ではないのです。

Therefore, the company is not ordinary one.

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この状況は、深刻な人手不足がもたらしているのかもしれません。

This situation may be brought about by a severe shortage of labor.

新入社員の段階で、『上流工程』だの『コンセプト』だのと言うことはできても、モノを作った経験がないエンジニアが大量に送り込まれてくるからです。

This is because a large number of engineers are sent in at the new hire stage, who can talk about "upstream processes" and "concepts," but have no experience in creating things.

だから、私は、「昔取った杵柄(きねづか)」を、手放すことができないのです ―― 今や、私の「杵柄」はボロボロです。

That's why I can't let go of my "kinezuka" -- my "kinezuka" is now in tatters.

正直、私は『シニアになれば、新しい技術を使い倒す若者によって居場所がなくなる』と信じていました。

Frankly, I believed that 'when I become a senior, I will be displaced by young people who will use up all the new technology.

ところが、蓋を開けてみれば、道路工事や建設現場やシステム開発だけでなく、日本全体が「シニア」をアテにしているという状況(惨状)です。

However, when we open the lid, we find that not only construction sites and system development, but also the whole of Japan is relying on "seniors" (a disastrous situation).

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まあ、これ「彼ら」が悪いというよりも、「雇用主(会社)」が悪い。

Well, this is not so much "their (the newcomer's)" fault, but rather "the employer's (the company's)" fault.

趣味でも勉強でもバイトでも構いませんが、自力でシステムを組み上げたこともない人が、どうやってモノを作れるのか、私は今でも分からなのですが ―― 会社の募集要項に、確かに書かれているんですよね。

It doesn't matter if it's a hobby, study, or part-time job, I still don't know how a guy who has never put together a system on his own can build things.However the application guidelines certainly say that.

『プログラミング経験は、採用の要件ではない』、と。

Programming experience is not a requirement for employment."

確かに、プログラミングだけができても駄目ですが、プログラミングの経験すらない人が、システムを語れるのか、私には甚だしく疑問なのです。

Well, it is true that it is no good if one can only program, but I highly doubt that a person without even programming experience can talk about systems.

私は、過度な現場主義を嫌悪していますが、一人で、スクラッチからシステム(Webページくらいでも良い)を組み上げる経験をしたことをない人間を、モノ作りの仲間として認めるのは、大変難しいです。

I detest excessive fieldwork, but it is very difficult for me to accept a person who has never built a system (or even a web page) from scratch by themselves as a member of the manufacturing community.

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では、江端は入社時にプログラミングができていたのか?

So, was Ebata able to program when he joined the company?

実際のところ、入社時の私のプログラミングは、N80-BASICクラスの「動いているだけ」という程度のものでした。

In fact, my programming skills at the time I joined the company were about the N80-BASIC level, so called "just working".

本格的なコーディングは、入社後だったと思います ―― なので、入社時の私のスキルは、今の若い人と同じです。

I think the real coding started after I joined the company -- so my skills at the time I joined were the same as a young person today.

後は、個人的なイデオロギーの違いがあるだけです。

The rest is just personal ideological differences.

『"動いていない"は、"無い"と同じである』と、私は信じていますので。

I believe that "not moving" is the same as "not existing".

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とは言え、「(有)江端ソフトウェア開発」は、プログラミングだけしていればよい、という会社ではありません。

However, "Ebata Software Development" is not a company that only needs to do programming.

20ページのプレゼンテーション資料を1時間で作ったり、1日で研究報告書を執筆しろと言われたり、ソフト外注先のプログラムの動作不良を潰すことを頼まれたり、無茶な学会発表を命じられたり、予算の計算したり、各種の発注作業をしたり、大学の授業を受けたり、講義したり ――

The company was asked to create a 20-page presentation in an hour, write a research report in a day, crush a software subcontractor's program malfunction, present at a conference, calculate budgets, place various orders, take university classes, give lectures, and so on. --

それでも、

Howeve, it is

"The company that does't or cannot say "No", whenever asked to move something"

です。


2024-04-07 (3)理系に対する世間の理解は以前よりも悪化している

先日の夜の次女との会話です。

Here is a conversation I had with my second daughter the other night.

私:「『理系』とか『文系』という言葉は残っていると思うが、まだ、この両者は、対立関係にあるのか」

Me: "I think the terms 'science' and 'liberal arts' are still around, but are the two still at odds with each other?"

次女:「『多様化』という言葉で、曖昧にされつつあるけど、『理系の大学生』が『地獄の中で生きている』であることは変わりはないと思う」

Second daughter: "The word 'diversification' is getting blurred, but I don't think it changes the fact that 'science college students' are 'living in hell.'"

私:「まあ、私が大学生だったころも理系の学生は『文系=バカ』と思っていたし、文系の学生は『理系=専門バカ』と公言してたからなぁ」

Me: "Well, even when I was a college student, science students thought 'liberal arts = stupid,' and liberal arts students professed that 'science = professional stupid.'"

次女:「『理系の人間が留年もなく普通に進級することが、いかに凄いことか』を文系の人間は理解していない」

Second daughter: "People in the humanities don't understand 'how great it is for a person in the sciences to advance to the next grade normally without any retention.'"

私:「まあ、当時は、『理系の人間は、文系たちの卒論レベルの作業を、隔週で実験とレポートでやっている』という地獄を、全く分かっていない、とは思っていたな」

Me: "Well, at the time, I thought they didn't know that 'science majors are doing bi-weekly experiments and reports on the thesis-level work of humanities majors.'"

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かつて、私が大学在学時代、文系の友人(女性)との会話で、

Once, in college, I conversed with a humanities friend (female).

友人:「卒論仕上げるのに、3日間徹夜しちゃったよー」

"I stayed up all night for three days to finish my thesis!"

というフレーズに、何と答えるのが正解なのか、分からなくなったことを覚えています。

But I remember I didn't know what to say to this phrase.

(1)『ヘー、それはラクでいいね』

(1) "Heh, that's easy and nice"

(2)『えー、それは大変だったね』

(2) "Well, that was tough"

なにしろ、その程度の徹夜作業、工学部では、隔週で発生する通常イベントだったからです。

After all, that kind of all-night work was a regular occurrence every other week in the Faculty of Engineering.

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「結論としては、

In conclusion, I guess that's what I'm saying,?

(1)理系とか文系とかの対立概念は消されようとしている

(1) The opposing concepts of science and humanities are about to be erased

が、

but,

(2)理系の地獄は残存している

(2) the hell of the sciences remains,

それ故

Therefore

(3)理系に対する世間の理解は以前よりも悪化している

(3) The public's understanding of the sciences is worse than before.

ということになるかな」

と、次女は纏めました。

The second daughter summed it up.

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ちなみに、現在の江端家の理系、文系構成は、こんな感じです。

Incidentally, the current science and humanities composition of the Ebata family looks like this.

私: 理系(工学部出身)

Me: Science (Master of Engineering)

嫁さん:文系(英文学部出身)

Wife: Humanities (English Literature)

長女:文系(心理学部出身)

Eldest daughter: liberal arts (in the Faculty of Psychology)

次女:理系(建築学部在籍)

Second daughter: Science (in the School of Architecture)

(但し、心理学は、統計学の学問でもあるので、理系に近い文系かな、と思っています。)

(However, psychology is also the study of statistics, so I think I have a liberal arts background similar to a science background.)