米コロラド州フォートコリンズでは、日立製作所の技術者チームが、ヒューレットパッカード社のポリシーベースネットワーク管理ソフトウェア「ポリシーエキスパート」の開発に携わっています。 グループ技術従来、IPネットワーク管理技術とは、ガスや水道や道路の敷設工事に携わる、長い経験と勘を持つ技術者達と同じように、ネットワークに精通した特定の技能を持った人のみが行なえる特殊技能の一つでした。 ところが、近年のインターネットの爆発的な広がりによって、この枠組が破壊されつつあります。インターネットを構成するそれぞれのIPネットワークは、国や組織にお伺いをたてることなく、誰でも自由にインターネットと繋げることができますが、その反面、そのIPネットワークを自分自身で保守、管理しなければならないという問題があります。 また、最近の著しいIPネットワークトラフィックの増大に対して、ネットワークインフラの方は、コストや時間の関係から、簡単に拡充することはできません。 このようなトラフィックの増大に対する一つの解決方法として、現在QoS制御がクローズアップされております。 例えば、QoSルータに対して、基幹業務のパケットを優先させる設定を施すことによって、Webサーバへのアクセスや、膨大なメール交換が頻繁に行われても、基幹業務の通信レスポンスの悪化を防ぐことができます。 しかし、このような設定は非常に難しいだけでなく、ネットワークの使用状態から、どのような設定をするかの方針を決めた後、最終的に、ネットワークの全部のルータに対して、その設定を行なわなければなりません。 これに関わる時間とコストは、QoSルータの購入価格など問題にならないほど高いものとなり、これらの背景がインターネットの更なる発展を妨げる大きな壁となっているのです。 そこに登場してきたのが、「ポリシーベースネットワーク管理」と呼ばれる新しい技術です。 現在、システム開発研究所の所員を含める、日立製作所の技術者チーム(チーム名、Samurai(サムライ))は、米国コロラド州のヒューレットパッカード社(以下、HP社)にて、ポリシーベースネットワーク管理ソフトウェア「ポリシーエキスパート(以下、PolicyXpert)」の開発メンバとして活躍しております。 PolicyXpertは、以下のような機能を実現します。
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研究者紹介技術資料
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