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2013-05-24 「吉野屋の牛丼」という「概念」

上記のイラストで、娘が「金欠なう」との文言を入れております。

これは、私がこずかいによる金銭的な虐待をしている訳ではありません。

理由を尋ねたところ、

―― 友人と二人で、2000円で食べ放題のしゃぶしゃぶ屋に行ったから

なのだそうです。

女子中学生が、二人でしゃぶしゃぶの鍋をつついている絵。

想像するに、なんともシュールな光景です。

-----

私も、人生で2回程、「低料金の食べ放題のしゃぶしゃぶ屋」にいったことがあります。

一度は大学生の頃。もう一度は社会人になってからです。

大学生の頃、あんなに美味しいと思ったあの牛肉が、社会人になってから「これは『紙』か?」と思うくらいに、文字通り「味気ない」味と感じました。

「舌が傲った (おごった)か?」とも思ったのですが、多分そうではないと思います。

大学生の時、私は、低料金の食べ放題のしゃぶしゃぶ屋で、「牛肉」ではなく「牛肉という概念」を食べていたのだと思うのです。

「牛肉」という非日常を食す ―― これは、ビンボーな苦学大学生にとって、一大イベントであったはずです。

「牛肉」という有体物ではなく、「牛肉という概念」という無体物を食して喜んでいられた。それはそれで、幸せな時代だったのだろうと思います。

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嫁さんは、学生の頃に「吉野屋の牛丼」を一回食べたきり、その後の人生で食べたことがないそうです。

「牛肉の味がしない」のだとか。

嫁さんは間違っているのです。

「吉野屋の牛丼」に、「牛肉の味」などを求めてはならないのです。

「吉野屋の牛丼」とは、「牛丼」ではありません。あれは「吉野屋の牛丼」なのです。

米、牛肉、タレ、紅生姜、七味唐辛子、(ときどき生卵)が有機的に結合した一つの作品なのです。

そして、何よりあれは、「吉野屋の牛丼」という「概念」なのです。

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ですから、嫁さんが「牛肉の味がしない」というのは当然です。

「吉野屋の牛丼」からは「吉野屋の牛丼」の味しかしないのですから。


2014-05-24 「この件、そなたに任せる」

先日、電子化された少女マンガ(フリー)を読んでいました。

The previous day, I read an old girl's comic from web site.

イケメンの冷徹な闇の指導者が高校を支配していき、それに逆らう不良少女とのバトルの話です。

The cool good-looking leader in an underground side governs some high schools and a bad girl tries to oppose the group.

でもなぁ、

―― 高校なんか支配するモチベーションなんかあるかあ?

"Is there any merit to govern high schools?"

と、考えてしまうのですよ。

第一に、ビジネスモデルとして成立しないですよ。

To begin with, I think it is impossible to make a biz. model.

薬物なんぞ大っぴらにやったら直ぐにばれるし、バレないレベルでは利益があがらん。

Drags biz. will be out soon. If they want to avoid it, the profit is going to be smaller.

そもそも、3年で卒業してしまう薬物のユーザなんぞ、固定客にならんじゃないか。

In addition, high school students will graduate soon, so it is difficult to get money from them for a long time.

それに、イケメンの冷徹な悪の組織の指導者、というのも現実離れしていますしね。

And it is non-realistic that he is a cool and good-looking leader in dark side.

組織を維持する指導者って、大抵走り回っていますよ。

Ordinal leaders are always about to run all over to keep the group.

「この件、そなたに任せる」

"I will leave this matter to you."

「ありがたき幸せ」

"Thank you very much, my honor."

などという組織なんぞ、回りませんよ。部下は、絶対に「丸投げしやがった」と思います。

Such a group doesn't work well. Any subordinates don't obey his order.

悪の組織といえども、イケメンの悪役が優雅に命令を出していては、一月と持ちません。

Even if it is an evil group, the group is going to be crashed for one month under the elegant leader.

-----

と、ティーン向けの少女コミックに文句をいっても仕方ないし、子どもも大人になれば分かることなのですが、

However, it can't be helped that I blame the girl’s comics and the fact becomes clear for all children.

リーダーシップがこういうものだと思っていると、子供たちが、苦しむのではないかと思いまして。

I am afraid that some children will suffer from this misunderstanding.

ええ、特にリーダーシップを発揮できない、中学生の生徒会長をやっている子どもに、このメッセージを届けたいのですよ。

Especially, I want to send my messages to a captain in junior high school who doesn't have any charisma.


2015-05-24 「絶対的真理」を諦めずに求め続けた、(年齢的に)私の先輩や、同輩達の何人かは、―― 闇に堕ちて行ったから。

(昨日の続きです)

(Continuation from yesterday)

10代のころの私も、「本物が欲しい」って思っていました。

When I was a teenager, I also thought that "I want a genuine article".

「絶対的真理」というものが存在すると、かなり本気で信じていました。

I really believed that there was "real grit" in the world.

そういうものが、数学や物理学の中にしか存在しない、(か、あるいは、どっかにあるのかもしれないけど凡庸な私には見つけられないものだろう)

But it might just in the field of mathmatics or physics (or I don't find it even if it is in the world because I am a mediocre person)

―― と、結構、早いうちに諦めることのできた私は、結構幸せだったのだと、今なら思えます。

I think now that I was happy to give up searching it.

-----

「絶対的真理」を諦めずに求め続けた、(年齢的に)私の先輩や、同輩達の何人かは、―― 闇に堕ちて行ったから。

My seniors or fellows who never gave up finding "real grit" were falling into ruin in the dark side.

「革命」やら「宗教」やら、まだ、誰の見たことのない何かに向って。

Towards "revolution" or "religion" or anything which who has not yet watched.

『上手くいかないのは私以外の何かのせいで、その何かを壊せば上手くいく』と信じて。

They believed that "anyone, except for me, made something wrose. So if we destroy the something, it become to go well".

―― で、色々な反社会的行為(テロリズムやカルトなど)で、自滅していきました。

After all, they ruined themselves by various antisocial acts (including terrorism and the cult),

-----

この著作物に登場してくるキャラクター達は、私や堕ちていった先輩や同僚たちより、はるかに立派だと思えるのです。

I think that the characters in this book are better than my seniors, fellows and I.

彼らは、「本物が欲しい」という餓えるような望みを持ちつつ、しかし、それが簡単に見つけられないことを、他人や社会の責任にしようとはしていません。

Though they are starving to get "real grit", they are not going to pass the buck to others and society even if they are in trouble.

理由を外側に求めず、その問題から逃げるのでもなく壊すのでもなく、自分の心と対峙しようとしています。

They don't shift the responsibility to outside, don'trun away from the problem and don't destroy the problem, they try to being up against the problem.

私は、その姿に、素直に感動を覚えるのです。

I am impressed by the figure obediently.

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だけど、そういう生き方は、結構ツライですけどね。

But such a way of life is quite hard.

数学や物理学に逃げる方が遥かにラクです。

Escaping in mathematics and physics is much more comfortable.

私がこれまでの人生で知り得る限り、「絶対的真理」を求めて、自分の心と対峙する闘いの敗戦率は100%です。

As far as I know, the defeat rate of fight to confront my heart is 100% for seeking "real grit".

それでも、彼らは闘い続けるのだろうか。

Still are they going to continue the fight ?

ティーンエイジャを終える前にとっとと逃げだした私は、「それ」を見届けたいのです。

I who ran away quickly before finishing my teenager, want to make sure of "it".


2016-05-24 今の、嫁さんと私の合言葉は「(ローンが終了するまでの)あと約10年間を生き延びるぞ」です。

これまで、私は嘔吐反射が強すぎて、どんな胃カメラ(鼻からのカメラも)も、途中で断念してきたしてきた、というお話をしてきました。

I have already repeated the same story until now, that my vomiting reflex is too strong to continue any operation using gastric camera.

不遜で、傲慢であっても、

Even if you feel my irreverence or arrogance.

―― 胃カメラの苦痛を繰り返すくらいなら、胃ガンで死んでもいい

"I can accept my death if I have to repeat the pain of gastric camera"

という思いすらありました。

日常を平々凡々と生きている私に、あの非日常的な苦痛の拷問は耐えられないのです。

I, who live my mundane life, don't tolerate the torture of that extraordinary pain.

そんな理由で、人間ドックでも、ここ10年以上、バリウム検査のみでうやむやにし続けてきて、胃のポリープが発見されても放置してきました(10年前の胃カメラで良性ポリープと診断されたから)。

In such a reason, I have continued to ignore the warning of medical checkup for more than 10 years, and have done barium examination only. When polyps of the stomach had been found, I have left it. (Because I was diagnosed with a benign polyp in 10 years ago).

先日、検診センターから「大至急、専門機関で検診のこと」という最後通牒を渡されてしまいましたが、気にしていませんでした。

The other day, the examination center passed me the ultimatum with a message "Go to specialized agency as soon as possible", but I didn't care of it at all.

-----

しかし、今は、

Now I have changed my opinion.

―― 家族の為に、「生き残る」ことに最善を付くさなければならない

"I have to do my best to survive for my family"

と、考え方を変えました。

今の、嫁さんと私の合言葉は「(ローンが終了するまでの)あと約10年間を生き延びるぞ」です。

The present slogan of both my wife and me is "I survive after about 10 years (until the loan is completed at least)"

私達夫婦にパラダイムシフトをもたらしたのは、若くして家族を残してこの世を去らなければならなかった、私の後輩です。

It was my junior worker that made us bring a paradigm shift. He had to leave the world, leaving his family.

彼の無念さを考えると、今でも、体に亀裂が入るような痛みを感じます。

I feel a sharp pain in my body, whenever I come to think of his regret.

(続く)

(To be continued)


2017-05-24 江端:「そうだなぁ、結局のところ『腹を括ること』かなぁ」

今年大学1年生となった長女から「大学1年生の歩き方」という本を紹介されました。

My senior daughter, who has been a college fresh young this year, introduced me a book "How to walk for a college fresh young"

大学というのは、これまでの教育機関の有り様と、完全に切り離れていますので、このような本は、かなり助けとなるものと思います。

The education system of colleges is perfectly different from those of before colleges, so I think the book like this might be helpful for her.

-----

長女:「どうだった?」

Daughter(D):"How was that?"

江端:「うん、面白かった。こういう本は『気休め』になるよね」

Ebata(E):"It is good. this book will make you ease"

長女:「・・・うん? なんか引っ掛かる言い方だな。どういうこと?」

D:"Well, worrisome phrase, you said. What does it mean?"

江端:「つまり、この本の著者は、全員が大学を卒業した社会人なわけでしょ」

E;"Um, These authors had already graduated from colleges and now they are member of society aren't they?

長女:「うん」

D:"Maybe".

江端:「そりゃ、大学を卒業した後で、その時代を振り替えるのであれば、そりゃ何だって言えるよ。だって、自分の過去をレビューしている訳だから」

E:"I think any people can speak their own past events after the graduation. It is just a review of their life"

長女:「それで?」

D:"And?"

江端:「大学一年生は、今、まさに、密林のジャングルにいて、どこに何があって、どの方向に進めば良いのか分からず、右往左往している訳だろう」

E:"The newcomers are now running about in confusion in the jungle, without no information of where to go, and what to do.

長女:「まさしく」

D:"Absolutely"

江端:「この本の著者は、『宇宙空間に浮ぶ静止監視衛星から、密林のジャングルの全体を観測している』人たちだと思う」

E:"I think, these authors are the jungle's observer who live in a space stationary satellite.

長女:「なるほど」

D:"I see"

江端:「密林で遭難している大学一年生が、監視衛星からのレポートを ―― しかも、何年も十何年も観測のレポートを ―― を受けとって、どれほど役に立つものかな、と思ってしまって」

E:"For a college fresh young, the reports from the satellite, in addition reported in several years ago, is really useful ?"

長女:「じゃあ、この本は、全然役に立たない、ということ?」

D: "Do you want to say that this book is not useful at all?"

江端:「そうではない。ジャングルの全体構成を示しているということにおいて、実に意義のある本だと思う。ただ、この本を読んで、ジャングルを理解したような気になるのは危いんじゃないかなぁ、と思って」

E:"I think it is useful for you. However, if you breathe a sigh of relief, it might be dangerous, I am afraid. This book doesn't cover all risk of your campus life"

長女:「ではどうすればいいの?」

D:"What should I do on earth?"

江端:「そうだなぁ、結局のところ『腹を括ること』かなぁ」

E:"Let me see.... "prepare yourself for the worst", after all"

長女:「はい?」

D:"Pardon ?"

江端:「この本の著者達は、自分の失敗体験をベースに、この『大学1年生の歩き方』を執筆している訳で、それは、多くのケースで応用できるのだろうけど・・・」

E:"These authors wrote their own failure stories based on their campus life, and I believe that this book is useful for your future accidents"

長女:「?」

D:"?"

江端:「だからといって、この本で、これから起きるであろう自分の問題を回避できるというということにはならない ―― 当然だけど」

"However, you could not avoid all your troubles in your future campus life. as might be expected"

長女:「・・・」

D:"..."

江端:「結局のところ、どんなに下調べようとも、どんなに慎重になろうとも、最後には、自分なりに見苦しく『ジタバタ』しなければならないと思うんだ」

E:"Ultimately I think, even if you do preadjustments or come to be watchful, you should show your disreputable appearance to others, finally""

長女:「ああ、そういうことね」

D:"I understand"

江端:「私は、『大学1年生の人数だけ、ジタバタの数がある』と思うんだ」

E:"Numbers of disreputable appearance seem to be equal to numbers of college fresh young, I think"

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で、私達は、誰も皆、

In addition, we all come to be adults, who

■その「ジタバタ」を乗り超えただけで、世界を分かったような気になり

feel understanding the world by just jumping over the disreputable appearance

■将来、飲み会で、若い奴に説教を垂れる、ウザい大人になる

will become annoying adults to preach to the young guys at the drinking party in the future

いう事実から、逃げることはできない

We all cannot run away from the fact.

―― という、ことについては黙っていることにしました。

I decided to be silent about the above


2018-05-24 『答:メールはなくても困らないものだからから』

(昨日の続きです)

(Continuation from yesterday)

もっとも興味深いことは、この世界が"IT"を前提としている ―― もっと簡単に言えば、メール、SNS、Webの利用を前提としている ―― という仮説が、"偽"ということです。

The most interesting thing is that the hypothesis that this world is premised on "IT" like using mail, SNS, Web - is "false".

私は、町内会の広報部の部長で、今や、町内会のIT化のラディカル(急進派)と自認しております。

I am now the director of the Public Affairs Division of the neighborhood association(NA), and I now recognize that I am a radical, who am pushing ahead with IT.

手始めに、町内会の運営委員委員(ボード)のメーリングリストの構築を始めているのですが、ぶっちゃけ

For the beginning, I'm starting to build a mailing list for Steering Committee members (Board) of the NA, but to tell you the truth,

―― 最初から「つまづいて」います。

"Failed" from the beginning.

メールアドレスを開示してくれない人がいるのです。

Some people do not disclose their email address.

私は、当初「高いプライバシーとセキュリティ意識を持っているんだなー」と思っていたのですが、最近、驚くべきことが分かってきました。

I initially thought "they have high privacy and security awareness", but recently I have learned amazing things.

『メールアドレスを持っていない』

"They do not have a mail address"

-----

これを聞いた時、私は「嘘だろう」と思いました。

When I heard this, I thought "It would be kidding."

だって、私が、メールを使っていることで、大学のキャンパスで「オタク」呼ばわりされてから、すでに、"30年"が経過しているのです。

Because, "30 years" has passed since it use e-mail for the first time , with be called "geek" at the university campus.

"10年" で、ライト兄弟が飛行機を作ってから、最初の戦闘機が作成され

In "10 years", the first fighter plane was created after the light brothers made the first airplane

"15年" で、グラハム・ベルの特許査定から、 東京・横浜で電話サービスが開始され

In "15 years", telephone service began in between Tokyo and Yokohama from the patent assessment of Graham Bell,

しかるに、"30年"です。

However, it is "30 years".

なにより、今や、携帯電話、スマホの数は、労働人口の2倍を、軽く越えています(一人"平均"2台持っている(「一人が2台持っている」ではなく、平均2台です)

Above all, now, the number of mobile phones and smartphones are over lightly exceeding twice the labor force population(It is not "two people each have" but the average is two)

一体、どうやって、彼らは、30年もの間、メール"だけ"を忌避し続けることができたのでしょうか。

How, how long have they been able to keep away from "only" e-mail for 30 years?

『答:メールはなくても困らないものだからから』

"Answer: Because they do not have any problems without e-mails"

(続く)

(To be continued)


2019-05-24 江端さんが、今、吐いた言葉 ―― そっくりそのまま、江端さんに呪いとしてかかってきますよ。

(昨日の続きです)

(Continuation from yesterday)

そのような話を、後輩にしていたところ、

While discussing the story with my colleagues(C),

後輩:「あのね、江端さんと同程度のスキルを持っている人なら、シニアであろうがなかろうが、現役で働いているに決まっているじゃないですか」

C:"Well, Ebata-san. If the have same skills of yours, even if they are seniors or not, they are working in the field.

と、指摘された時、『虚を突かれた』と思いました。

-----

At the moment, I thought that he threw a curve.

江端:「では、町内会は、スキルがなく向上心もない人間の吹き溜まりだ、と言いたいのか」

Ebata:"Do you have an intention that a neighborhood association(NA) is a slush pond where persons who don't have skills and ambitions ?"

後輩:「いや、むしろ町内会とは、その『後進性』を担保できる場所である、と言いたいのです」

C:"No, I don't. Rather, I think NA is the place where assures "backwardness".

江端:「よく分からないんだが」

Ebata:"I'm not sure"

後輩:「うーん、そうですねえ。『精神的なセーフネット』と言えば分かりますか?」

C:"Let me see. How about "spiritual safe-net"? "

江端:「・・・」

Ebata:"..."

後輩:「では『アンチテクノロジーの護衛船団方式』では?」

C:"Well then, "Escort Flotilla for anti-technologist"

江端:「・・・あ」

Ebata:"....Ah"

後輩:「スキルの取得や効率化が、検証されることもなく"是"とされる世の中にあって、そういうものと無関係に永続的に運営され続ける組織 ―― その一つが、町内会です」

C:"Now, even if the present society considers right about getting skills and effectiveness, the organization can be managed eventually ----- One of them is NA"

江端:「なるほど」

Ebata:"I see"

後輩:「そもそも、町内会には選挙制度もなく、その組織運営に対してガバナンスなんか全然発揮していないでしょう?」

C:"Above all, NAs have no election system, and no governance for the organization management."

江端:「基本的には、指揮命令系統は存在しないし、命令を無視しても、制裁もないな」

Ebata:"I think so. No chain of command and sanction even if we ignore the orders"

後輩:「能力がない者で構成されている組織において、その組織の運用を回していく為には、『後進性』というエンジンを搭載するしかないのですよ」

C:"Managing an organization including non-intelligent members, the organization should include the "backwardness" engine.

江端:「うーむ、生き残る為の『後進性』か。考えてもいなかった観点だな」

Ebata:" "Backwardness to survive". It is a new idea for me."

後輩:「ちなみに江端さん。なんで、そんなに業務負荷を下げようと必死になっていたんですか」

C:"By the way, Ebata-san. Why did you eager to decrease the load of your task?"

江端:「忙しいからだよ。休日も含めて、私はいつでも何かをやっていて、いくらでも時間が欲しいのに、非効率な上に、楽しくもない仕事をダラダラとやってられるか。最短時間で走り抜けて、とっとと終りたい、と思うのは当然だろう」

Ebata:"I am always busy for 24 hours 7 days. Anytime I am doing something, and I always need time more. Why don't I dally over inefficient and unpleased works ? It is natural that I want to finish them for the shortest time."

後輩:「まあ、江端さんに、『非効率な上に、楽しくもない仕事を、ダラダラとやる』ということの価値を理解するのは、無理でしょうね」

C:"Well, I think that it is hard for Ebata-san to understand the value to dally over inefficient and unpleased works"

江端:「うん。悪いが1mmも分からん。今後も、分かろうとする努力をする予定はない」

Ebata:"I am sorry but I cannot understand it at all, and I also have no plan to understand it in the future"

後輩:「江端さんの回りには、いつでも、楽しいことがいっぱいあるんですね ―― でもね、江端さん」

C:"I am glad that you have a lot of enjoyable things whenever and wherever. However Ebata-san"

江端:「ん?」

Ebata:"What?"

後輩:「これからの人生、『いつでも、楽しいことがいっぱいある』と思っていたら、いつか酷い目に遭いますよ」

C:"Eventually, it goes ill with you, if you think that there are "a lot of enjoyable things whenever and wherever"

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江端さんも、もう判っていますよね。

You know well that

『シニアになっていくということは、色々なものを失っていくプロセスである』ということを。

the process of "the older you are, the loser you become"

そして、『江端さんだけが例外である訳がない』ということを。

Of course, "no exception, you will be".

江端さんが、今、吐いた言葉 ―― そっくりそのまま、江端さんに呪いとしてかかってきますよ。

All words you said now, will bear down on you as a curse entirety.


2020-05-24 「近代虐殺史」ならなんでもござれ、という保護者です。

昨日、深夜、家族全員で、Amazon PRIMEで「シンドラーのリスト」を見ました。

Yesterday, late at night, the whole family watched "Schindler's List" on Amazon PRIME.

視聴の後、家族全員でグッタリしていましたが、私は、長年の懸案をようやく終えたような気持になりました。

The whole family was gutted after watching it, but I felt like I had finally finished what had been on my mind for years.

娘たちが、酷いショックを受けていないようだったので、安心しました。

I was relieved that my daughters didn't seem to be in a terrible state of shock.

理由を聞いたとろ、『パパから、結構、色々聞かされていたからね』と言われました。

When I asked them the reason, they said, "I've heard a lot of things from you".

確かに、私は、

Certainly,

ナチスドイツ、日本陸軍、スターリン、ポルポト、中共(文革)等、原爆投下に至るまで ――

"Nazi Germany, the Japanese Army, Stalin, Pol Pot, the Chinese Communist Party, etc., up to the atomic bombing"

「近代虐殺史」ならなんでもござれ、という保護者です。

I'm an expert of "modern genocide history".


2021-05-24 「chkdsk f: /f」という掛け軸が販売されるのであれば、今、直ぐにでも購入する準備があります。

I wrote a column with a story called "The Emperor System is a Blockchain".

この時、古事記(日本神話)について、少し調べたのですが、なかなか面白かったです。

At that time, I did some research on Kojiki (Japanese mythology), which was quite interesting.

キリスト教や、イスラム教や、仏教について勉強するのも悪くないのですが、どうしてなかなか「神道」もイケています。

It's not bad to study Christianity, Islam, and Buddhism, but "Shinto" is also quite cool.

何がいいって『神社の見学が楽しくなる』―― この一言に尽きます。

The best thing about it is that it makes visiting the shrine fun.

『この神社には、どちらの神様が祭られていらっしゃるのか』というのを、知っているのと知らないのでは、観光の楽しさが、格段に違ってきます。

If you know which deity is worshipped in this shrine, your sightseeing will be much more enjoyable.

で、そのあたりが分かってくると、『この地域がどういう性質の歴史を持ってきたのか』も分かります。

And when you understand that, you can understand the history of the area.

ぶっちゃけ、「体制サイド」と「反体制サイド」、もっとぶっちゃけて言えば、天皇制を中心として「右派」か「左派」か「第三勢力」かが見えてきて、とてもワクワクします。

To put it bluntly, it is very exciting to see the "regime side" and the "anti-regime side" or, to put it more bluntly, the "right side" or the "left side" or the "third force" centered on the emperor system -- however,

そういう、神社の見方をするのは、私だけかもしれませんが。

I may be the only one who sees the shrine that way.

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先日、新聞に「天照皇大神」の掛け軸の広告を見ました。

The other day, I saw an advertisement in the newspaper for a hanging scroll of "Amaterasu".

It's easy to find them on Amazon.

On the other hand, the "Amaterasu" in my mind is a "naughty woman"

こういう掛け軸には、一定のニーズはあると思います。

I think there is a certain need for this kind of hanging scroll.

まあ、インテリアとしても悪くありませんし、なにより「天照皇大神」は、天皇制というブロックチェーンの、一番最初のブロックです。

Well, it's not a bad interior design, and above all, "Amaterasu" is the first block in the blockchain called the Emperor System.

NFT(Non-Fungible Token)の一番最初のブロックといっても良いかもしれません ―― そのオーナーは、今上の天皇陛下、でいいの・・・かな?

It may be the first block of NFT (Non-Fungible Token) -- its owner is the current emperor, is that right?

まあ、それはさておき。

Well, that's aside.

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いきなり、話は変りますが、私、昨夜、ここ数ヶ月ずっと書き溜めてきた、英語論文のフォルダーを吹っ飛ばすという事故を起こしました。

I had an accident last night, blowing up my folder of English papers that I've been writing for the past few months.

昨夜、2本の論文の大修正を行った直後です。

This was right after I made major revisions on two papers last night.

ありとあらゆる手段で復旧しようとしたのですが、最終バックアップ分が古過ぎて、お話になりませんでした。

I tried to recover it by any means possible, but the last backup was too old.

迫り来る投稿締切日、どこにもないマスターの原稿 ―― 完全にパニック状態でした。

The looming submission deadline, the master manuscript nowhere to be found -- I was in a complete panic.

フォルダをバックアップしようにも、システムがフォルダを認識しないので、手が打てません。

I tried to back up the folder, but the system didn't recognize the folder, so I couldn't do anything about it.

しかし、マスタファイルに手を入れれば、もう完全にファイルシステムを、復旧不可能なレベルにまで破壊してしまう可能性がありました。

However, tampering with the master file could have completely destroyed the file system to an unrecoverable level.

『血の気の引く』という状態そのものでした。

I was in a state of "bloodlust".

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ですので、ググって、調べて、祈るような気持ちで、">chkdsk f: /f"を実施しました。

So I googled, researched, and prayed, and did ">chkdsk f: /f".

ファイルシステムが復旧した時 ―― 私は、ディスプレイの向こうに「神」を見ました。

When the file system confirmed the recovery -- I saw "God" across the display.

今朝の5時半でした。

It was 5:30 this morning.

窓の向こうに、神の後光を垣間見た思いです。

I thought I caught a glimpse of God's halo through the window.

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という訳で、私は、「天照皇大神」という掛け軸の購入予定はありませんが、

So, although I have no plans to purchase the hanging scroll "Amaterasu",

「chkdsk f: /f」という掛け軸が販売されるのであれば、今、直ぐにでも購入する準備があります。

If the hanging scroll "chkdsk f: /f" is sold, I am ready to buy it right now.


2022-05-24 ―― いろいろ言っているけど、要するにお前ら、三角関数が嫌いなだけだろ……!

「三角関数」で、また、誰か何かやった(やらかした)ようですね。

I thin that someone do or say something about "trigonometric function".

2年前にリリースした、

Two years ago, my released column,

"Recurrent Education [the former half]: The trigonometric function unnecessary theory and the Destruction of Individuality"

がランクインしていて、ビックリしました。

is now ranked in, so I was surprised.

多分、この『三角関数 要/不要』の論争は、これから何度も登場するでしょう。

Probability, this argument of "The trigonometric function unnecessary theory" will often be happened in the future.

でも、実は、こちらよりも、後編の

However, rather than the above column, in the latter half,

"Recurrent education should be a "guidebook" for survival in the age of career abandonment".

の方で、さらに、ハードな意見を展開しています。

I have argued hard opinions of mine like following,

―― いろいろ言っているけど、要するにお前ら、三角関数が嫌いなだけだろ……!

"You say a lot of things, but the bottom line is that you guys just hate trigonometric functions: ..!"

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ご興味のある方は、ご一読下さい。

Please read on if you are interested.


2023-05-24 ―― もはや、ロジックでは、結婚はできない

私の同僚に、『こんな感じのものがあればなぁ』とつぶやくと、2週間後に作って持ってくる凄い技術者がいました。

I had a colleague who was a terrific engineer who would mumble, 'I wish I had something like this,' and two weeks later, he would make it and bring it to me.

(この話、何回もしたはずなのに、今回も過去の日記から見つけられませんでした)

(I'm sure I've told this story many times, but I couldn't find it again in my past diaries this time.)

『いやー、できちゃいました』といって、それを見せてくれる彼は、江端が認定した「天才」の一人です。

He is one of Ebata's certified "geniuses" who always can say, "I've done it," and then show it to me.

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提案し、上司に相談し、チームメンバを選出し、予算を申請し、スケジュールを立て、進捗管理して、完成して、テストして、そして、その期間の間に、膨大な金と時間が費されて、そして ―― 自分の最初の提案時の「想い」が、すっかり消えて失くなる。

I make a proposal, consult with my boss, select team members, apply for a budget, set a schedule, manage progress, complete, and test, and during that period, a great deal of money and time is spent. Then -- the "ideal" of my initial proposal is gone and lost.

社会に出てから、私はこのようなプロセスを、ウンザリするほど見てきました。

I have seen many processes since I was a business person.

ですから、たった一人が産み出す『できちゃった』が、いかに物凄いことかを、心底から理解しています。

Still, I know how amazing "I've done it" is from the bottom of my heart.

(彼の成果を、会社の幹部殿が社外に発表を見ている姿を見て、失笑 ――というか嘲笑していましたが)。

I laughed as the executives presented his result to the public as if their results were.

その天才を見て、私が学んだことは、

What I learned from the genius is

『会社に提案している暇があるなら、黙って、とっとと一人で作ってしまえ』

"What I learned from the genius: "If you have time to make proposal material, do it yourself without saying."

です。

これを逆の言い方をするのであれば、

In other words, that is that.

『一人で作れないなら、その段階で半分は失敗すると、腹を括れ』

"If you can't make it alone, you should prepare for half of your failure."

と言えます。

I have insisted on "private technical skills" and spent my weekend and long holidays making things myself.

もっとも、「個人の力」だけどうにもならないコトはありますが、それは「個人の力」でできるところまでやった『後』に考えることだと思います。

However, there are some things that cannot be done by "individual power," but I think that is something to think ribosome things cannot help where I can do it by "individual power".

それはさておき。

That's aside.

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我が国の経済状況をロジカルに考えて、結婚は難しいし、出産育児は絶望的に難しい ―― ということについては、よく理解しているつもりです。

From the viewpoint of our nation's economy, marriages are complex, and childbirth and childcare are hopeless. I know it well.

―― もはや、ロジックでは、結婚はできない

"Nobody can get married logically."

これが、私が各種の統計データや数字から導き出したファイナルアンサーです。

The result was my final answer from static data and numbers.

このようなロジックを超えるものがあるとすると、

If there is something beyond the logic, it might be,

『できちゃった』

"I've done."

しかありません。

『できちゃった』というリーサルウェポンだけが、結婚を、当事者としても社会としても強制的に受け入れさせる、最後の砦といっても過言ではないと思います。

The ultimate weapon of "I've done" might be the last straw to make society, relatives, and the couple accept the marriage.

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現代社会、または個人の閉塞感に対して、私たちの背中を蹴り倒すものがあるとすれば「できちゃった」くらいしかありえません。

What kicks our back against the sense of stagnation of society or individuals is just "I've done," I think.

この見解については、江端家の夫婦の認識は一致しています。

My wife and I have already shared the recognition of the thought.

という訳で、もし娘が

Therefore, if my daughter says,

『できちゃった』

"I've done."

と報告してきたら、間髪入れずに、

I will reply to her

『よくやった』

"Well done!"

と言えるように、私は、準備を完了しています。

I have already prepared for the time.