「人の言うことを聞かない能力」
[その1]
インターネットが、電話線で細々と繋がっていた頃、私は未来のインターネットを夢想して、張り切って特許明細書を書いてましたが、私より数段偉くて頭の良い人から『意味がない』と論理的に説得されてその執筆を止めてしまったことがあります。
そして今、その発明を他社が実施しているのを悔しい思いで見ながらも、今なお、その論理を論破できない自分がいます。
私が心の底から悔しいと思うことは、世間がなんと言おうが、論理的に破綻していようが、私が信じるものは絶対である、という狂信的な思い込みを持ち得なかった自分に対してです。
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[その2]
数年前に私が結婚を決意した時、私の回りは一斉に反対の声を上げました。
私に結婚を思い留まらせる為に合宿まで企画されました(本当)。
『写真のこの娘は堅気の娘ではないか。暗黒サイドのお前とは所詮住む世界が違う!』(暗黒サイドって何?)。
実際、その当時彼女自身、本当に私と結婚したかったかどうかも疑わしく(と言うと嫁さんは『何を言うの!たとえ、あなたが売れない場末の芸人であっても、私は・・』と言い返すのですが)、私は彼女の意見すら十分に聞かずに結婚に踏み切りました。
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[結言]
私達は自立した社会人として、人の話をきちんと聞かねばなりません。
しかし時として「人の話を聞かない能力」を問われるものが世の中に2つだけあります。
それが「特許」と「愛」です。
お忘れなきよう。