NHKラジオの実践ビジネス英語の題材として、全国上司の日(National Boss's Day)なるものが出ていました。
米国やカナダで広がっており、今年は10月16日だったそうです。
なんでも、自分の上司にプレゼントを贈ったり、ランチに招待するイベントをするのだそうです。
米国の出張や赴任を経て、米国人のマインドや文化の違いは理解してきたつもりだったのですが、
―― 一体、何、考えているんだろだろーなー、あいつらは。
と久々に思いました。
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私は、この放送を聞いていたとき、「時限式の爆弾をプレゼントする」とか、「ランチに、サルモネラ菌とか、O-157を忍ばせる」とか、とか、そういうギャグの話で落とすものだろう、と思っていました。
しかし、どうやら、米国やカナダでは、本気で、真面目に、このイベント やっているようです。
『「ご一緒にお仕事ができてラッキー」と書かれたカードを贈りました』
との会話のあたりで、私は頭痛がしてきました。
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そりゃ、尊敬できる上司に感謝することが、非難される訳がありません。結構なことです。
また、「感謝」というなら、日本にも、勤労感謝の日とか、父の日とか母の日とか、敬老の日があります。
これらは、ある種の「集合的な概念」であり、感謝の対象として把握しやすく、私にはあまり違和感は感じません。
しかし「上司」というのは、利益を産み出す組織というシステムの中の「上位のサブシステム」ですよね?
「サブシステム」に感謝のカードを送るということは、なんというか、
■壁掛けの時計に対して「いつも正しい時間を刻んでくれて、ラッキー」
■給湯室の電子レンジに対して「いつも弁当温めてくれて、ラッキー」
と書かれたカードを送る、というくらいの違和感を感じるんですよ、私には。