江端さんの忘備録

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2010年 08月 31日
エミュレータ
PC8801のエミュレータを製作された方の記事を読みました。

『学生時代に作りまくった、あの膨大な統計アプリケーションや、制御シミュレーションソフトウェアは、現行のWindows上のエミュレータで動かすことができる』

PC8001MK2を廃棄した時、全てのアプリ、ツールを廃棄してしまった私は、今、悔悟の念で、(気持ちは)床の上を転がり回っています。

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しかしですね。

どうもエミュレータを利用する方(×作成された方)のモチベーションは、あのPC-9801の膨大な『アダルトゲーム群の復活』にあるようなんですね。

インターネットがなく、当然ネット通販という観念すら存在しなかった当時、『アダルトゲーム(今で言う「エロゲー」』の販路は、パソコンショップで販売されているフロッピーディスクという有体物で購入するしかありませんでした。

アダルトゲームの製作会社がソフトのコピーを不可能とするコピーガードに対して、IT研究のフロントであった大学の工学部は、このコピーガードを破るツール開発に、その若き能力の大部分を費していました。

# もっとマシなことに脳を使え。

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学生のように貧乏ではなく、時間もない社会人の方は、パソコンショップで購入するしかない訳ですが、これは結構辛いものがあったでしょう。
特に、若くて美しい清楚な女性がレジに立っていた場合などは。

# 私と嫁さんの出会いは、パソコンショップのレジでした。

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私がレジをしている時に、アダルトゲームのパッケージを持って近付いてくるおじさんを見つけると、待機していたもう一人のバイトの女の子に交代して貰う、という意地悪をしたような記憶が、ボンヤリとあります。
2010年 08月 30日
読了断念
「物理現象を説明する法則に、ページの半分も埋め尽すような数式を使うものであれば、読む必要はない。それは、間違っているからである」という物理学者の言葉があります。

物理学に限らず、全分野の研究、技術分野、システムの開発においても同じことが言えます。

複雑な計算式をこねくり回して、都合のよいパラメータを持ちこんで、コンピュータのシミュレーションごときで、新しい方式や装置の有効性を主張する学術論文は、正直、失笑ものです。

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池宮 彰一郎の「本能寺」。
下巻の半分で、ついに断念しました。

本の趣旨からして、織田信長を賛美しなければならないのでしょうが、信長の非道の一つ一つの正当化や論理付けに、あまりにも無理がありすぎる。

破綻した正当化の論理付けを、これでもかこれでもかと読まされる苦痛に、気分が悪くなってきて、ついに耐え切れなくなりました。

織田信長の行動を理解するには、「重度の心の病をかかえていた」「躁鬱の極にあった」「つまるところ狂人の域にあった」と考えた方が、極めてナチュラルです。

これは作者自信も、随分無理をしながら執筆したんじゃないか、とまで思えてしまいます。

私が『日本版ヒトラー』と考えている織田信長を、歴史上の偉人と考える日本人が多いことは、NHKの大河ドラマや、歴史のバラエティ番組などを見るまでもなく自明な事項ですから。

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歴史史観は個人のものです。

しかし、もし私が、こんな狂人に『一殺多生』とか、勝手なことをほざかれた挙げくに、訳も分からず殺されたら、絶対に許せんと思います。
2010年 08月 29日
「雲のように風のように」
8月最後の休日、朝から、自分(の会社)の特許発明の技術的範囲と、活用対象を調べています。

発明をすることは結構簡単なんですが、発明で金を稼ぐシナリオ作りは(そりゃもう、滅茶苦茶に)難しいです。

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YouTubeで、昔の曲を流しながら仕事をしています。

「雲のように風のように」
http://www.youtube.com/watch?v=skehJ8jpt6o&feature=related

原作は酒見 賢一さんの「後宮小説」。
# 「墨攻」の方を知っている人の方が多いかな。

切なく流れるエンディングの中で、中国が多民族国家であることを、ぼんやりと理解したティーンの夏。
http://www.youtube.com/watch?v=skehJ8jpt6o&feature=related
2010年 08月 28日
遁げろ家康
池宮 彰一郎著 「遁げろ家康」を読み終えました。

いや、ここまで徳川家康をボロクソに書いた小説というのも、なかなか良いものです。

「エースは狙わない」ことを人生訓としている私には、爽やかな読後感があります。
2010年 08月 27日
蛇行
今朝起きたら、真っ直ぐ歩けず壁をつたいながら、家の中を歩くことになりました。

イメージとしては、

CPUは起動して、メモリチェックも完了したのだけど、I/Oポートが全部閉塞しアクチュエータが停止状態

という感じ。

最低限のI/O(聴覚、視覚等)の起動には成功したけど、というところでしょうか。

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仕方がないので、会社に

「蛇行するので、遅刻します」

とメールで連絡し、1時間程、横になって休んでいました。

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その後、歩けるようになったので

「蛇行しなくなりましたので、今から出社します」

とメールを打ったら、

『今日は来るな』というメールはくるし、
出張先の上司から電話はかかってくるし、
何が起ったのかと、色々聞き出されて、

ちょっとした騒ぎになっていました。

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熱帯夜による不眠が続いたのに加え、月末に仕事が一気に入ってきて、どうも、脳と体の同期信号の「ずれ」が生じていたようです。
2010年 08月 26日
堕ちていく新聞社
育児放棄をして遊びまくっていた母親を非難し、罵倒し、読者の怒りをエサにするだけに終始する記事。

受験問題に頻出するということを謳っている某新聞社(阿呆なコピーだが)は、ある種の非難を行う場合であっても、体裁だけのうわべの正義論で、記事に一定のバランスを取っていたものです。
# それで、何が言いたいのか全然分からない記事になるのですが。

いつから、あの新聞は、女性性器名称を名称にする雑誌と、同じ程度の記事を載せるようになったのだろうか、と悲しくなりました。

どこの世界に、自分の子どもを殺すことになってまで、置き去りにして逃げ去る親がいるか。

この新聞社は、いつから、泥のように疲れ果て、正常な状態になかった母親の精神状態を鑑みるような記事を書けなくなっただろうか。

尊敬していた人物が、堕ちていく様を見るようで、なんとも悲しいです。

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育児に疲れる母親に「連続5時間」寝られる環境を提供できれば、育児放棄はなくなる、というのは、私の信念です。

しかし、私は10年前から、幼児と母親の両方を、安全に快適に、連続して5時間睡眠させるような機器の開発を、も提案し続けてきました。

ことごとく無視されてきましたが。

育児に関する技術的アプローチを、思考停止したまま否定し、育児放棄を、人間性(特に母性)の喪失の如く語る愚劣さを、私は心の底から憎悪します。

保護者と幼児が、笑顔でいられるのであれば、手段なんてなんでも良いのではないでしょうか。

『イクメン(育児に専念するメンズ(男性))』とかいう、阿呆な言葉遊びをしている場合ではありません。

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育児フェーズが終った保護者の人達が、母親を弁護する側ではなく、非難する側に立つのか、私には理解できません。

『私が同じ辛い目にあったのだから、皆も同じように辛い目に合って耐えるべきだ』と考える程に、人間は矮小な生き物だったのだろうかと思うと、本当に寂しいです。
2010年 08月 25日
画期的なダイエット
盲点というべきダイエット方法です。

例えば、私の場合、身長をあと8cm伸ばせば、適正な体重になります。

ビジョンは明快です。
問題は手段が不明ということだけです。

しかし、そんなことは大したことではりません。
私は、そういう「○○プロジェクト」を、腐るほど見てきました。

そして、その成果報告書には、
「原理的に成功の目処を得た。後は実用化の検討が必要である」
とだけ、書けば良いのです。

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そこで、血税を納付している国民の皆さんに質問です。

これは「ダイエットに成功した」と呼べるものでしょうか。
2010年 08月 24日
詫び状
前略
○○様

 先日は、私の不注意で大事なお車を傷付けてしまい、多大なご迷惑をおかけ致しました。
 また、ご同乗のお子様にも怖い思いをされたことと拝察申し上げます。
 誠に申し訳ありませんでした。
 母の心臓の手術の翌日で、急ぎ病院に向う状況でのことであったことを併わせて鑑みましても、自分の運転を省みますと、これまで事故が発生しなかったことは単に運が良かっただけのことと、反省の日々でございます。
 今後は二度と事故を起こすことのないよう自分自身に言い聞かせております。
 本日、心ばかりの品をお送り致します。お召し上がりくだされば幸いです。
本来ならばご挨拶にお伺いしなければならないところ、関東在住にて書中にてお詫び申し上げます。
また、生まれついての悪筆にて、かかる書面にてご挨拶させて頂きます無礼も、重ねてお許し頂けましたら幸いと存じます。
 猛暑の日々が続きますが、どうぞご自愛ください。

                          草々
2010年 08月 23日
通勤電車の中で見た吊り広告(その2)
昨日の続き。

「これからの時代。男子も学びたくなるような、女子大学です。」



「これまで、男子が学びたいなどと思うはずもないような、女子大学でした」

というメッセージになるよね。

# 間違った論理に誘導していないよな < 自分

まさか、校風として男尊女卑を肯定してきた・・・てことは、ないよな。
2010年 08月 22日
通勤電車の中で見た吊り広告


「これからの時代。男子も学びたくなるような、女子大学です。」

大丈夫か。
相模女子大学。


# 幼稚園は娘の母校。
2010年 08月 20日
ディスプレイ4台
所内で座席移動(引越し)があったので、この機会に4台のパソコンのディスプレイを連動させてみました。

要するに、ディスプレイの広さを4倍にする、ということです。

Windowが、遠くのディスプレイまで動いていくのは、なかなか壮観ですが、盲点にも気がつきました。

「遠すぎて、よく見えない」
2010年 08月 13日
事故の修理
先日、実家に帰った折に事故をしてしまい、本日は、自分の車の修理(キズの修復)をしていました。

これからも嫁さんとで二人で、傷を拵えていくことになると思い、今回からは自己修理を試みてみました。
このままでは修理費で破産する可能性が否定できませんでしたので。

「99工房」のWebサイトから、各種のペイント、その他のものを買い集めて、約3000円。修理に出すと、もう一桁上になります。

次の修理は、本日の記憶がなくなるくらい遠い未来であって欲しいという願いを込めてメモを作っておきました。

色番号 1D4
タッチペン T-63
http://www.kobore.net/boubi/tosou.pdf
2010年 08月 12日
二重化通信プログラム のメモ
仮想NIC方式による二重化通信プログラム、疎通完了。

通信応答時間が長くなる問題は、マルチスレッド方式をやめて、一方方向のプロセスとするか、あるいは、whileの無限ループを止めれば改良できると思われる。

実験プログラムとしての検証は、ここで一時中断する。
2010年 08月 11日
パソコンを高周波の発振器にするという発想のメモ
パソコンを高周波の発振器にするという発想のメモ

○ブート時のシングルタスクとして起動中のPCを、その処理で停止されることで、コンテクストスイッチのかからない状態にできるはず。

○ここに適当なタイミングで、IOポートスイッチングをすれば、発振器の基本周波数は作れるはず。

○BPSKを矩形波のまま出力しても大丈夫だろうか。

○まずは、軌道情報を生成するプログラムの作成が先行か?
2010年 08月 08日
終戦が私を呼ぶ
不思議なことに、毎年、この時期になると、「終戦が私を呼ぶ」と感じるできごとが多いように思えます。

「日輪の遺産」浅田次郎

部屋の中で読んでいてよかったです。
物語が完了したと、一息ついた後に出てくる、本当のラストの4ページ。

耐えきれず出てくる嗚咽を人に聞かれるのは、回りも困惑するでしょうからね。

今、娘も同じ年齢になりました。
2010年 08月 07日
研究員の資質
毎年、子ども達の「夏休みの自由研究」と嫁さんを使って、私の日常の疑問解消を行っています。

昨年は、家の中の消費電力の測定をさせましたし、今年は気温測定の為の装置(全長180cm)を作って、子どもと嫁さんにデータを取って貰っています。

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ちょっと困ったことが一つ。

研究員の大切な資質の一つに、「苦労して測定したデータを捨てる勇気」があります。

測定データには誤差がありますので、こうしたノイズは削除しなければなりません。
また、仮説にマッチしない実験となるデータは公表しても、役に立たないばかりか、研究の目的を損う恐れがあるからです。

でも、それを分ってくれないのです。

嫁さん:「一日がかりで、苦労してデータを取ったのに!」
私 :「考察できない実験データを公表しても、訳分からなくなるし・・・」
嫁さん:「考察するもん!」
私 :「・・・。」

考察して貰うことにします。
2010年 08月 05日
追憶の京都
「けいおん!」という有名なアニメの舞台が京都であることから、そのアニメのファンが、京都めぐりをするイベントを「けいおん!巡礼」というそうです。

その「巡礼」のページやら、動画やらを見ていたのですが、

出町柳、修学院、三条、四条河原町・・・。

『何が、どこにあるのか、ほとんど分る』

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三条より北側の京都の道筋は、岩倉の下宿と大学を往復した約2000日間で、姉から譲ってもらったモトクロスバイクDT125を駆って、全て踏破した自信があります。

アニメの中でさえ、京都の街を見せられると、泣きたくなるような郷愁にかられます。
2010年 08月 04日
叡電
昨年の夏、お世話になった教授の退官記念パーティに出席した折に、20代の6年間を過した、京都岩倉に行ってきました。

出町柳から叡電(叡山電車)に乗って、八幡前で下車する迄の間、電車の中で泣いていました。

『なんで、あんなに幸せだったんだろう』と、感極まっておりました。
2010年 08月 03日
全部ヒット
図書館から借りてきた、3冊。

「火天の城」山本健一
「空白の桶狭間」加藤廣
「明智左馬助の恋」加藤廣

全部、ヒット。

特に、「火天の城」は、技術者としては堪えられない、面白さです。