えるでございます。 Tomoichi Ebata さんは書きました: > 江端さんのひとりごと > 「配線学」 > 意義深い問題提起です。 文章の面白さにおいても、ここ最近の「ひとりごと」の中では抜きん出ていると思います。 > 太宰も芥川も漱石も良いだろうが、それより先に、マニュアルの読み方を教 >えなあかんだろうが、文部省。 「文部科学省」ですね、今は。 > 限られたインタフェース(例えば3つのスイッチ)で、100以上の機能を実現す >るには、そのスイッチの時系列方向の組み合わせに依存するしかありません。 > 具体的には、『Aのスイッチを2秒押し続けながら、Bのスイッチを2回押し、最後にCのスイッチを、 >電子音がするまで押し続ける』等 > はっきり言って、こんな操作は、普通の人間には無理です。 TVゲームで、今は下火になった格闘ゲームと呼ばれるジャンルがありますが、 これはまさにそれでした。 3つほどのボタンの組み合わせで数十種類の技を表現しているのですから、 到底覚えられません。 対戦相手の電光石火の攻撃をかわしながら、コンマ数秒の間に、方向キーを 上・下・斜め左下・斜め右上に入れた後、AボタンとBボタンを同時に押す...って 出来るかそんなもん! # でも出来る奴がいるんだよなぁ。 > どだい、技術者の理系的発想で記述されたマニュアルが、読みやすいものに >なる訳がないのです。 コンピュータ関係のマニュアルで言えば、発想云々よりも、そもそも専門用語が 多すぎてわからないのでしょう。 ある単語の意味を解説した文章の中で、また知らない単語が出てきて、 その単語を調べるとまたまた知らない単語が...という訳で、迷いの森を 彷徨するハメになったりします。 明治時代、日本は西洋の学問を我がものとするため、外国産の概念や用語を 懸命に翻訳しました。 「科学」も「情報」も、明治時代に出来た言葉です。 しかし今日、コンピュータ業界は技術革新が早すぎて翻訳している暇もないし、 翻訳したとしてもそれらの単語や概念が国民の間に浸透する前にまた新しい 概念やら用語やらが出てきてしまい、到底追いつきません。 だから翻訳を放棄してそのまま覚えなさい、となります。 これまでも、そしてこれからも「ファイル」は「ファイル」、 「ディレクトリ」は「ディレクトリ」です。 > ですから、ここは、一つ文系的な見地から、マニュアルを見なおす必要があ >ると思います。 ですから、コンピュータ関係のマニュアルに限って言えば、文系的な見地から表現を 工夫したりしても無駄な気がします。 >設問10 以下のマニュアルを読んで、問に答えなさい。 > > ethereal-*-non-capture.zipでは、パケットキャプチャはでき > ないので、ethereal-*-capture.zipのほうを落とします。 > この段階で、c:\bin\etherealには、2つのzipファイルがあるはずで > す。 > これを、c:\bin\etherealの中で展開します。 > ethereal-0_8_8-capture.zipの方が、ディレクトリを掘ってしまうの > で、展開後にc:\bin\etherealのディレクトリを作って移動させて下さい。 > >(1)このマニュアルを書いた作者の心情を30文字以内で記述しなさい。 「あー面倒くせえ、俺はこんなの書きたくねえんだよぉ」 >(2)以下の単語の読みがなと、意味を書きなさい。 > > 読み 意味 > zip ( ) ( ) ジップ。意味はファスナー(チャック)。WinZip は「勝利のファスナー」。 > bin ( ) ( ) ビン。can が 缶なのだから、当然 bin は瓶でしょう。 >(3)このマニュアル内の、2個所の不適切な表現を選んで、それぞれ正しい文章 > に直しなさい。 わかりません (-_-; 「落とします」と「ディレクトリを掘って」ってところ? > マニュアルを「読む」のではなく。「感じる」まで至る必要があります。 > 『あのマニュアルは、泣けた』とか『私の人生を決めた、このマニュアル』 >と言うくらい、マニュアル学は高まる必要があると思います。 『私の青春の思い出はあのマニュアルでした』 『このマニュアルこそ座右の書』 『教養人必読のマニュアル』 『評論家が選ぶ:このマニュアルがすごい!』 『週間女性 特集:芸能人が隠れて読むマニュアルを暴く!』 『ミシュラン編:3つ星マニュアル』 ...ってなところまで高める必要があるでしょう。